きょうはさわやかな朝ですが、さわやかと言えば、菅直人代表代行。6日~10日まで英国を公式訪問し、「官僚と内閣」について視察することになりました。外遊の成果は岡田幹事長ら執行部に報告し、政権交代後の政権運営に反映させます。
急ごしらえの代表選で米国大統領選のディベートをとりいれた中央代表選挙管理委員長の古川元久さん(愛知2区)も同行します。
先週の党首討論(Question Time)の後、英国庶民院の5月10日の党首討論をみてみました。
ネクスト総理のデービッド・キャメロンさん。政権準備党(女王陛下の反対党)の保守党代表です。
[写真]党首討論で首相を攻め込むキャメロン代表(英国議会TVからキャプチャー)
解散総選挙を求めるキャメロン代表をゴードン・ブラウン首相(労働党代表)は上手く交わします。
[写真]キャメロン代表の攻撃をかわすブラウン首相(労働党代表)=中央
このように英国でも水曜日に党首討論をやっています。英国議会はつねにわが国会の模範です。
ちなみに英国議会は長妻政調会長代理も視察したことがあるようです。長妻昭さんの『闘う政治 手綱を握って馬に乗れ』の152頁には「政治家と官僚の接触はイギリスでは原則禁止されている」が、「同窓会名目などで夜な夜な面談するケースも多いそうだ」。そして、長妻さんが英国議会を傍聴したときに「官僚らしき人物が隅の公務員席から資料を振って、それに気付いた議員が受け取っている風景も見られた」とのことです。長妻さんも確認できたわけではないようですがおもしろいですね。もしも菅さんがこの部分に気付いていなければ参考にしてください。
ところで、キャメロン代表ってだれかに似ていませんか。瞳と髪の色が変われば、菅直人さんにそっくりですよね。
私は「3月20日のできごと」について、菅直人さんのことを悪く書いてしまいましたが、それが「新進党を解党した小沢一郎への警戒心」だったことを知って、むしろ菅さんには感謝したいし、考え方の軌を一にしていると思います。
東京18区で菅直人さんの推定得票率は52・6%で対抗馬を10・2ポイントリード、自民党調査では15・21ポイントリードしています。
愛知2区で古川元久さんの推定得票率は68・8%で対抗馬を42・9ポイントと大幅にリード、自民党調査で38・56ポイントリードしています。
東京7区で長妻昭さんの推定得票率は60・4%で対抗馬を24・7ポイントリード、自民党調査で22・37ポイントリードしています。
すべて昨年10月の調査です。そしてこの3人は代表選で岡田さんに投票しました(菅さんは代表代行の立場上明言していません)。このように前哨戦を有利に戦っている世論と近い代議士たちはみな、岡田さんを応援したのです。
私は2月に衆院予算委での民主党議員の本予算審議の傍聴を完投、というのを達成しましたが、菅直人さんに総理はムリだと感じました。しかし、副総理として官僚と闘う(この人の場合は闘うですね(^^;)・・・)にはうってつけ。
近い将来に発足するであろう岡田内閣では菅副総理、古川財務相、長妻厚労相として、代表なくして課税なし、英国議会に匹敵する議会政治が日本に根付くことを期待しています。私もいずれ、このブログが終わり、政権交代が安定したら、お金をつくって、英国議会の傍聴に渡英したいなあ、という人生計画を以前から持っております。
民主党:官僚主導の政権に向け英国視察へ 菅代表代行が記者団に
菅直人代表代行は1日午後、党本部にて記者団に対し、6日から10日の日程で英国を訪問、「官僚と内閣の関係」をテーマに視察をすることを明らかにした。
菅代表代行は、民主党が政権交代によって官僚主導の政治を変えていくため、鳩山由紀夫代表の指示の下、英国を訪れ政府や議会関係者らと会い、議院内閣制をとる同国の政治や制度の現状について、改めて話を聞くと報告。視察には古川元久議員が同行、具体的日程に関しては今後詰めていくとした。
菅代表代行は、視察の大きなテーマは「官僚と内閣の関係」だと述べ、先般の英国大使との会談に言及。英国においても、大臣は官僚と密接な意見交換を行い聴取した専門的知識を参考に判断をすることはあるとした。
そのうえで、内閣をサポートすることが官僚の役割であり、政治家に代わって与野党の政治家に説明をすることは禁止、政策立案、説明といった本来政治家がやるべき仕事を官僚が行うことはないことが、日本との大きな違いであると語った。
「官僚内閣制を変えていく、官僚主導の政治を変えていくのが一番のポイント」との認識を述べた菅代表代行は、官僚に敵対心を持つのではなく、官僚が内閣を支えて政策決定していくという新しいビジネスモデルをつくることが重要だと強調。内閣と官僚の新しい関係を築くための参考になることを英国で学び、日本国内においても官僚の皆さんに訴えていきたいと話した。
自民党政権から民主党政権へとの単なる政権の交代ではなく、内閣のあり方そのものを変えることによって日本のあり方を変えるという意味で極めて重要な意味を持つと指摘。マニフェストに盛り込むかどうかは今後の判断としたうえで、政権交代を期待する一方で「民主党政権で本当にやれるのかという声も多い」として、国民の理解を得られるよう、官僚主導の政治打破を主張する民主党の具体的なかたちとして示すことも必要だとの考えを示した。