【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【1/27】「2時間11分押し」で参議院立憲民主党の3次補正質問終わる、「三菱電機22円落札」も

2021年01月27日 16時31分54秒 | 第204通常国会令和3年2021年
[写真]右側の、手前から奥に向かって、立憲民主党本部別館、(間に2つビルがあって)、参議院議員会館、衆議院第二議員会館、先週、宮崎信行撮影。

 朝日新聞の紙版の1面が連日、国会審議となっており、なかなか独自取材ができないのか。私は11年前に与党幹事長の定例記者会見で、必ず朝日の番記者が私よりも前に質問する「いやがらせ」にあいましたが、その時に思ったのは、政治部長やデスクの指示だと下手、取材のインプットの段階で新メディアを取材妨害するより、営利的なアウトプットで新メディアを営業妨害しないと何の意味もないと感じていました。NHKはほとんど同じ方式で国会中継を続けています。また、ネットメディアが一時に比べて国会報道が減ってきて、きょうにいたっては「ファクトチェック。菅首相は知事会から懲役刑を求められてと答弁したが、知事会が求めたのは罰則だった」という歯切れが悪いというよりも、専門がない、そういう記事が載っています。ですから、NHK、朝日、当メディアの3点セットで国会を見る。これが2021年通常国会の正しいあり方でしょう。

【参議院予算委員会 令和3年2021年1月22日(水)】

 「第3次補正予算案」の基本的質疑があり、立憲民主党の質問は合計6時間に及び、見込みより2時間11分押しとなりました。

 理事会が遅れました。理事会であすの採決で合意。遅れたのは、蓮舫さんが求めた西浦博・京大教授の参考人招致が断られたようです。「NPO法人もやい」の大西理事長は認められました。

 委員会はまず、麻生太郎財務大臣が「第3次補正予算案」と「令和3年度当初予算案」の趣旨説明をしました。

 基本的質疑。立憲の徳永エリさんは「与党の松本純・元国家公安委員長と、公明党の遠山清彦衆議院議員が各々、時短要請をしているのに、銀座のクラブに行ったことが報じられた」としました。赤羽一嘉・国土交通大臣は「あってはならないことで、私は公明党を代表する立場ではないが、先輩として指導したい」と答弁しました。とくに遠山さんは前回公明党が唯一負けた神奈川6区に国替えするため、党内での軋轢がでそうです。遠山さんは「平和安全法制」を特別委員会理事として推進しました。

 坂本哲志・地方創生相は、石原伸晃派の会員として、石原会長のコロナ感染と「上級国民」入院に関連して答弁しました。参考人の尾身茂会長は「我々と自治体の一体感が一時なかった」としながら「緊急事態宣言のタイミングが遅かったとはいえない」としました。

 菅首相は「桜を見る会前夜祭の答弁に誤りがあり、本会議で謝罪した」と語りました。一部報道で「前日の懇親会」という表現がありますが、首相は「前夜祭」という表現を使っていました。

 労働保険特別会計の2勘定が底をつきそうになっているとの石橋通宏さんの指摘に対して、田村憲久厚労相は「1・7兆円を借りており、残り1772億円となっているので、すぐに枯渇するわけではない」と答弁。石橋さんは各当事者から悲鳴が上がっているとしました。現金給付の雇用保険勘定で1772億円はほとんど枯渇ですが、田村大臣の意識がそこまで回っていない状態のようです。いずれにせよ、一般会計から数兆円入れてしまえば問題はなく、当初予算案でも措置はされていますので、後で確認してみます。

 白真勲さんは、防衛調達をめぐり三菱電機が22円で落札したことについて、そのまま受け止めるべきではない、と岸信夫防衛大臣をたしなめました。補正予算案で装備品メーカーの支援が盛り込まれていることについて、岸さんがくぐもった答弁を続け、白さんが当初予算案でいいのではないかと強調しました。

 自民党の藤川政人さんが登場した時点で、午後4時。

【参議院総務委員会 同日】

 公報上の設定は午後1時ですが、午後5時以降の参議院予算委員会散会後に開会。おそらく「国立研究開発法人情報通信研究機構法改正案」(204閣法2号)が審議入りするのではないでしょうか。2時間ほど質疑がされ、終局し、あす採決の公算だと思われます。地方交付税の改正案はあすの委員会で質疑されそうです。

【衆議院 同日】

 なし。

【修正協議】

 あさって本会議で審議入りすると思われる「コロナ特措法・感染症法・検疫法改正案」(204閣法6号)。衆議院内閣委員会の立憲民主党側筆頭理事の今井雅人さんは「時短要請に従わない事業者に過料を科すなら、まず、松本純さんと、遠山清彦さんに過料を科せ」と挑発。一度水入りになったようです。この後も引き続き、断続的な協議。

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