イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

「置き換え」を上手に使ってのびのびと生きる!(時間と空間の旅⑤ 6/10)

2014-03-19 | 第二章「五感と体感」

 先日、あべのハルカス展望台で興奮しつつ写真を撮っていたが、隣での年配のご夫婦とハルカスの若い女性スタッフの会話が楽しかった。

 「あれが、二上山ですね。」

 「・・・・・・」

 「お若い方はご存じないんでしょうね。とても歴史のあるお山なんですよ。」

 「知らなかったです。とても勉強になります。」

 どちらが、スタッフだかということもあったが、年配のご夫婦のあたたかい言葉かけと若いスタッフのかたの謙虚な態度がとても素敵だった。

 さて、写真がハルカスから望遠で撮った二上山であるが、何と言ってもこの山が有名になったのは、大津皇子の死を悼んで姉の大伯皇女が読んだ次の萬葉集の句である。

 「うつそみの人なるわれや明日よりは二上山(ふたかみやま)を弟世(いろせ)とわが見む」

 この数年、随分二上山を眺めたが、雄岳と雌岳からなる二上山の美しさは素晴らしく、この夭折した弟に対する姉の気持ちがひしひしと伝わってくる。解釈として、男女関係(近親相姦?)だったと憶測する学者もいらっしゃるが、私は斎宮というきっちりした信仰の世界に入っていた大伯皇女が唯一の弟への想いをそのように表現しても別に不思議はないとも思う。

 心理学でいえば、フロイトの防衛機制の置き換えの良き事例で。大伯皇女は、こうした政治の悲劇を越えて、その後大宝元年までしっかりと生きながらえたようだ。

 そして、大伯皇女の後で恐縮だが、「置き換え」は、私の人生にとっても影響が大きい防衛機制だったようだ。

 6歳の時の、友達の交通事故死が原因で、その体験が車に無意識に置き換えられ、車嫌いになる。しかし、成人してから生活のためとはいえ、免許をとり運転をするようになり、さらに50歳台で生き甲斐の心理学の学びから、その体験を乗り越えるが、仕事上でもあったが二種免許(業務用免許)をとったことも何か意味があったようだ。

 このほか、父や祖父が希望した建築の道への挫折体験も、学生時代に恩師に恵まれて、創造工学や実験心理学への熱い勉学に置き換えることで解消したことも。

 「置き換え」は、他の防衛機制同様、人の成長を妨げたりする面はあるが、良い面もあるので、まずは良い事例を自分の歴史の中で探してみるのも、温故知新で大切だと思う。

時間と空間の旅⑤ 6/10

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