回文とは上から読んでも下から読んでも同じになる文である。これをつくる名人もいるようだが、私にはとてもできる芸当ではない。
また現役で大学に勤めていたときだが、乗り換えの駅で中島という海水浴場の広告をみた。それには「まじかななかじま(間近かな中島)」というのをみた。
そのときはよく分からなかったのだが、これは松山市からもちろん中島が近いというだけではなく、回文なのだとわかるには少し時間がかかった。
そういえば、昨日映画を見に行ったが、映画の上映を主催している団体はマネキネマという。これも上から読んでも下から読んでも同じである。キネマに前にマネをつけてマネキネマとしたとは想像できたが、マネというのがわからない。
上映会のときに配布されたパンフに、「キネマにおマネキします」とあったので、その由来がやっとわかった。おマネキという言葉をキネマの前につけてマネキネマという団体名ができたのだと。
そういえば、退職直前に学内で見た演劇の題名が怪人なんとかという長い題だっただったのだが、それが回文になっていた。それは思い出せないのでそれを短くしたバージョンだが、「怪人爺か」というのをつくった。カタカナで書いてみるとカイジンジイカとなる。
有名なものではタケヤガヤケタというのがある。また同僚だった先輩教授が子どもさんの宿題のために必死になって考えたというのが、タイヤキヤイタだといっていた。
回文とは関係がないが、昔読んだソーヤーの「数学へのプレリュード」(みすず書房)にはSeptemberという語が好きな子どものことが出てきたと思う。
Septemberは真ん中のeを中心にして左右に2つ子音が続き、eが来て、その両側に子音sとrが来る。そういうパターンに敏感な人はすばらしい。
すなわち、その子は *e**e**e* というパータンを感じ取った訳である。
ちなみにseptはフランス語では7を意味する。このフランス語ではseptのpは読まなくてセットとカタカナで書くとなる。もちろん英語ではセプテンバーとpを読む。このごろではSeptember 11は有名である。911というのはこのSeptember 11のこともさすが、一方で日本の救急や消防の119はアメリカは911のはずである。
(2013.6.15付記) 回文というこのブログに昨日アクセスがあったので、読み返したらどうも意味がはっきりしないところがSeptemberのところにあったので、書き直しと追加をした後で、どうだったかなと「数学へのプレリュード」を見たら、私の補足の内容があたっていた。
昔読んだときのその内容をよく覚えているはずがないから、勝手に書き足したのだが、それはやはりソーヤーの主張と一致していた。この箇所はp.20にある。
しかし、くだらないことだけ覚えているものだ。