物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

いつの間にか6000回を越えていた

2021-11-17 13:15:52 | 本と雑誌
5995回か5996回のときにそろそろこのブログを書いた回数が6000回を越えそうだと書いたが、さきほど記事一覧を見たら、6004回となっていた。

私の一人回数が多いわけではなかろう。世の中にはもっとすごい方がきっとおられる。たぶん私の回数くらいはものの数ではない方も多くおられるであろう。

だから、6000回を超えたからと言って社会を見渡せば、なんてことはない。でも私個人にとってはこれは一つの記念すべきことである。


「一般から特殊へ」か「特殊から一般へ」か

2021-11-16 11:23:27 | 本と雑誌
水道方式で有名になった民間教育団体「数学教育協議会」のモットーは「一般から特殊へ」であった。数を教えるのでも1,2,  3,・・・の後で特殊な0を教えるのが普通である。

外国語を学ぶ場合には英語でいうbe動詞とかhave動詞をまず学ぶ。英語ではbe動詞はともかくとしてhave動詞はhaveとhasしかない。

しかし、ドイツ語にしてもフランス語にしてもhaveにあたる動詞の変化は各人称ごとに変わっている。たとえば、

ドイツ語なら、ich habe, du hast, er hat, wir haben, Ihr habt, sie haben
フランス語なら、j'ai, tu as, il a, nous avons, vous avez, ils ont
である。

要するに、特殊の動詞から学び始めて一般の変化する動詞を学ぶのが普通である。

この違いをどうしたらいいのか。外国語を学ぶ際に水道方式に類似した方式はできないものだろうか。

(2021.12.21 注)ドイツ語のもつhabenの人称変化を書いていたら、いつまにかseinの変化を終わりの方で書いていた。恥ずかしい。さっき気がついてようやく直した。




熱力学第一法則とは

2021-11-16 10:34:13 | 物理学
熱力学第一法則とは力学的エネルギーと熱的エネルギーとを合わせた一種のエネルギー保存則である。

物質の内部エネルギーUと熱エネルギーQと力学的仕事d'W=-pdVとの間に

  dU=d'W+d'Q=- pdV+TdS

という関係である。- pdVと負になっているのは着目している系にされる仕事を考えているからであったと思う。またd'QはTdSと表される。

系がいつでも主体であって、系の外の外界から仕事をされるのは自分から仕事をするのではないから - の符号ついているとのことだったと思う。間違って覚えていなければだが。

ちょっと詳細に入るが、上の式の右辺でdWではなく、d'WとかdQではなくd'Qとかいてあることだ。これは数学的な言葉で言えば、これらがdUとはちがって完全微分ではないことを示している。

ところがここが興味深いところだが、d'Wとd'Q自身は完全微分ではなく不完全微分だが、それを足し合わせたdUは完全微分になっている。

物質の内部エネルギーがU(A)からU(B)に変化するときには、これはその変化の道筋には関係なくAという状態とBという状態から内部エネルギーは一義的に決まってしまう。

このことを知ったときにどうしてそういうふうになるのか不思議でたまらなかった。しかし、これはエネルギーがどこかでつくる出すことができず、エネルギーが保存されていることだと知れば、そういうものかもしれないとすこしはなっとくするがそれでもまだ十分納得できない感じがする。

発電機で電気を起こし、ガソリンで自動車のエンジンを動かしているので、私たちはエネルギーを作り出しているような気がするが、上に述べたことはこういうことを否定しているのではない。

物理学を長年教えてきたわりには熱力学も私にはよくわかっていない。そういうことを告白するような文章であるが、それが私の現状であるからしかたがない。
 


数学セミナー増刊 『量の理論』

2021-11-15 11:18:34 | 本と雑誌
数学セミナー増刊 『量の理論』を小島順さんのサイトから印刷した。

小島さんの「量の数学」は難しくてよくわからないが、その後に討論があって、江沢洋、小島順、斎藤正彦、高橋利衛、森毅の諸氏が量の理論について討論していた。この部分がかなり長いのだが、先週の土曜の午後をこれを読むのに費やしてしまった。

