算数の水道方式で有名な民間教育団体「数学教育協議会」でも因数分解の水道方式はあまり聞いたことがないテーマかもしれない。
たまたまだが、私の以前に所属していた愛数協には故矢野寛(ゆたか)先生が書かれたものに「因数分解の水道方式」という論文がある。それも2回も書かれている。とはいっても2回目は1回目の修正版であったと思う。
いま私もそれを考えてみようとしているのだが、自分で新しく考える力はないので、矢野先生の考察を詳しく読んで、そのことをエッセイとして綴ってみたいと考えている。
実は『算数・数学なっとく事典』(日本評論社)に金田倫光さんが「因数分解だいきらい」というユーモアに満ちた項目を書かれている。そのはじめに一つすこし難しい式の因数分解の問題が出ていた。
金田さんの後の説明にはその式の因数分解の解答はなかったので、どのように因数分解できるのだろうと気になった。しばらくして因数分解はできたのだが、それはいわゆる因数分解の水道方式にしたがった方式ではなくて、私の従来行ってきたような因数分解の方法によってであった。
それでもう一度、故矢野先生の方法で因数分解できないかと考えてみた。その後、その方法でも因数分解できたのだが、この機会に因数分解の水道方式について考えてみたいと思うようになった。
これは私の今後の課題である。