【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

菅で一本化の「規制改革推進会議」2年目は「子育て・教育・働き方WG」新設、2021年12月中間報告、2022年6月最終報告、WGは金丸恭文外れるも、夏野剛ら「WG意見を表明し親会議には事後報告」権限

2021年08月23日 17時49分39秒 | 第208回通常国会 令和4年2022年1月
[写真]たまたまアニメ風に撮れた内閣府(中央奥)と衆議院第一別館(左)、先週2021年8月18日、宮崎信行撮影。

 規制改革推進会議と未来投資会議を菅首相が一本化した規制改革推進会議の会合がさきほど開かれました。令和3年12月に中間報告、令和4年6月に最終報告をまとめることになりました。このうち地域限定正社員など「多様な正社員」について、厚生労働省の研究会でとりまとめることになりました。

 ワークンググループ(WG)は、デジタルWG、経済活性化WG、子育て・教育・働き方WG、医療・介護WG、農林水産WGが設けられました。

 従来と比較すると、「子育て・教育・働き方WG」が新設され、メンバーの過半数が女性となりました。

 「農林水産WG」は未来投資会議の金丸恭文さんは外れる見通し。但し、住田智子専門委員という方は、金丸さんが社長を務めるフューチャー株式会社の執行役員だそうで、デジタルWGに配属されました。おそらく、途中から、フューチャー株式会社の窓口を使って、漁業法の改正などの要望を集めていたと推測されますので、何らかのルートは残りそうです。

 私が一度も呼んでもらったことがない「ニコニコ生放送」「ニコニコ動画」のドワンゴの夏野剛社長は「デジタルWG」「経済活性化WG」の2つに所属。きょうの親会議で、WG座長は意見を発表でき、親会議には事後報告でいいことが決まりました。夏野社長が来週のデジタル庁発足で、盟友の平井大臣の援護射撃などで物議を醸す報道がされるかもしれません。

 多様な正社員に関して厚労省に検討を要請するのは、安倍・菅政権による2015年改正労働者派遣法や働き方改革実行法などで、雇用の流動化と、労働者の分断、女性を中心とした非正規の賃金抑圧がされてきましたので、気になるところです。

 100日以内にある第49回衆院選で菅首相率いる自民党が政権を失った場合は、雲散霧消することもありそうです。アタマの良い民間人は、既得権益の法律化に活路を見出すような、知性の使い方はやめてほしい。恥を知れ。

このエントリーの本文記事は以上です。
国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読くださり、ご寄付をお願いします。 
このニュースサイトは以下のウェブサイトを活用しています。
Ⓒ2021年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki、宮崎機械株式会社。

【8/23】自衛隊機をアフガニスタンに派遣し非戦闘員退避行動、衆・安保、参・外交防衛委員会理事懇談会開催へ

2021年08月23日 17時16分01秒 | コロナなど閉会中審査→オリパラ→衆院選
[写真]防衛省、東京都新宿区、おととし、宮崎信行撮影。

 タリバンにより電撃的に陥落したカブール国際空港から民間人を退避させるために自衛隊機が今日中に出発することになりました。報道などからすると、カブール国際空港はアメリカを主導としたアフガニスタン政府軍が制空権を持っているように思われます。

 森山裕・安住淳両国対委員長がきょう令和3年2021年8月23日(月)会談。衆議院安全保障委員会と参議院外交防衛委員会の理事懇談会をあすあさって開くことで合意しました。非戦闘員退避行動は、2015年日米ガイドラインと平和安全法制に盛り込まれており、改正自衛隊法では初めての施行になります。

このエントリーの本文記事は以上です。
国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読くださり、ご寄付をお願いします。 
このニュースサイトは以下のウェブサイトを活用しています。
Ⓒ2021年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki、宮崎機械株式会社。

小此木八郎さん56歳で政界引退、菅義偉さんは「ご苦労様」とショートメール、小此木彦三郎特別委員長「小選挙区法案廃案」から30年

2021年08月23日 00時07分25秒 | 第49回衆院選(2021年10月 岸田続投 枝野辞任)
[写真]11年前の2010年7月、自民党神奈川県連演説会を聞く、小此木八郎さん、神奈川・横浜で、宮崎信行撮影。

 報道や動画によると、小此木八郎さんは56歳で政界引退を表明。お父さんの小此木彦三郎さんが衆議院政治改革特別委員長として突如記者会見を開き、会期末より前に小選挙区法案の廃案を発表し、同じ自民党の総裁である海部俊樹首相が「重大な決意で臨む」と衆議院を解散することを示唆したものの、金丸信・竹下派会長から降ろされてしまった政変から30年後の夏となります。当時、政治改革の旗手として頭角を現し始めた岡田克也さんは当時を「総理にとっても寝耳に水」「私にとっても最初の挫折」と自著で振り返っています。

 巡り合わせで、小選挙区のおかげで、小此木彦三郎さんは、息子と秘書の2人の後継者を持つことになりましたが、その関係は、菅首相からの「ごくろうさま」のショートメール一つで終わりました。

 小此木八郎さんはお兄さんが経営する「株式会社小此木」にまつわる会社員などになるのかもしれません。ただとっくに差はついていましたが、港湾は、戦後山下公園の地先に「山下埠頭」ができてから、藤木企業の藤木幸夫会長の天下が続いています。藤木さんは早稲田の政経卒ですので、弁が立つことも大きいでしょう。世襲経済の横浜では、ボンボンも多摩川を越えて早稲田の政経で学び、英語で港外の情報を取れれば、その後の展開は大きく変わるようです。

 小此木八郎さんは初当選同期の浜田靖一さんや河本三郎さん(正確には参議院で初当選した先輩)と3人で活動していましたが、河本三郎さんも河本派会長のせがれでありながら、2009年に当時58歳の若さで政界を引退し、たしかにその後に選挙には出ていないと思います。

 その時期、八郎さんは支部長として、ビラまき。街頭演説会にもあらわれ、車上の菅県連会長、小泉進次郎代議士らを見つめていました。このときも菅さんから見て先輩の甘利明さんは、横浜市外の選出という神奈川県連の独自ルールで、菅県連会長よりも、先にあいさつしていました。菅さんは当時は小泉代議士の人気に嫉妬していたようですが、今は環境大臣として部下に従えています。

 菅さんも息子3人のうち1人は東大卒で、地元では別の息子が後継者だと目されていますが、あっさり衆議院議員を引退するかもしれません。

 それと、同期当選の野田聖子さんにとっては衝撃と思われ、総裁選の推薦人が集まらない現状がさらに長期化しそうで、こちらもライバルの高市早苗さんとの差がつくかもしれません。

 コロナ渦での格差拡大は、政界・自民党を直撃。56歳前後では年金が出るまで10年前後ありますから、自民党国会議員の動揺が広がるかもしれません。中立的にアドバイスすれば、じたばたしない方がいいと思いますが。

このエントリーの本文記事は以上です。
国会傍聴取材支援基金の創設とご協力のお願いをご一読くださり、ご寄付をお願いします。 
このニュースサイトは以下のウェブサイトを活用しています。
Ⓒ2021年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki、宮崎機械株式会社。