これがなかなか面白かった。斎藤、高橋、森氏らはすでに物故であろうが、江沢さんと小島さんとはまだ存命であろうか。

森毅さんと江沢さんの発言が特に面白いと思ったが、それはどうしてだったのだろうか。

この増刊号を読んでわかる人がどれくらいいるのだろうか。私にしても興味深いことはわかったが、よくわかったかといえば、それには程遠い。

数教協で議論されていることでも、政治的な状況との関係でタブーになったテーマがあるらしいこともわかったし、そういうふうに語る人は数教協の内部でも少なくなっているのではなかろうか。


12月発行の「数学・物理通信」の原稿だが、

2021-11-15 10:56:04 | 本と雑誌
12月発行の「数学・物理通信」の原稿だが、まだ目途がたっているわけではない。

私もいま武谷三男の科学史的な資料を入力中だが、さてこれがまにあうかどうか。それ以外にも投稿もあるのだが、自分で書いた古い原稿の修正を出すことも考えられるが、これはいまちょっと見合わせておきたい。

今朝、熱力学の始まりの熱力学第一法則のことを書いておきたいとも考えている。

さてさてどうするのか。


寂聴さんの源氏物語を

2021-11-13 11:54:58 | 本と雑誌
寂聴さんの源氏物語を読んでみたいと思っている。

しかし、これはなかなか私にはできないことだろうか。源氏物語は口語訳と称するものが出ているようだが、なかなか私にはわからないものだ。

妻が持っていた、谷崎潤一郎の『源氏物語』を見てみたら、なにがなんだかわからないものであった。

円地文子訳だとかいろいろなVersionが源氏物語の現代語訳にあるが、まだどれも読もうとしたことはない。だいたい10巻もあるものを簡単に読めるはずがない。

だけどもう仕事ができなくなったら、源氏物語に挑戦しようかな。これは私には夢のまた夢か。

草笛光子さん

2021-11-13 11:39:12 | 本と雑誌
昨週の朝日新聞のBe欄に草笛光子さんが紹介されていた。この人は何歳になっても魅力的な人だ。

私が高校生のころだったか、なにかの雑誌の表紙にカラーの写真が出ていた。なかなかチャーミングな素敵な人だと思ったが、88歳のいまでも変わらないのはなかなかできることではない。

確かに髪はもう黒くはなくて銀髪ではあるが、仕事にはハイヒ-ルをはいて出かけるとあったので、今週のBe欄に70歳だかの女性から、私はもうそんなことはもうできないのにとか感想が寄せられていた。

82歳の私よりも6歳も上であるのに体も鍛えておられ、往年の体形を維持されているのは尊敬に値する。運動能力も維持されているらしいのはまさに驚きである。


瀬戸内寂聴さん

2021-11-12 14:22:41 | 本と雑誌
彼女が結婚をして北京に滞在中に知り合った人として私たちが教えてもらった人として東洋史の今堀誠二さんがいた。

瀬戸内と今堀さんとが知り合いとは知らなかったのだが、今堀さんが亡くなった後で、瀬戸内さんの今堀さんの回想文を見たことがあったので、知り合いだったことを知った。

今堀さんと言えば、中国史の日本における権威の一人であった。今堀さんの弟さんで有名な方は少なくとも二人はいて、いずれも優れた研究者であった。

今堀さんは広島大学総合科学部長もされたが、ほら吹き今堀という人もいたが講義もとてもおもしろかった。


die Worte von Bertolt Brecht

2021-11-11 12:37:34 | 本と雑誌
NHKの「まいにちドイツ語」中級編でのSophie Schollの項から詩人Bertolt Brechtの言葉を見つけた。

 Was sind das f"ur Zeiten, wo 
 Ein Gespr"ach "uber B"aume fast ein Verbrechen ist
   Weil  es ein Schweigen "uber  so viele Untaten einschliesst !

