■防衛情報-ウクライナ戦争
防空制圧というのは戦闘機の任務だと思っていました。
ウクライナ軍はF-16戦闘機配備を前にロシア防空砲兵制圧を強化した可能性がある、ISWアメリカ戦争研究所6月12日付ウクライナ戦況報告によれば、前線付近においてウクライナ軍が空軍支援を受けるに先立って、ロシア軍の地対空ミサイルを最優先目標とすることでその能力を積極的に低下させようとしているとの分析を示しました。
ATACMSやGMLRSによる攻撃が、このところ連続して複数の地域におけるロシア軍の広域防空システムであるS-300やS-400に対して積極的に加えられており、この分析を確認させるものとなっています。前線のウクライナ軍は今年2月以降ロシア空軍の誘導爆弾により蹂躙されており、夏までというF-16戦闘機供与が待たれている段階です。
■ノヴォオレクサンドリウカ
やはりこういう状況では機動打撃力がものをいうのかもしれない。
ロシア軍は主要高速道路U-05-04号線に接近しつつある、6月18日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告によれば、ロシア軍はドネツク州アウディイフカ北方20㎞に位置するノヴォオレクサンドリウカ村を制圧したと分析しています。ノヴォオレクサンドリウカ村付近は今年2月以来の激戦地でしたが、ロシア軍は暫時前進を継続していた。
ノヴォオレクサンドリウカ村は主要高速道路U-05-04号線付近に所在し、砲兵火力によりウクライナ軍の兵站線を妨害できる位置となります。ロシア軍の一連の攻撃は東部戦線におけるウクライナ軍補給路遮断にあることは明らかで、この目的に沿うならばロシア軍は次にヴォズヴィジェンカ村の攻撃に向かうことが危惧されているとのことです。
■サーモバリック弾
国際法上は何とも言えない装備がサーモバリック兵器なのですが。
チャシブヤール市街地へはロシア軍砲兵がサーモバリック弾を使い攻撃を加えているというウクライナ側の報道がある、6月12日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告によるもので、サーモバリック弾は国際法で市街地使用が禁止されたナパーム弾に代わる弾薬となっていて、禁止された油脂類に代えマグネシウム粉末を用いた高熱を利用したもの。
サーモバリック弾は、アルミニウム粉末によりマグネシウム燃焼を更に高圧高温とするため、発煙弾に用いられる白リン弾のようなものと異なり強燃ガスの複合爆鳴気による高い殺傷力を発揮し閉所で使用された場合は焼夷弾以上の、開けた場所でも重度の火傷とそれ以上に爆風被害をもたらします。チャシブヤールは台地上に位置し要衝のひとつ。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
防空制圧というのは戦闘機の任務だと思っていました。
ウクライナ軍はF-16戦闘機配備を前にロシア防空砲兵制圧を強化した可能性がある、ISWアメリカ戦争研究所6月12日付ウクライナ戦況報告によれば、前線付近においてウクライナ軍が空軍支援を受けるに先立って、ロシア軍の地対空ミサイルを最優先目標とすることでその能力を積極的に低下させようとしているとの分析を示しました。
ATACMSやGMLRSによる攻撃が、このところ連続して複数の地域におけるロシア軍の広域防空システムであるS-300やS-400に対して積極的に加えられており、この分析を確認させるものとなっています。前線のウクライナ軍は今年2月以降ロシア空軍の誘導爆弾により蹂躙されており、夏までというF-16戦闘機供与が待たれている段階です。
■ノヴォオレクサンドリウカ
やはりこういう状況では機動打撃力がものをいうのかもしれない。
ロシア軍は主要高速道路U-05-04号線に接近しつつある、6月18日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告によれば、ロシア軍はドネツク州アウディイフカ北方20㎞に位置するノヴォオレクサンドリウカ村を制圧したと分析しています。ノヴォオレクサンドリウカ村付近は今年2月以来の激戦地でしたが、ロシア軍は暫時前進を継続していた。
ノヴォオレクサンドリウカ村は主要高速道路U-05-04号線付近に所在し、砲兵火力によりウクライナ軍の兵站線を妨害できる位置となります。ロシア軍の一連の攻撃は東部戦線におけるウクライナ軍補給路遮断にあることは明らかで、この目的に沿うならばロシア軍は次にヴォズヴィジェンカ村の攻撃に向かうことが危惧されているとのことです。
■サーモバリック弾
国際法上は何とも言えない装備がサーモバリック兵器なのですが。
チャシブヤール市街地へはロシア軍砲兵がサーモバリック弾を使い攻撃を加えているというウクライナ側の報道がある、6月12日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告によるもので、サーモバリック弾は国際法で市街地使用が禁止されたナパーム弾に代わる弾薬となっていて、禁止された油脂類に代えマグネシウム粉末を用いた高熱を利用したもの。
サーモバリック弾は、アルミニウム粉末によりマグネシウム燃焼を更に高圧高温とするため、発煙弾に用いられる白リン弾のようなものと異なり強燃ガスの複合爆鳴気による高い殺傷力を発揮し閉所で使用された場合は焼夷弾以上の、開けた場所でも重度の火傷とそれ以上に爆風被害をもたらします。チャシブヤールは台地上に位置し要衝のひとつ。
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