テラーとは水爆をつくったエドワード・テラーのことである。
NHKの昨夜の「フランケンシュタインの誘惑」ではオッペンハイマーを権力の座から追い落して、自分が表にでて、水爆をつくったのはよかったが、オッペンハイマーを追い落とす査問委員会の証言で彼に不利な証言をしたために、その後の科学者社会とのつきあいがなくなって、晩年はとてもさびしかったのではないかとの話であった。
ピアノを弾くのが好きであったから、晩年はピアノを弾いて過ごしたという。それでもあからさまにつきあいはなかったかもしれないが、ノーベル賞学者のヤンはテラーの支持でシカゴ大学で学位をとったので、少しはテラーに同情的であった。
量子電気力学の業績で知られる、ダイソンもそれほどテラーを嫌ってはいなかったらしい。でも昔からの友だちはみんなテラーから離れてしまったことはたぶん間違いがない。
テラーは山登りも好きであった。若いときに、これはたぶんハンガリーにいたときの話だが、電車にはねられて脚を折ったとか聞いている。だから脚がわるかったはずだ。
なかなか直観的な理解をする人だとも聴いている。テラーの群論の理解が直観的であったとかヤンの書いた文章で読んだことがある。
ただ権力的なところがあり、ちょっと科学者仲間からは人生の途中から大いに敬遠された。