もう10年を越えた昔になるだろうか。ドイツ人夫妻を自宅にホームステイさせていたことがある。
もちろん、松山でであるが、そのときにその夫人が話していたのが、このzu spaet, zu spaet である。カナで発音を模して書くと
ツー シュペート、ツー シュペートである。これは何を模した音だと思われますか。
そう、救急車のピーポ、ピーポというサイレンを模した音なのである。そして、このツー シュペート、ツー シュペートはどういう意味かというと、「もう遅すぎる、もう遅すぎる」という意味である。もちろん、救急車の乗っている急患の患者さんにとって病院につくのが遅すぎるのは困る。
もちろん、これはユーモアであり、あまり深刻に取ってもらっては困る。
私たち日本人にとってはピーポ、ピーポというサイレンが、彼らにとってはそういう風にも聞こえたということで、もちろん笑い話である。
あまり真面目にとってもらって、「不謹慎な」と言われても困る話である。