    Bertolt Brecht 1939

  何という時代なんだろう! 
 そこでは木々についての会話が犯罪に値してしまうほどだ
 なぜならその会話は、とても多くの悪行についての沈黙を含んで
 いるのだから

意味するところが分かりにくいが、察するところ木々についての当たり障りのない会話をしていることは悪行(この場合には国家社会主義(NAZIS)のユダヤ人への抑圧やホロコーストを避けた会話)だからとでもいう言葉だったのだろうか。

ちなみに1939年は私の生まれた年であり、そのころBrechtは南米かどこかへの亡命を余儀なくされていたのだと思う。

上に書いたことは、私がBrechtをStefan Zweigと間違えていたためだとわかった。Brechtはアメリカに亡命したが、彼は共産主義者であったために非米委員会から査問されたとかで戦後は東ドイツの東べルリンに住んで演劇活動を行った。

私の知っている彼の演劇名はdie Mutter Courage und ihre Kinder (肝っ玉母さんとその子供)die Drei Groschenoper(三文オペラ)がある。これは演劇かどうかは知らないが、「ガリレオの生涯」もある。


11月の子規の俳句

2021-11-10 11:28:03 | 本と雑誌
11月も10日なったので、11月の子規の俳句を紹介しておこう。

  鳩眠る屋根や小春の大師堂   子規

      A dove is dozing
      on the roof of Daishi hall
     Indian summer        (Shiki 1893)

dozeなんて言葉は知らなかった。あわてて英和辞典を引いてみたら、「うたたねする」とか「まどろむ」とかあった。

いや、いつまでも知らない英語の単語もあるものですね。これは前から知っていましたが、小春日和は英語ではIndian summerというのですね。


      
  

come come everybody !

2021-11-10 10:56:04 | 本と雑誌
”come come everybody”は最近のNHKの朝ドラであるが、私がほんの子供ころ、この放送がラジオであったのをときどき聞いている。

もちろん中味は理解することはできなかったから、番組の始まり歌のはじめだけを覚えている。

Come come everybody ! 
How do you do, how are you ?
Won't you have some come day.......

である。どのくらいこの歌詞を正確に覚えているのとか、全体の歌詞がどうなのかは知る由もない。それに私は朝寝坊でだいたいNHKの朝ドラを見たことがない。

全体がど ういう歌詞であったか知る方法はないのだろうか。

いや、いまeverybodyと書こうとしてこの綴りが私にはあいまいになっていることに気がついた。いやはや年はとりたくないものです。こういうこともあいまいになるなんて、度し難いにもほどがあるでしょう?

youtubeでの歌のところで書き留めた歌詞は以下の通りであった。
覚えていたところのおしまいは実はsome candyだった。これではなかなか覚えられない。歌はもっと続くのだけれど。

Come come everybody !
How do you do, how are you ?
Won't you have some candy,
One, and two and three, four, five ?
Let's all sing a happy song, 
Sing, tri-la la la la 








村上雅人さんの「なるほどシーリーズ」

2021-11-09 12:11:26 | 本と雑誌
村上雅人さんという超電導が専門の研究者がおられる。

この方が海鳴社から数学や物理学についての「なるほどシーリーズ」という書籍をもう10冊以上出されている。

私も10冊とはまだいかないが、5,6冊はもっていると思う。もっとたくさん持っているかもしれない。

量子力学の3冊本も海鳴社の亡くなった辻信行さんにおねだりしてもらった。もらったが、あまり特定のところを除いてまだよくは読んでいないが、必要な時はまず調べてみることがある。

ラプラス演算子の球座標表示のところもそのうちの一つであろう。これがまともに計算すると大変な作業となることは昔から知られていたらしいが、それにまともに取り組んだ本も最近ではいくつかある。

私もそれに取り組んだ一人だったが、以前に書いた『数学散歩』(国土社)のエッセイはやはり中途半端であった。これをまともにかつ馬鹿正直に取り組んだエッセイは「数学・物理通信」のいずれかの号に書いた。

