物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

Stoicism

2015-05-11 14:17:38 | 日記
  Stoicism (est impossible)

このフランス語の文章の発音をつたなくカナで表すと、est はエでimpossibleはアンポシィッブルだが、estとimpossibleとがリエゾンして発音されて

 ストイシズム エ'タンポシスィッブル

でもなろうか。これは鷲田清一さんが書いている朝日新聞「折々のことば」の本日分(2015.5.11)である。

実はこれはネクタイの文字柄であり、そのネクタイはフランス製かどうかは書かれていなかったが、多分フランス製であろう。鷲田さんは訳として

 禁欲主義(それはむり)

と書かれている。カッコの中の(est impossible)はネクタイをしたときには、服に隠れるようになっているという。

そしてそのネクタイを外すときが密かな喜びのときでもあると書かれている。

 禁欲主義は不可能である

というのが、直訳だろう。面白味のない訳だが、これは私の文学的素養のなさなので勘弁してほしい。また、Stoicismのはじめの i に上には2重の点がついていたが、ここでは再現できないことをお断りしておく。

長田弘さんの死

2015-05-11 13:56:04 | 日記
長田弘さんという詩人がおられるということを知ったのはいつ頃だったかもうわからない。岩波のPR誌『図書』に詩人の三木卓さんが書かれていたシリーズのエッセイを読んで知ったのかもしれない。ともかくそういう人がおられるということを知ったのはそんなに昔ではない。

ときどきNHKのテレビの論説に出演されていたので、顔を覚えた。 だが、私などよりも大分の年長の方だとばかり思っていた。昨夜のテレビのニュースでこの長田さんの死を知ったが、75歳ということで実は私と同年齢だということを知った。

テレビで見たときには私よりもはるかに年上の方だとばかり思っていた。詩人として色々な賞を受賞された方でもあり、田舎に住んでいて無名の私と比べられべきるものはなにもない。

ただ、私の友人がやはり同じころに早稲田大学に在学していて、友人は建築家となった。だからひょっとしたら、長田さんのことをどこかで聞いていたかもしれない。

実は昨日(2015.5.10)の朝日新聞の「折々のことば」に長田弘さんの

  見えてはいるが、誰も見ていないものを見えるようにするのが、詩だ。

ということばが出ていた。そしてこのことばは「折々のことば」を書いている哲学者の鷲田清一さんの「哲学の定義」にもなっていると鷲田さんは付け加えてあった。

鷲田さんは私よりは年下の方だと思うが、作家の片岡義男さんだとか私と同年代の人々の活躍を今後も願ってやまない。

花粉症が根治する時代

2015-05-11 13:24:09 | 日記
花粉症が根治する時代がようやくやって来つつある。

舌の下に数滴の液体をたらすことで花粉症の症状を抑えられる薬が開発されて昨年10月に発売になったという。昨日の新聞でこのことを読んだ。

これはアレルゲンといわれるアレルギーを引き起こす物質を体に取り込んで体を治すといういわゆる「アレルゲン免疫療法」らしい。

この手の療法で、アトピー性皮膚炎の根治もある程度のめどがついたとか、いつだったかテレビで見た。もっともまだこういった療法は一般的になっていないが、私の生きている中には有効な療法となるだろうう。

もっとも私の感じたことはその療法には尽きない。鳥居薬品という会社がこの薬を開発したということだが、この開発担当者のいっていることが私の友人の化学者 N さんが言っていたことに内容的に類似していると感じたことだった。それは科学的な研究が 即、会社の利益を生むという考えらしいということであった。

もっとも「花粉症が根治するとはどういうことだろう」というはなはだ設定し難い設問から考えて行くなどというちょっと哲学的な問いもある。そういう意味ではただ研究をしていればいいという単純なものではない。

担当の役員は籠橋さんは花粉症の根治に必要なものとして「現場」「現実」「現物」を挙げている。たとえば、アレルギーに苦しむ患者の勉強会に出かけて「現実」の声を知ることに努めたという。また、なぜスギ花粉がこのようにたくさん飛散するようになったかということとか林業者の間伐の「現場」を知ることも必要だと記事には載っている。

研究がいつかは役立ち、利益につながるということは根本的にはそうであろうが、それはあまり直接的には成就できない。そこらあたりが学ぶべきところであろう。