BMWとメルツェーデス

日本ではBMWというとビー・エム・ダブリューと発音するが、もちろんドイツ語ではベー・エム・ヴェと発音する。ドイツの大学で同室だったキムさんは韓国人であったが、彼はアメリカで大学院の教育を受けた方であった。

韓国の名門ソウル大学を終えて、アメリカのメリーランド大学で専門の素粒子物理を学んだ方であった。そのころ、このメリーランド大学の素粒子物理の教授に日本人の大根田さんという方がおられたので、彼から「場の量子論」を学んだのだと言われていた。

その彼がミュンヘンのマックスプランク物理学・天体物理学研究所を経て、マインツ大学の助教のポストにおられたのである。

その彼から同僚のReya氏があるとき交通事故で負傷したと聞いた。ちょっとその時に誰だったかよくわからなかったので聞き返したら、「あのいつもあのBMWに乗ってくる人さ」と言われた。このときにはじめてベー・エム・ヴェというドイツでも高級車である、この車のことを知った。

なんでもReya氏は奥さんが宝石商とかだそうでお金持ちなのだと聞いた。このReya氏はオーストリアの出身であり、私のいた研究室にもほかにもAltさんというオーストリア人がいた。

Altは年取ったという意味でもあるので、私は冗談でHerr Alt ist nicht alt. （アルトさんは年寄ではない）とよく言っていた。

おっと。いつものように道をはずしてしまった。BMWはお金もちの人が乗るとはいってもスポーツ車タイプの車であるが、ドイツでステータスシンボル的な車といえば、メルツェーデスであろう。

アウトバーンを時速１００キロちょっとの速さで走っているとその横を時速２００キロを超えた速さで悠然と走っていく大型車がある。これがメルツェーデスである。日本ではあまりメルツェーデスとはいわず、ベンツとして知られているが、ドイツではメルツェーデスという。

これは２００キロを超える速さでも振動が少なく、安定性が違う。ドイツの医者や弁護士といった方々はたいていこのメルツェーデスに乗っている。

大きさの大きくて私たちの乗っている大衆車のVWとかフォードやオペルとかとは違う。メルツェーデスは本社がストゥトガルトだが、BMWはミュンヘンに本社がある。ミュンヘンのオリンピアストゥディアムにある、タワーから見ると、北東の方向に本社があったと思う。

ブログを書くのを忘れた

昨日は忙しくてブログを書くのを忘れていた。こういうこともある。

だいたいブログを書くことは第一優先課題であるのだが、それでもちょっとブログを覗いてみて、ブログを書いたつもりになることは特に忙しいときには起こる。

昨日は朝日新聞を見て、著書『敗北を抱きしめて』を書かれた、ダワーさんの歴史観に触れることができた。彼は日本が反軍事的な平和憲法を７０年にわたって維持していたことはやはり日本国民の選択によるものであって、アメリカの占領軍の押し付けによるものと考えることは間違いだろうという。

確かに、憲法の草案はアメリカ占領軍の押しつけであったかもしれないが、その後の７０年間の戦争放棄の９条のある、憲法の保持はやはり日本国民が選び取ったものであるとの指摘は正しいであろう。

やはりダワーさんくらいの立派な歴史家になるとものの見方がしっかりしている。そこらが現在の安倍政権の面々がお考えになるところとは根本的に違っている。