田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

くりやまの匠たち

2012-11-04 23:44:35 | 札幌学 & ほっかいどう学
 自分たちが楽しんでいる。自分たちが喜んでいる。それが何よりいい! その楽しさや喜びを子どもたちと共有しようとする姿勢が何よりいい!! くりやまの匠たちの話を聴いた。 

               
               ※ 「匠まつり」の今年の開催内容を伝えるリーフレットです。

 今年の11月1日は北海道が「教育の日」を制定して6年目だそうだ。
 制定以来、この日を記念して講演会などを催してきたが、今年は子どもの育ちに関わる活動をしている二つの団体の活動を紹介する内容となった。
 その二つとは、木のぬくもりを通して心を育んでいる「くりやまの匠たち」と、和太鼓を通して、養護学校の子ども達とのつながりを求めている「民舞サークル結」の発表だった。
 二つの中から「くりやまの匠たち」の「匠まつり」の取り組みをレポートすることにする。

           
           ※ 活動の発表会場だったホテルの会場入り口に展示された「とんかち広場」の作品(?)です。

 「匠まつり」はいわゆる“まちおこし”の一環である。
 栗山町の建築家などの有志が「まちを元気にするために自分たちにできることはないだろうか?」という自らへの問い掛けがその始まりだという。
 そして自分たちとかかわりの深い“木”を通して、子どもたちに木のぬくもりやモノを作る喜びを知ってもらうためのイベントを行おう!というのが原点だったそうだ。

          

 衆議一決したメンバーたちは、自分たちの夢に向かって奔走した。町や商店会などに呼びかけ、彼らの熱意が周囲を動かし2007年8月11日、「第1回匠まつり」が行われ町民約400人が集まって一日を楽しんだという。
 以来、毎年8月10日前後の土曜日に開催され、今年で6回目を数えたということだ。
 まつりの内容は年々バージョンアップして、その楽しさも周囲に広がり今年の参加者は1,000人を超えたという。

          
          ※ 「とんかち広場」に大勢集まった子どもたちです。

 手元に今年の開催内容を告知するリーフレットがある。それによると、メインは子どたちが、主催者が用意した木材を使って工作を楽しむ「とんかち広場」が会場の中央を占めている。その「とんかち広場」を取り囲むように、クワガタ吊り、野菜詰め放題、スタンプラリー、射的、ボール投げ、だるまおとし、などなどいろんな楽しみ満載であるが全て実行委員の手作りによるものだそうだ。もちろんフードコーナーも設けられている。
 正面のイベントステージでは、丸太切り大会、釘早打ち大会、流しソーメンなどの催しがある。さらには、吉本のお笑い芸人のステージ、マジックショーなども行われるなど、相当な規模のおまつりと想像される。

          
          ※ 「匠」の文字が入ったTシャツを着たスタッフが頼もしく見えます。

 エピソードが紹介された。
 実行委員のメンバーは開催の半年前からまつりの準備に奔走するという。仕事をしていても、どう工夫したら子どもたちにより楽しんでもらえるか、と頭を悩ませるという。その姿は自分たちが楽しんでいる何よりの証拠である。
 その工夫が子どもたちの笑顔に結びついたときには何にも代えがたい喜びになるのだろう。

 子どもをどのように教育するか? 子どもの指導の在り方は?などについて議論することはとても大切なことである。それと同時に、栗山町のように子どもに視点を当てつつ自分たちも楽しんじゃおう!とする動きも各地に誕生してほしいなぁ、と思いながら「くりやまの匠たち」の話を聴いた。