半歩を踏み出した。まだ一歩を踏み出したとは言えない。ようやく半歩を踏み出したとでもいうべきだろう。
しかし、この半歩どころかまったくここ数年踏み出せなかった。これは他人から見たらとてもおかしく映るだろうか。しかし、魔法のまじないにかかったみたいに半歩もここ数年踏み出せなかった。
壁が目の前にあることは意識していたが、その壁を意識しすぎであったかもしれない。いまは自分のわからないことは一応棚上げをして、なんとかわかるところだけでも進もうとしている。
いずれは私のわからないところが腹の底からわかる日も来るかもしれないが、それにはまだほど遠いと感じている。これは私の問題であって、他の人の問題ではない。
実は多くの線形代数の本にも私の了解できてないことをどう書いてあるのかを調べ始めてもいる。もっともそれについて書いてない本も多いのだが。