科学者は私が想像していた以上に、科学的事実にこだわる姿に触れることができました。
北海道洞爺湖G8サッミットが近づいてきたせいでしょうか。環境関連のイベントが目立つようになってきました。
それにつられるように、私も俄かに環境づいてきたように関連イベントに参加しています。
※ 会場の北大学術交流会館の正面です。
6月25日、私は日本学術会議が北海道大学学術交流会館で開催した市民公開シンポジウム「地球温暖化 ~ 科学者からのメッセージ」という実にアカデミックなイベントに参加してきました。
「めくら蛇に怖じず」という諺がありますが、まさに私に向けられた言葉のようです。それでも、環境問題研究の第一線の研究者の話が聴けるというのですから、怖さはありましたが私の好奇心がそれを上回りました。
※ シンポジウムを知らせる立て看板です。
シンポジウムの構成は、第1部が「科学コミュニティからの最前線報告」ということで、環境学、医学、経済学などそれぞれの分野から地球温暖化に対する考え方、対応策などについて報告がありました。
たまたまアル・ゴア著「不都合な真実」を精読した後でしたので、そこに書かれていたことが科学的にも確実視されるようになったのだな、と理解しました。
※ 研究者4人による最前線の報告です。
第2部はパネルディスカッションで「地球温暖化:今何をなすべきか」と題して、アメリカ、中国からの2人を加え、5人の研究者によるディスカッションでした。
研究者として立ち位置の違い、国情の違いなど聴いている者にもよく分かり興味深いディスカッションでした。
※ 5人の研究者で意見交換されたパネルディスカッションです。
ここでは概括的な感想を記してみることにします。
1つは、科学者は科学的事実に大きなこだわりをもち、予見を排しようとする姿勢に接することができました。
具体的には「地球の温暖化の要因はNO2の増加であることにほとんど疑いのないものである」という科学者のメッセージは相当強い言葉である、とアメリカの研究者は発しました。そして彼女はまた「言葉に気をつけている」とも話しました。
つまり、科学者にとって 地球温暖化=CO2の増加 の図式は科学的にほぼ説明できるけれど、まだ100%とは科学者としては言えない、と言っているのです。(科学的に全てがCO2要因説が証明されたわけではないということです)
これは科学者としては当然な姿勢なのでしょうが、私たち一般市民からみると、その厳密性を改めて教えられた思いです。
2つ目は、2050年を目途にCO2の半減化を目ざす目標の設定が議論されているが、そのためには相当なるコストと覚悟が必要であるということです。その実現を疑問視する研究者の発言もありましたが、フロアーの経済学者の言葉が印象的でした。「経済学では“誰かの損は、誰かの得”“現在の損は、将来の得”と言われている」と・・・。
アル・ゴア氏も指摘していますが、大きな困難を伴う温暖化対策には経済(市場)を味方につけなければコトは成就しないと言っています。
同時通訳を聞きながらのこうしたシンポジウムは初めての経験でしたが、最前線の研究者のお話を大変興味深く伺うことができました。
北海道洞爺湖G8サッミットが近づいてきたせいでしょうか。環境関連のイベントが目立つようになってきました。
それにつられるように、私も俄かに環境づいてきたように関連イベントに参加しています。
※ 会場の北大学術交流会館の正面です。
6月25日、私は日本学術会議が北海道大学学術交流会館で開催した市民公開シンポジウム「地球温暖化 ~ 科学者からのメッセージ」という実にアカデミックなイベントに参加してきました。
「めくら蛇に怖じず」という諺がありますが、まさに私に向けられた言葉のようです。それでも、環境問題研究の第一線の研究者の話が聴けるというのですから、怖さはありましたが私の好奇心がそれを上回りました。
※ シンポジウムを知らせる立て看板です。
シンポジウムの構成は、第1部が「科学コミュニティからの最前線報告」ということで、環境学、医学、経済学などそれぞれの分野から地球温暖化に対する考え方、対応策などについて報告がありました。
たまたまアル・ゴア著「不都合な真実」を精読した後でしたので、そこに書かれていたことが科学的にも確実視されるようになったのだな、と理解しました。
※ 研究者4人による最前線の報告です。
第2部はパネルディスカッションで「地球温暖化:今何をなすべきか」と題して、アメリカ、中国からの2人を加え、5人の研究者によるディスカッションでした。
研究者として立ち位置の違い、国情の違いなど聴いている者にもよく分かり興味深いディスカッションでした。
※ 5人の研究者で意見交換されたパネルディスカッションです。
ここでは概括的な感想を記してみることにします。
1つは、科学者は科学的事実に大きなこだわりをもち、予見を排しようとする姿勢に接することができました。
具体的には「地球の温暖化の要因はNO2の増加であることにほとんど疑いのないものである」という科学者のメッセージは相当強い言葉である、とアメリカの研究者は発しました。そして彼女はまた「言葉に気をつけている」とも話しました。
つまり、科学者にとって 地球温暖化=CO2の増加 の図式は科学的にほぼ説明できるけれど、まだ100%とは科学者としては言えない、と言っているのです。(科学的に全てがCO2要因説が証明されたわけではないということです)
これは科学者としては当然な姿勢なのでしょうが、私たち一般市民からみると、その厳密性を改めて教えられた思いです。
2つ目は、2050年を目途にCO2の半減化を目ざす目標の設定が議論されているが、そのためには相当なるコストと覚悟が必要であるということです。その実現を疑問視する研究者の発言もありましたが、フロアーの経済学者の言葉が印象的でした。「経済学では“誰かの損は、誰かの得”“現在の損は、将来の得”と言われている」と・・・。
アル・ゴア氏も指摘していますが、大きな困難を伴う温暖化対策には経済(市場)を味方につけなければコトは成就しないと言っています。
同時通訳を聞きながらのこうしたシンポジウムは初めての経験でしたが、最前線の研究者のお話を大変興味深く伺うことができました。