80ページに満たない故矢野 寛(ゆたか)先生の『量と数』(愛媛県数学教育協議会)をほぼ読み終えた。
この本を書棚からぴっぱり出してきたのは、「内包量の加法」について述べた数少ない書であると思って、それをもう少し深く理解したいと思ったのが、きっかけである。
この書は普通に書籍として市販して売れるかどうかはわからないが、名著だと言っていいと思う。どこか出版してくれる出版社はないものだろうか。
これにやはり故矢野 寛(ゆたか)先生の『中学・高校における水道方式』(愛媛県数学教育協議会)は教育系の数学教師のための必読書となるのはまちがいがないのだが。
ということは、まだまだこういう数学の教え方が一般化はしていないということである。
(2019.8.7付記) 数学教育協議会にかかわる数学者の著書としては銀林浩著『量の世界』(むぎ書房)があり、これも名著だが、「内包量の加法」についての言及はあまり見た記憶がない。