◆百周年の拳銃から新鋭特殊戦用装備まで
この特集も昨年2011年に続いて、お正月の特集です。三箇日の最後は少しエアソフトガンを扱ってみます。
M-1911A1,2011年はM-1911が米軍に正式採用され百周年という節目の年でしたので、東京マルイ製M-1911A1を記念に導入しました。WA社製M-1911mark70が老朽化し、その代替という意味合いでしたが、ジョンブローニングが100年前に設計した時点で現用拳銃の重要な要素は限界にまで開発されていた、という一つの到達点といえるかもしれません。
自衛隊新旧制式拳銃比較。45口径と9mm口径、違いはあり、M-1911A1は握把に安全装置がある射撃時を重視した安全設計に対して、SIGP-220はハンマーデコッキング機構という撃鉄を非射撃時には安全に後退させる機能を有していて即応性を重視、安全性の概念では転換している、という印象です。並べると、機能性ではP-220が優れているように見えるのですが、M-1911A1もなるほど、というところ。
M-1911A1ですが、握ってみるとやはり細身ですね。東京マルイ製は無可動銃や実銃から採寸しているので再現度は高いと思うのですが、そういう印象、握りやすく、ホルスターからの即応が期待。次世代はポリマーフレーム時代となる観点から、個人的に自衛隊にあるべき次世代拳銃はH&K/P-10だと思うのですが、小型化軽量化は実現されているものの、意外にM-1911A1よりも極端に小さく刈る印象はなかったです。
SIG SG-552カービン。ノルウェー軍が新小銃としてSG-553を導入、それに合わせて、というわけではありませんが現行のM-4A1カービンを補完する装備として整備しました。特殊部隊を中心に実銃が採用されているというSG-552ですが、軽量でとり回りが容易、光学照準装置の搭載マウントは改善の余地ありという否めない部分もありますけれども、近接した状況においては全長が大きく影響するところもあるものです。銃床の折畳時での固定が万全で、信頼できるものですね。
MASADAブッシュマスターACRとSG-552の比較。折りたたんだ状態と比較し、銃床を展開した場合にはこうした全長となります。分隊支援火器の支援を受けられない状況下での中距離目標においては、一瞬の時間差はありますが、展開して火力投射を行い正確な制圧を行うことが可能、少々短すぎるところで、SG-553が東京マルイから出ていれば考えたのですが、まあ、お勧めできる装備になっています。
H&K MP-7、ドイツが新しく開発したPDWで、4.7mmという特殊な拳銃弾を使用する個人防護火器を東京マルイがモデル化したもの。印象はモーゼルC-96というのが偽らざるところ。NATO諸国では150m以内の威力が凄いと採用が相次ぎ、米海兵隊では150m以上で使い物にならないと不採用、海兵隊の評価を見まして手を出しかねていたのですが、特殊部隊用装備の一つとして調達してみました。
MP-5等が用いる9mm弾が個人用防護装備の前に時代遅れのものとなる、という背景でのMP-7の開発ですが、前述のとおり、印象としてはモーゼルC-96,007ロシアより愛をこめて作中でグラントが使っていたC-96のような用途、基本は拳銃ですが交戦距離は長い拳銃なのだ、という用途が考えられました。2011年、いろいろ見て回りましたが、エアソフトガンではこんなものが気になりました。
北大路機関:はるな
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