私の書いた「徳島科学史雑誌」の掲載論文である。先日、「徳島科学史雑誌」が送られてきた。それで自分の書いた論文を読み直した。
特にいい論文ではないが、いいたいをことは言った。それに自分の考えにそれほど過ちはないと思う。
「他人から見た武谷三男」のシリーズは1を除いて、武谷に批判的な人を取り上げている。まだいくつかの書籍についてとりあげたいので、このシリーズはなかなか終わらない。
今回は作家の菅孝行さんの「反核運動と科学思想」(『日本の原爆文学』1983)と塚原東吾さんの「ポスト・ノーマルサイエンスの射程からみた武谷三男と広重徹」(「現代思想」(2016.6))とを取り上げた。特に菅さんの論文を特に取り上げた。
この論文を推奨した方があって、それで期待をして読んだのだが、思ったほどには格調の高いものではなかった。また、塚原東吾さんの論文はすべてが、武谷批判ではないが、基本的なところで事実誤認があって、この人の論説の信ぴょう性が怪しくなったと感じている。
そんなことを書くといま売出中の偉い教授先生、塚原東吾さんを批判することになるのだろうが、しかたがない。自分の気持ちを偽ることはできない。