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ウクライナ情勢-ベルジャンスク飛行場急襲のATACMSとロシア軍戦車喪失数5000両,アヴディエフカ周辺戦況

2023-10-25 07:00:06 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 ロシア軍が何故ヘリコプター部隊をATACMSはもちろんランセット無人機でも充分射程内となる戦域地域の航空基地に置いたのかは不明です。

 ウクライナ軍のATACMS陸軍戦術ミサイル投入について10月20日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告がその詳細を発表しました。ATACMSが実戦投入されたのは10月17日、攻撃目標となったのはベルジャンスクとルハンスクにある飛行場でロシア軍のヘリコプター部隊と飛行場施設が攻撃を受けた、被害程度は見ているあるものの概算では。

 ベルジャンスク飛行場9機、ルハンスク飛行場5機、全損した。ATACMSが初めて投入された戦果という。イギリス国防省はこの意義について、ロシア軍は前線で固定翼機による航空支援が貧弱であり、ヘリコプターによる航空支援への依存度が高い、またベルジャンスク飛行場は東部戦線南部の主要前方航空基地であり、影響は大きいと分析されています。
■戦車喪失数が5000両
 自衛隊の戦車は最も多かった時代で1200両でしかない。

 ロシア軍の戦車喪失数が5000両に達した、10月20日にウクライナ国防省が発表しました。5000両の戦車破壊について今回のロシアウクライナ戦争を含め武力紛争における兵器破壊状況を衛星画像やSNS投稿画像などから真贋判定を行う民間団体オリックスなども、かなり多数の破壊数を確認しておりロシアは保有兵器を大きく失っている事は確か。

 戦時発表故に真贋判定は難しいものの、ロシアの損害は決して小さくない。多数の戦車や装備を喪失する中でロシア軍が戦力を瓦解させない理由として、ロシアはソ連時代に生産され、且つソ連時代には短期間で新型戦車が開発され旧式戦車が耐用年数未満で多数倉庫保管されており、T-55やT-62などを再生し実戦投入していることが挙げられます。
■アヴディエフカ周辺
 ロシア軍の再攻撃について。

 アヴディエフカ周辺の戦況についてISWアメリカ戦争研究所10月19日付分析によればロシア軍はドネツク市南西10kmにあるノヴォミハィリョフカとアヴディエフカ南4kmのスパルタク近郊まで前進、アヴディエフカ、ノヴォカリノヴェ、シエヴェルネ、ペルヴォマイスケ、ステポヴェにおいて防衛するウクライナ軍部隊との間で戦闘となったもよう。

 東部戦線では一方で活発なロシア軍行動が確認されている北部のクピャンスク・スヴァトフ・クレミンナ線においてクピャンスク南東19kmにあるイヴァニフカ近郊までロシア軍が進出しているとのこと、ただ大きな前進ではない。この地域へロシア軍は第1親衛戦車軍、第6諸兵科連合軍、第25諸兵科連合軍など有力な部隊を集中し攻撃を加えています。

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