ということで他人のミスというつもりではない。人のミスという含みは自分も含めた人間のミスというというつもりである。これは人のミスをあげつらうとかいうことではなくて、人間はミスをするものだということに主眼がある。
もう1955,6年頃のことだろうか小山書店とかダイアモンド社が発行した初等数学講座というのが発行されていた。そのなかに三角法をあつかった分冊がある。その中のある小さな箇所にどうも誤りとしか思えないことを見つけた。
この箇所の著者 K さんはまだ存命中かどうかは知らないが、多分存命中ではなかろう。その K さんの書いたところを読んで、なるほとどと了解をしていた。しかし、そこで\sin \theta =1を解いているのだが、それを見ている限りではどうもまちがいがあるとは思えなかった。
ところが私は同じことを\cos \theta =0からも導けるはずだと思って考えたら、K さんの書かれている解以外にもこの場合には解がありそうだということがわかった。それが誤りなのは言うまでもないが、それはどうしてなのかと考えたら、どうも\sin \theta =1の主値を解にとり、また同じように\cos \theta =0 の主値を解にとれば一致することがわかった。
それで念のためにもう一度考え直してみたのだが、それでよさそうである。これはある逆三角関数の間の関係をこの三角方程式を解くことで導こうとするものである。すでに4つの方法でこの関係を求めたエッセイを発表していたのだが、5つ目の方法でのこの関係を求めることができたことになる。
旧エッセイを改訂したエッセイは近いうちに『数学・物理通信』に発表したいと考えているが、まだその原稿は作成中である。
もう1955,6年頃のことだろうか小山書店とかダイアモンド社が発行した初等数学講座というのが発行されていた。そのなかに三角法をあつかった分冊がある。その中のある小さな箇所にどうも誤りとしか思えないことを見つけた。
この箇所の著者 K さんはまだ存命中かどうかは知らないが、多分存命中ではなかろう。その K さんの書いたところを読んで、なるほとどと了解をしていた。しかし、そこで\sin \theta =1を解いているのだが、それを見ている限りではどうもまちがいがあるとは思えなかった。
ところが私は同じことを\cos \theta =0からも導けるはずだと思って考えたら、K さんの書かれている解以外にもこの場合には解がありそうだということがわかった。それが誤りなのは言うまでもないが、それはどうしてなのかと考えたら、どうも\sin \theta =1の主値を解にとり、また同じように\cos \theta =0 の主値を解にとれば一致することがわかった。
それで念のためにもう一度考え直してみたのだが、それでよさそうである。これはある逆三角関数の間の関係をこの三角方程式を解くことで導こうとするものである。すでに4つの方法でこの関係を求めたエッセイを発表していたのだが、5つ目の方法でのこの関係を求めることができたことになる。
旧エッセイを改訂したエッセイは近いうちに『数学・物理通信』に発表したいと考えているが、まだその原稿は作成中である。