物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

トラウマは存在しない?

2015-05-18 12:26:10 | 日記
昨日の朝日新聞の読書欄の次のページに『嫌われる勇気』という本を勧める話があった。

槇村さとるさんという女性の漫画家が、『嫌われる勇気』を紹介していた。

(引用はじめ)

(前略)
いままで読んだ心理学の本は、過去のことや親との関係で心に負った傷(トラウマ)が現在の不幸を引き起こしている、というのが多かったけれど、アドラーは「トラウマは存在しない」と言い切っています。「これまでの人生に何があったにしても、今後の人生をどう生きるかについてなんの影響もない」と(注)。(中略)

それが、過去があなたを規定するのではない、自分の人生を決めるのは現在のあなただ、といわれて驚きました。「立ち止まらないで、早く立って」と背中をはたかれたようで新鮮でした。過去やだれかのせいにする生き方は、甘えといえば甘えですよね。

ただ「自分で決める」というのはとても難しい。(後略)

(引用おわり)

この本は2013年にダイヤモンド社から出版されたという、槇村さんは紹介されていなかったが、韓国語にも訳されてやはりベストテン入りしている。

トラウマに悩む人に勇気を与える書であるのであれば、いうことはない。

よくいわれるいい方に「過去と他人は変えられないが、未来と自分は変えられる」というのがある。これもいまの自分から出発して未来を切り開くという視点があって、なんだかぐずぐずして言い訳ばかりしている自分をいつも励ましてくれる観点である。こういう前向きの気持ちをすべからくもちたい。

(注)アドラーはフロイト、ユングと並ぶ心理学の三大巨頭の一人だという。