多元数の本を注文した。もちろん、古本である。私自身は八元数には関心がいまのところないので、四元数のことをこの本がどう書いてあるかが関心事である。
注文した本は正田健次郎『多元数』という本である。出版社は日本評論社だったろうか。もっともこの古本も元の原本が存在しているらしい。そちらはもっともっと古いので、買う気もしない。
私が中学生だった頃、使っていた数学のテクストがこの正田先生と塩野直道氏との著作か監修のテクストであった(注)。数学者・正田健次郎といえば、いまの上皇妃美智子さまのおじさまにあたる方である。
女性の数学者であった、ネタ―の取り巻きの一人、いわゆるネタ―ボーイの一人で正田さんはあった。日本における抽象数学者の元祖と目されていた方である。
(注)私の中学生時代は1950年代前半だからもう50年以上前のことである。中学時代は私もまだすこしは成績を気にする生徒であったろう。高校以上の学校では成績を気にすることをやめたので、私はあまり成績のいい生徒・学生ではなかった。
だから大学の研究室に入ったときでも、たぶん先生方は成績の芳しく学生がきたというのでがっかりだったろうと思う。もっともそういうことをおくびにも出さない先生方ではあったのは幸せだったのだが。