【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

「個人献金は主権者の権利だ」と企業献金廃止を主張 共産党単独提出法案も審査、宮澤解散22周年

2015年06月18日 19時07分26秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

[画像]日本共産党の穀田恵二衆議院議員団長、2015年6月18日、衆議院政治倫理の確立および公職選挙法改正に関する特別委員会、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 それから22年の時が過ぎました。平成5年1993年6月18日、日本の一番長い日、宮澤解散。

 「私は25歳11か月で選挙に出ました。選挙権を18歳にするだけでなく、被選挙権も引き下げてもいいかもしれません」ーー15日の参・臨選特で、船田元さんが語りました。羽田孜党首率いる新生党の衆院35人衆で、国務大臣経済企画庁長官でありながら、宮澤先生に当初予告通り毅然と辞表をだし、内閣不信任案に白票を投じた、船田さん。新生党最年少でもありましたが、次に若い、岡田克也さんは1期生として14日の宮澤邸襲撃、15日の自民党本部封鎖に失敗し、両院議員総会を開けず、ついに臨時総務会を開かれれてしまい、政治改革4法案はあろうことか与党の党議で審議未了廃案となってしまいました。

 ところがわずか3日後の18日に宮澤解散という大逆転で、日本の夜があけました。

 それから23年が過ぎ、岡田さんは2回入閣しましたが、自民党に復党した船田先生はその後一度も入閣したことがないのは遺憾です。

【平成27年2015年6月18日(木)衆議院政治倫理の確立および公職選挙法改正に関する特別委員会】

 誰とでも分け隔てなく話せる日本政治。それが羽田孜先生の教えです。「6・18」の国会は、日本共産党単独提出法案が2法案の質疑が行われ、穀田恵二・衆議院議員団長が答弁しました。

 議題は次の4法案です。民主党提出の「政治資金規正法改正案」(189衆法18号)、維新の党提出の「政治資金規正法改正案」(189衆法3号)、日本共産党党提出の「政治資金規正法改正案」(189衆法17号)、日本共産党提出の「政党助成法を廃止する法案」(189衆法1号)。

 自公民維共が質問しました。



 穀田さんは「政治資金は個人に依拠すべきだ。日本国憲法は、日本国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、と定めている。個人献金が基本だ。企業からの献金を受けることで、金への感覚が麻痺して、政治は大企業優先のものになる」としました。維新の党の井出庸生さんへの答弁。井出さんは「会期末各党のスタンスがいろいろあるが、3党の話を着ていると、話し合いは十分できるように感じた」と語りました。

 質問に立った、共産党の塩川鉄也さんは「1995年細川内閣の政治改革の名の元に、国民一人あたり250円の政党助成法ができた。現在は自民党本部が6割、民主党本部が8割、維新の党本部が7割を政党交付金に頼っている」とし、「国会議員5名以上ならば助成金をもらえるため、助成金目当ての新党結成が相次いだ」としました。穀田さんは答弁で「選挙権と結びついて主権者である個人として行使できるのが個人献金だ。八幡製鉄事件の判例がある企業献金は認められているが、憲法15条で参政権は国民の権利であり、企業献金はもういい加減にしたらどうか」と語りました。

 4法案の質疑は一巡し、次回の開催は未定となっています。

【同日 衆議院予算委員会】

 河村建夫委員長が就任あいさつ。集中審議「漏れた年金と安全保障」がありました。玉木雄一郎さんから高村正彦さんの外相時代の答弁について聞かれた、安倍首相(自民党総裁)が「私が想像であれこれ話すよりも、高村先生と直接議論が必要ではないか」と語りました。武力行使切迫事態と存立危機事態が併存する事態では、集団的自衛権による武力行使ができ、個別的自衛権による武力行使ができない、という法案の立てつけになっている、と指摘しました。

 柿沢未途さんは、日本年金機構内部で、正規職員でも社会保険庁採用と新機構採用の職員で給料が違うと質しました。

[画像]柿沢未途さんが使ったパネル、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

【同日 参議院経済産業委員会】

 衆では、経産委で別々に審査された、「特許法改正案」(189閣法44号)と「不正競争防止法改正案」(189閣法45号)が同時に審議入り。宮澤経産相の趣旨説明の後、そのまま法案審査に入り、自民党の宮本周治さんは「昨日本会議で代表質問したので、個別の質問をさせてもらう」としました。野党も質問し、あす午後参考人質疑することを決めました。両法案は、「特許の帰属は社員から会社へ」「営業秘密の漏洩は非親告罪化のうえ重罰化」と、会社員に厳しい内容となっています。

【同日 参議院環境委員会】

 「国が災害ガレキの処理を自治体から代行できる、廃棄物処理法と災害対策基本法の改正案」(189閣法59号)の法案審査が続きました。

【同日 参議院国土交通委員会】

 「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法案」(189閣法58号)が趣旨説明され、質疑は後日にして散会しました。

【同日 参議院文教科学委員会】

 「国立研究法人放射線医学総合研究所を、量子科学技術研究開発機構に衣替えする法案」(189閣法35号)が趣旨説明され、そのまま散会しました。

【同日 参議院総務委員会】

 とくだん閣法が回ってくる予定はありません。きょうは一般質疑だけをし、散会しました。
以上

(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 2007-2015

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