この話題はこのブログでも何回が取り上げたと思うが、どなたかが書いたベクトル解析の書籍でも、どこかに遠足に行って3次元のラプラス演算子の球座標表示の計算ができなければ、お昼ご飯を食べさせないと同伴してくれた先生に課題に出したら、これはほぼ達成できないだろうと冗談半分に書かれてあった。

もっとも直観的にこの変形をする幾何学的な方法もあるが、まだ十分には理解していない。

村上さんのなるほどシリーズがいいという提灯持ちをするつもりでこのブログを書き始めたのだったが、はじめの初心を忘れてしまった。

なかなか素晴らしい方がおられるものだと思う。これはもちろん私が数学者ではないからであり、もし数学者ならこういう本の出現に眉をひそめているかもしれないのだが。



行列の積はどのようにして導入されたのだろうか

2021-11-08 17:23:05 | 本と雑誌
歴史的に行列(マトリックス)の積はどのようにして導入されたのだろうか。どこかにこのことに触れた文献はないのだろうか。

線形変換を2度するとか3度するとかして、行列の積の計算がされるようになったと私は思っているのだが、それが本当に歴史的にも正しいのかどうかは知らない。

行列の積はベクトルのスカラ積の拡張だとするテクストもあるが、本当のところを知りたい。

数学教育では複数の商品の価格とか、売れた個数とかのかけ算から行列の積の導入をするテクストもあるし、これは内積とかスカラー積とか言われる積とも関係がつく。

また、行列の積の定義の出所だけでなく、元に帰って行列そのものが考えられたいきさつも知りたい。

そういうことを書いた数学史の本があるのだろうか。

(2021.11.9付記) こう書いた後で私の持っている少ない数学史の書籍を見たが、行列(マトリックス)の数学的歴史について書いてあるものはなかった。とはいっても3種類の本を見ただけだが。




武谷三男の科学史資料

2021-11-08 11:21:13 | 本と雑誌
12月が近づいて来たので、そろそろ「数学・物理通信」の12月発行分に原稿を用意する必要が出てきた。

前から用意されている武谷三男の資料に加えて、私が大学院生のころに読んだ、武谷三男ともう一人の研究者が彼らの研究グループに配布した文書をもう歴史的文書としていずれかの号に掲載をしたいと思っている。

それでその文書を探したら、すぐに出てくると思ったのだが、それがどこにいったのかわからない。ファイルキャビネットを総点検してでもこの文書を12月発行の「数学・物理通信」に掲載したいと思っている。

この文書の武谷さん以外の著者であった、もう一人の研究者も最近亡くなっているので、科学史的資料として残しておきたいと考えている。この文書が配布された時代には関連した研究に私自身も携わっていた。

このブログを書いた後で武谷三男と書いたファイルを調べたら、その中から文書が出て来た。これでこの文書を記録に残せる。もっともこの文書は一般に公表されることを意図していない。本当に内輪の文書なので、歴史的文書とはいえ、公表することにためらいがないでもない。




ブログの件数が6000に近くなった

2021-11-06 11:26:08 | 本と雑誌
ブログの件数が6000に近くなった。いまちょうど5990であるからである。このブログは5991番目である。あと10件の投稿で6000になるということだ。

一年にたかだか300件の投稿だから、これでおよそ換算すると20年のブログだということになるが、現実には2005年の開始だから、17年目である。だから、実は年間300件よりは多数の投稿をしていることになろうか。

私は文章を書くのが好きだという証拠であろう。小学生のころは2行か3行書くともう書くことがなくなったのに。

日記を何十年も書いている人を知っているが、そういうことは怠け者の私には縁のないことだと思っていたが、これは日記ではないが、こんなに続けられるというふうには全く思っていなかった。

私の子どもたちも同じころにブログを始めたが、いまでも続いているのかどうかは知らない。