■防衛情報-ウクライナ戦争
北東アジア情勢に影響が及ぶ可能性が出てきました。
北朝鮮はウクライナ派兵の見返りにMiG-29戦闘機とSu-27戦闘機を受領する、ISWアメリカ戦争研究所12月10日付ウクライナ戦況報告によれば、アメリカインド太平洋軍のパパロ司令官が10日に発言した内容として、ロシアが北朝鮮へ行うウクライナ派兵への見返りとして、戦闘機を供与する方針であり、此処にMiG-29戦闘機などが含まれるという。
MiG-29戦闘機は北朝鮮空軍に配備されている装備ですが、その数は限られると共に、もともとMiG-29戦闘機はソ連空軍向け戦闘機として開発され、ソ連空軍の戦闘機はソ連防空軍の機体と比較した場合、前線運用を想定し多少壊れていても飛行できるという最低稼働率の高さの一方、充分整備した場合でも最高稼働率の低さが特色となっていました。
MiG-29戦闘機は一方面に200機から350機程度を配備した場合、最低稼働率の高さから長期間、空軍作戦能力を維持できるという設計思想のもと開発されているともいい、北朝鮮空軍が保有するMiG-29戦闘機は40機から45機程度、最低稼働率を維持した場合でも一方面の作戦を維持する事は難しく、保有機数の増強を求められていました。
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北朝鮮がウクライナ派兵の見返りにロシアから受け取るとされるSu-27戦闘機について。Su-27戦闘機は制空戦闘機であり、戦闘爆撃機であるSu-30戦闘機よりも防空性能に特化した設計です。北朝鮮は、韓国空軍がF-16戦闘機を導入する時代にMiG-29戦闘機を取得したとされていますが、韓国が続いてF-15K戦闘爆撃機を導入した際、対応出来ていない。
韓国空軍はつづいてF-35戦闘機を導入し第五世代戦闘機の時代に入ると共に、韓国独自のKF-21ボラメ戦闘機という、一定程度のステルス性を有する第4.9世代戦闘機を開発している現状で、もっとも新しい戦闘機が少数のみ稼働するMiG-29戦闘機、と劣勢を強いられています。Su-27戦闘機も新しい戦闘機ではありませんが、多少は能力向上するでしょう。
Su-27戦闘機もMiG-29戦闘機もともに第四世代戦闘機ではありますが、北朝鮮空軍にはMiG-23戦闘機やMiG-21戦闘機など第三世代戦闘機が数多く残り、特に中距離空対空ミサイル運用能力のない戦闘機も多数残っている事から、どの程度の数が供給されるかは未知数ですが、一定数以上配備されるならば防空体制を建て直す可能性があるかもしれません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
北東アジア情勢に影響が及ぶ可能性が出てきました。
北朝鮮はウクライナ派兵の見返りにMiG-29戦闘機とSu-27戦闘機を受領する、ISWアメリカ戦争研究所12月10日付ウクライナ戦況報告によれば、アメリカインド太平洋軍のパパロ司令官が10日に発言した内容として、ロシアが北朝鮮へ行うウクライナ派兵への見返りとして、戦闘機を供与する方針であり、此処にMiG-29戦闘機などが含まれるという。
MiG-29戦闘機は北朝鮮空軍に配備されている装備ですが、その数は限られると共に、もともとMiG-29戦闘機はソ連空軍向け戦闘機として開発され、ソ連空軍の戦闘機はソ連防空軍の機体と比較した場合、前線運用を想定し多少壊れていても飛行できるという最低稼働率の高さの一方、充分整備した場合でも最高稼働率の低さが特色となっていました。
MiG-29戦闘機は一方面に200機から350機程度を配備した場合、最低稼働率の高さから長期間、空軍作戦能力を維持できるという設計思想のもと開発されているともいい、北朝鮮空軍が保有するMiG-29戦闘機は40機から45機程度、最低稼働率を維持した場合でも一方面の作戦を維持する事は難しく、保有機数の増強を求められていました。
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北朝鮮がウクライナ派兵の見返りにロシアから受け取るとされるSu-27戦闘機について。Su-27戦闘機は制空戦闘機であり、戦闘爆撃機であるSu-30戦闘機よりも防空性能に特化した設計です。北朝鮮は、韓国空軍がF-16戦闘機を導入する時代にMiG-29戦闘機を取得したとされていますが、韓国が続いてF-15K戦闘爆撃機を導入した際、対応出来ていない。
韓国空軍はつづいてF-35戦闘機を導入し第五世代戦闘機の時代に入ると共に、韓国独自のKF-21ボラメ戦闘機という、一定程度のステルス性を有する第4.9世代戦闘機を開発している現状で、もっとも新しい戦闘機が少数のみ稼働するMiG-29戦闘機、と劣勢を強いられています。Su-27戦闘機も新しい戦闘機ではありませんが、多少は能力向上するでしょう。
Su-27戦闘機もMiG-29戦闘機もともに第四世代戦闘機ではありますが、北朝鮮空軍にはMiG-23戦闘機やMiG-21戦闘機など第三世代戦闘機が数多く残り、特に中距離空対空ミサイル運用能力のない戦闘機も多数残っている事から、どの程度の数が供給されるかは未知数ですが、一定数以上配備されるならば防空体制を建て直す可能性があるかもしれません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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