[画像]岡田克也副総理(当時、2012年9月11日)、閣議室、松下忠洋・国務大臣=すべて首相官邸ホームページから。
政権交代ある政治をはじめ「オープン・ガバメント」をすすめる岡田克也副総理・公文書管理担当大臣(当時)が2012年7月6日(金)の閣議で提起した「閣議の議事録の作成」が、平成26年(2014年)4月1日(火)の閣議から始まることになりました。
内閣制度発足129年目で初めて。
現在の首相である安倍晋三首相が2014年3月4日の参・予算委で公明党の西田実仁さんへの答弁で明らかにしました。
公文書管理法第4条は「閣議の決定または了解およびその経緯」について「文書を作成しなればならない」としており、行政文書として、公開することになりました。
細川・羽田内閣から、閣議の後に、閣僚が自由に討議する「閣僚懇談会(閣僚懇)」も同じ閣議室で開かれています。この閣僚懇談会も議事録作成の対象になります。閣議・閣僚懇の議事録を一体的にとることで、歴史の検証を意識した内閣の意思決定が期待できます。
岡田さんは2012年7月6日(金)の会見で「今日の朝の閣僚懇で、閣議議事録等作成・公開制度検討チームについて私から発言をさせていただきました。(藤村修)官房長官と私が共同座長ということで、ここに配られたような構成員から成る、そういうチームを作って、今後議論していくということであります」としました。
岡田さんは2012年9月7日(金)の会見で「責任を取れないような発言は閣議でしてはいけないですね、閣僚懇とか。ただ、直後はいろいろと影響はあると思いますが、何十年か、20年か30年か決めてませんが、そのぐらいたった後で振り返って困るというのは、私は政治家として如何かと思います」としています。
さて、この9月7日(金)の閣議・閣僚懇。松下忠洋・国務大臣の最期の出席となりました。そのときの発言を、11日(火)の記者会見で岡田さんが明かしています。
「先週の金曜日に、閣僚懇で私が、例の閣議閣僚懇の記録、議事録の問題を説明して、各閣僚の御意見をいただいたわけですが、そのときに松下さんが手を挙げていただいて、『岡田副総理の御説明で進めていただいていいと思います。賛成です』というふうにおっしゃっていただいたのが、金曜日ですから、非常に記憶に残っております。そのときに、今日を予想することは全くできなかったわけで、非常に本当に残念に思っております。内閣の中でも非常に安定感のある発言で重きをなしておられた方ですので、本当に残念に思っているところであります」 と語っています。
松下大臣の最期の発言の岡田さんの記者会見録だけで、閣議の議事録として残っていないのは残念です。
が、いずれ、松下大臣のような骨のある政治家の議事録が、我が国民主政治のインフラとして、国民共有の財産として、国家が続く限り、残ることになりました。
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