【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【8/4】「デルタ株の感染力はかなり高いと、ワシントン・ポストの報道で知った」田村厚労相、衆・閉会中審査

2021年08月04日 13時19分06秒 | コロナなど閉会中審査→オリパラ→衆院選
[画像]ジョンズ・ホプキンス大学コロナウイルス・リソース・センターの2021年8月上旬のホームページから。

 現認していませんが、ツイッターによると、東京地検特捜部が議員会館の公明党の福岡の吉田宣弘、長野の太田昌孝両衆院議員の事務所を家宅捜索している、との噂があります。

 新型コロナウイルス感染症に感染した人類が2億人を超える見通しで、こちら時間で原爆忌の黙祷の時間前に2億人を超えているイメージになります。教室のうち1人感染したイメージ。語弊を恐れずに書きますが、死亡者は「わずか」425万人で「2・1%」。風邪より高率ですが、過去のパンデミックより死亡率が低い。だから、蔓延は続きます。

 インド由来デルタ株。ベトナムの1年半の感染者は15万人ですが、米中欧から独立した外交のせいかワクチン接種率は0・74%。先週の感染者が5・6万人、死者が936人。先週1週間で過去1年半の2倍の死者を出しました。この1年半では最大の感染大爆発ですが現地のベトナム国民は「私たちは有事に強い」と誇っています。インドネシア、マレーシアも「先月」は目を覆う数字でしたが「先週」はやや低めに。ワクチン接種率が54%と高率のカリフォルニアは「昨日」118人死亡と再拡大、死亡率はわずか0・7%に抑え込んでいます。インドはさすがに下がり基調に入りました。ワクチンよりも強力に私権制限ができる台湾、アルゼンチンは「先月」は再拡大しましたが「先週」は抑え込みつつあります。この段落の話をまとめると、ベトナム・日本両政府は、インドネシア・マレーシアの状況を観察しておくべきだった、といったところです。インドが下がり基調なので、いつかは下がります。

【衆議院厚生労働委員会 きょう令和3年2021年8月4日(木)】

 閉会中審査は2時間コース。自民党は京都3区で前回比例の2期・木村弥生(木村やよい)さんが登場。田村憲久厚労相は「デルタ株で自宅療養が増えるので、往診加算として、訪問看護の診療報酬点数を520点加算する事務連絡を既に発出した」と答弁しました。田村さんはデルタ株について「デルタ株の感染力は、ワシントン・ポストなどでかなり高いと発信されている」と海外報道頼みの姿勢を透けて見せました。公明党の高木美智代さんは「中等症の自宅療養の政府方針を見直してほしい」と迫りました。

 立憲民主党は前回小選挙区勝ち上がりの5人が登場しました。長妻昭さんは「方針を変更するなら、まず謝罪から入るべきだ」としました。早稲田夕季(早稲田ゆき)さんの問いに、中等症自宅療養方針を尾身茂会長を事前に聞いていなかったことが明らかになり、どよめきました。

 青山雅幸さんは、東京では4次にわたる緊急事態宣言と感染者のグラフを見せて「緊急事態宣言下でも減ったり、増えたりしている。もう緊急事態宣言を止めたらどうか」と提案。傾聴に値する提案だと思いますが、尾身会長は「効果が薄れたかもしれないが、第3次は早めに入ったので、人々にインパクトがあるメッセージを送れた。青山先生のグラフでは効果が薄いようにも見えるが、緊急事態宣言は必要だ」としました。

 高井崇志さんは「少数会派に時間を配慮してくれたが2時間では短い。せっかく東京まで来るので、午後5時までやってほしい」とし「感染拡大は今後も続き長期化しそうだ」として、国債を100兆円以上発行した生活防衛策を求めました。

 あすは参議院。

【野党国対委員長連絡会議 同日】

 中等症を自宅療養とする政府方針の完全撤回を求めることにしました。公明党とも足並みをそろえることになります。

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【自民党総裁選】菅首相無投票再選の公算高まる、9月8日(水)17日(金)告示・20日(月)29日(水)投開票説が浮上、その後に解散すると投票日ワクチン2回接種率70%超

2021年08月04日 06時09分00秒 | コロナなど閉会中審査→オリパラ→衆院選
[写真]アタマ撮りで顔を上げない稀有な首相。レガシーメディアの政治部記者経験者たちは「国会内自民党総裁室は間口が狭くカメラ優先だし複数の総裁・幹事長の番記者を経験していないが、アタマ撮りでアタマを上げない首相は稀有だろう」と口をそろえる。選挙に勝てるのだろうか。2021年5月30日、宮崎信行撮影。

 菅義偉・首相が自民党総裁選に無投票再選し、直後に解散総選挙に臨むシナリオが有力となりました。

 野田毅さん(16期、石原派)率いる自民党総裁選挙管理委員会がきのう顔合わせ。次回は今月令和3年2021年8月26日(木)に開いて、総裁選日程を決めることにしました。

 9月8日(水)告示・20日(月)投開票。
 9月17日(金)告示・29日(水)投開票。

 のシナリオが浮上しました。

 このシナリオよりも前に解散した場合のワクチン接種率(ショット数)は65%、この後に解散した場合の投票日時点でのワクチン接種率(同)は80%で、2回接種率は70%を超えそうです。

 青年局は総裁選は党員投票を含めたフルスペックのものにするよう要求。自民党総裁選は10年前までは「党員名簿貸出料」7500万円という、その時の幹事長も新幹事長も何に使われているのか分からないお金が必要でしたが、廃止されました。しかし、岸田文雄さん、石破茂さんがわずか1年で党員全員への電話かけが必要な陣営を再構築することは至難のわざ。官房報償費を形を変えてプールしている、菅さんの無投票再選は動かない情勢。

 但し、その後の解散ですが、上述の通り、9月下旬までワクチン接種回数は1・6億回、ショット数で65%程度、それから40日以内にショット数では80%、ワクチン2回接種率だと70%ぐらいでしょうか、そのくらいになってきます。なんとか総選挙を戦える状態になるには、総裁選をやって無投票にしてからのぞむことになります。もちろん枝野幸男内閣への政権交代を許せば、第206回特別国会までに、菅抜きの総裁選になります。何度もいいますが、解散から来年7月10日(日)の参院選投票日まではジェットコースター。歯の治療と、WiFi環境の整備は今のうちにしましょう。

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