昨日の勉強会では、参加者が一年以上学んだ方ばかりで、「生き甲斐の心理学」を学んだ成果というか効果の話で嬉しかった。自分自身の経験を振り返っても、「生き甲斐の心理学」をもっと早く知っていたら、ずいぶん仕事も含め生活の質は随分向上していただろうなと思い、「生き甲斐の心理学」普及の仕事の「生き甲斐」を感じさせていただいた。
それにしても、自慢ではないが、植村先生のテキストを使いながら、勉強会で共に学んでいく方法は実にすばらしいと感じた。今まで、この年になるまで、様々な研修を受けたり、学校で学び、講師やプレゼンテーターとしての経験も仕事柄結構あったが、今は少人数ながらとても充実している。
それは、植村先生の素晴らしい欧米をはじめ実務からの経験を踏まえた、現代心理学のエッセンスがつまった教材によると思う。NPOの宣伝になってしまうが、次のような教材ラインアップがあるのだ。
1.テキスト: 「生き甲斐の心理学」 何度も読み返す基本テキストは、実用的な勘どころを押さえていなければならず、かつ必要な理論が偏らず網羅されていなければならない。この条件がある基本テキストは、意外にあるようで無い。大学の先生の本が良いかというと、そうでもなく、自分の得意部分に熱が入りすぎバランスが悪くなったり、実務の経験が少なく役立つかというとそうでない基本テキストが多いのだ。
私は、このテキストを人生始まって以来これほど繰り返し読んだ本はない。そして、読むたびに何か発見をしたりする。そして他の心理学関係の本を深く理解する上でも、何かガイドブックというか地図のようで、とても役にたっている。
2.動画: 「元気に生きる」 DVDも発売されているが、クリックを押すと24編の動画で学ぶことができる。経験豊かな先生に直に楽しく教えていただいているようで、とても参考になる。短期間で概要を理解し生活に役立てたいと考える人には最適。もちろん、1編が10分くらいなので、繰り返して観て理解を深めることもできる。
3.ブログ: 「生き甲斐の心理学」 日々楽しめるが、テキストと同じ章立てになっており、理解を深めるうえで質・量とも豊富でありがたい。基本テキストはコンパクトだが結構難しいので、併読すると良いと思う。
4.NPOCULLの地域勉強会: U先生に指導を受けた認定講師から直接学べる。心理学系の勉強は、本ではなかなか判らないので、定評ある勉強会に参加することは実に有意義だ。
さて、昨日の勉強会でも触れた、心の健康度とも深い、湧き起こる感情に対する知識。世の中ではほとんど語られることが少なく、実に残念なのだ。これから2回にわたり思索してみたい。
通常、湧き起こる感情は、あまり気持ちの良くないものが多い。罪悪感、劣等感、激しい憎悪、嫉妬、疑惑感、・・・もちろん、平安感、幸福感、ときめき・・・など良い感情もあるが、たいていはネガティブが圧倒的に多いようだ。それどころか、暗い感情は人間の本質だとする説があるが、その説を信じると私もそうだが、かえって心が安定する。
湧き起こる感情は自分の深いところから湧き起こる生命体本質の声であり、すべて宝物のように重要な意味があると私は考えている。貴重なシグナルとしての感情の意味を考えることで、随分助けらることが多い。感情そのものは宝もの、さらにこれを「生き甲斐の心理学」で理論武装しつつ、意味を読み取る技術を訓練したら良いのではないか。優秀なセンサーシステムを備えることで、建物に侵入者がいることを京妙に検知したり、エレベータの異常を検知し危険を知らせたり、そういったセンサー技術は日常に随分取り入れられてきたが、心の世界でも同じところがあるように思う。
次に、どのように感情の意味を読み取るのかを拙い経験から考えていきたい。
一つは、その感情が簡単に理想と現実のギャップ(感情の本質)から生まれていることが判るようなケースだ。一例をあげよう。大切な打ち合わせが10:00とする。その打ち合わせに、5分~10分遅刻をしそうだと思うような事態だ。こうした場合も、後悔、自分に対する怒り、相手の混乱を想っての恐怖・・・様々な感情が湧き起こるだろう。しかし、そのなかで湧き起こる感情から自分の理想や現実のありようを考えると随分違う。
自分の感情を引き起こす、自分のどこかにある理想と現実の認識は客観的なようで実は違ったりする。理想も現実も、自分の主観に縛られているのだ。そして、解釈の仕方が変われば感情は激変する。混乱から平安に、錯乱から統合に変化したりする。
相手に電話して10;00到着を変えてもらう(理想を変える)。今回の相手は話が分かるから、10:15でもそれほど問題がないと考え直す(理想を変える)。タクシーを利用すれば間に合うことを発見する(歩いている現状を変える)。こんな風に、対応すればギャップとしての暗い感情は激変する。
異常事態で錯乱するときも人生にはあるものだ。突然の病気や事故など。その中で様々な感情が飛び交う。恐怖感、事態を招いた失望感や劣等感、将来に対する疑惑感などだ。この中にあっても、自分の蟻地獄のような疑惑感に気付けば随分違う。
フォーカシングで良く行われる最悪の状態を想定してみることで、底が見通せ楽になる。
湧き起こる感情が身体からか、生育史からか、魂(宗教的な領域)からかと分類することも大いに意味がある。イライラが単純にお腹が空いているのだということに気付いたりする。
生育史からくる不安の中には訳が分からないものも多い。何年もかけて生き甲斐の心理学というコンパスで自分が何故車恐怖症になったかを突き止めたことがあった。それでも自分の無意識からくる不安感をすべて突き止めることはできないだろう。しかし、東洋の易経から何か自分の傾向をつかむとができたりすることもある。
湧き起こる感情、それが激しい憎悪であったり、疑惑や嫉妬であっても、それは生命体から発生する貴重なシグナル。シグナルを大事にするため、素晴らしい応答力と対応方法を訓練することで、生きる質が変わってくるようだ。
心の健康度 ① 7/10
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