【2014年3月10日(月)参・予算委】
参予算委は補正成立の翌日に集中審議(予算の実施状況の国政調査)をしていましたが、本予算審査ではきょうが初めての集中審議でした。タイトルは「災害、復興、エネルギー」。なお、テレビ入りのため、参議院では珍しい、質疑者の時間と答弁者の時間の合計に枠をかける「往復方式」だったため、茂木敏光経産大臣お得意の長広舌にヤジが飛ぶ場面が見られました。
民主党政権最初の経済産業大臣だった直嶋正行さんが登場。民主党常任幹事会議長(自民党総務会長に相当)の重鎮です。
安倍首相は「エネルギーのベストミックスについては、直嶋経産大臣時代のチームは私たちも評価している」と語りました。
直嶋さんは、民主党が策定を進めている「革新的エネルギー・環境戦略」のとりまとめ状況を披露。これに対して、エネルギー政策基本法(甘利明衆議院議員筆頭発議)に基づき、官僚が定める長期計画「エネルギー基本計画(案)」について、「これはLED(電灯の普及)は入っているのに、省エネの文字がない」と批判しました。
そのうえで、「すでに予算委で同僚の前田武志さん、小川勝也さんが触れている」として、断熱性の高い住宅の導入の必要性に言及したうえで、パネルを提示して、「総理も見てほしい」と迫りました。
それが冒頭の写真です。民主党ホームページに資料が載っていますので、転載引用します。
これについて、直島さんは「GDPあたりの一次エネルギーの消費量を、1990年以降で比較すると日本はあまり改善していない」と指摘しました。たしかに日本を示す赤線は、1990年以降、各線の中でイチバン上にあり、省エネが進んでいないことになります。
安倍総理は、答弁書を読み上げ「日本はもともと絞っているので、(この20年間は省エネ効果は)なかなか出ない」としました。
直嶋さんは「総理はていねいに答弁してくれましたが、総理だから、きょうは各論に入らないようにしているんですよ。日本の省エネが世界トップレベルであるのはたしかにそうなんですが、この20年間は改善していないことを前提にしていただきたい」としました。
そして、この理由を直嶋さんは「資源エネルギー庁はいつも、(第1次石油ショックの)1973年からグラフを始めるんですよね」ときっぱり。
経済産業大臣として配下に置いたエネ庁のグラフづくりのトリックをあっさりと見破り、総理も興味深く資料を見ているように感じました。
「組織の直さん」がもう少し大臣を続けていたら、もう少し違った見場があったかもしれませんが、それはいってもしかたないのでやめましょう。ただ、けっして「2度目の大臣」をめざしているようには思えない直嶋さん。「元衆議院議員の再就職の府」になったここ10年ぐらい変わってきたんですが、きょうの直嶋さんの姿には、私が長年見続けてきた参議院議員のあるべき姿を久しぶりに見た思いがしました。
[お知らせ1 はじめ]
「国会傍聴取材支援基金」を設けています。交通費、資料代に充当したく存じます。日本唯一の国会傍聴ブログにご協力ください。
「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い
よろしくお願いします。
[おわり]
[お知らせ2 はじめ]
会員制ブログ(有料)で今後の政治日程とポイントを解説しています。
今後の政治日程 by 下町の太陽
最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。購読方法はシステムを提供している「レジまぐ」へお問い合わせください。
[おわり]
[お知らせ3 はじめ]
このブログは次の各ホームページを参照して、記事を作成しています。
衆議院インターネット審議中継
参議院インターネット審議中継
国会会議録検索システム(国立国会図書館ホームページ)
民主党ニュース(民主党ホームページ)
◇
衆議院議案(衆議院ホームページ)
今国会情報(参議院ホームページ)
各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)
goo 政治ニュース
インターネット版官報
[おわり]
tags
http://p-search.kantei.go.jp/ja_kantei/search.x?q=%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E4%BF%A1%E8%A1%8C&ie=UTF-8&page=1&submit.x=-1110&submit.y=-52&submit=%E6%A4%9C%E7%B4%A2
https://www.google.co.jp/search?q=%E4%BB%8A%E5%BE%8C%E3%81%AE%E6%94%BF%E6%B2%BB%E6%97%A5%E7%A8%8B
http://nsearch.cao.go.jp/cao/search.x?q=%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E4%BF%A1%E8%A1%8C