村上雅人さんという超電導が専門の研究者がおられる。
この方が海鳴社から数学や物理学についての「なるほどシーリーズ」という書籍をもう10冊以上出されている。
私も10冊とはまだいかないが、5,6冊はもっていると思う。もっとたくさん持っているかもしれない。
量子力学の3冊本も海鳴社の亡くなった辻信行さんにおねだりしてもらった。もらったが、あまり特定のところを除いてまだよくは読んでいないが、必要な時はまず調べてみることがある。
ラプラス演算子の球座標表示のところもそのうちの一つであろう。これがまともに計算すると大変な作業となることは昔から知られていたらしいが、それにまともに取り組んだ本も最近ではいくつかある。
私もそれに取り組んだ一人だったが、以前に書いた『数学散歩』(国土社)のエッセイはやはり中途半端であった。これをまともにかつ馬鹿正直に取り組んだエッセイは「数学・物理通信」のいずれかの号に書いた。
この話題はこのブログでも何回が取り上げたと思うが、どなたかが書いたベクトル解析の書籍でも、どこかに遠足に行って3次元のラプラス演算子の球座標表示の計算ができなければ、お昼ご飯を食べさせないと同伴してくれた先生に課題に出したら、これはほぼ達成できないだろうと冗談半分に書かれてあった。
もっとも直観的にこの変形をする幾何学的な方法もあるが、まだ十分には理解していない。
村上さんのなるほどシリーズがいいという提灯持ちをするつもりでこのブログを書き始めたのだったが、はじめの初心を忘れてしまった。
なかなか素晴らしい方がおられるものだと思う。これはもちろん私が数学者ではないからであり、もし数学者ならこういう本の出現に眉をひそめているかもしれないのだが。