札幌国際芸術祭って何だ? 一般の我々にはいま一つそのコンセプトが伝わってこないまま、芸術祭は終盤を迎えている。チケットが手元にあったので、会場の一つである札幌芸術の森美術館を覗いてみた。
「札幌国際芸術祭」なるものが7月19日から開催されていて、9月28日に閉幕を迎えるという。先日新聞は入場者が30万人を突破したと伝えていたが、それほど盛り上がっているようにも思えないのだが…。
さて、そのコンセプトだがHPを見ると、次のように説明されていた。「開催テーマは『都市と自然』。これからの都市と自然の共生のあり方を考える国際芸術祭として、世界で活躍する現代アーティストたちが参加し、市内各所で展覧会やパフォーマンスなど、様々なプログラムが展開されます」とある。
なんだかいま一つ伝わってこないため、私には格別の興味も沸かなかった。
ところが妻が知人から2枚のチケットを譲り受けてきた。それで「いつか行ってみよう」と思いながらも、今日まで行かずにいたのだが、会期末も近くなりようやく行ってみる気になったということだ。
札幌芸術の森では、「札幌芸術の森美術館」、「有島武郎旧邸」、「野外美術館」の3ヵ所に参加作品が展示されていた。
3ヵ所を巡り歩き、私が抱いた印象は「どこが普通の展覧会と違うの?」というのが率直な印象だった。とてもフェスティバル(祭)という印象からは遠い思いがしたのだが…。
いつくかの作品は写真撮影が可能だったので、それらの作品を紹介してみることにする。
◇「FOGSCAPE♯47412(フォグスケープ♯47412)」 中谷芙二子 作
美術館に入るなり、担当者から「今から霧が出ます」と告げられた。すると美術館の建物のあちらこちらから霧が噴出してきた。最後には霧で周りが見えなくなるくらい全身が霧に包まれた。担当者から中谷氏はあの北大の雪博士・中谷宇吉郎の娘さんだと聞かされた。なお、中谷氏は世界各地で同様の展示を行っており、♯47412は札幌気象台の国際地点番号を表すもの、とパンプに記されていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/6f/ec9933b56268105ac5b2f6059a31289c.jpg)
◇「ヴァルト・アウス・ヴァルト(林による林)」 栗林隆 作
和紙でできたトンネル状のところを潜り、そこを抜けてみると頭上に写真のような林が広がっているという作品でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/85/f7c57632c48c084aaffe9e6052757cfd.jpg)
◇「そらみみみそら(mine・札幌)」 宮永愛子 作
中央のトロッコは実際に札幌の鉱山で使われていたもので、周りの器はその鉱山から流れる水を混ぜて作ったものと説明書きがありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/f0/659b7ad51233c5726b40568e131719a9.jpg)
◇「ユニカラー」 カールステン・ニコライ 作(ドイツ)
私としては最も興味深く観ることができた作品です。巾20mくらいの部屋に映像が流れるのですが、部屋の両端が鏡面となっているため広大な広がりを演出します。その光の色が刻々と変わり、観ている者を飽きさせません。色の変化と同時に音が聞こえたり、振動したりするのも興味を抱かせます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/15/7baab6bdfa97fca319f8188625bfba14.jpg)
◇「カッコウの巣」 スーザン・フィリップス 作(イギリス)
野外美術に展示(?)されていました。と言っても作品は「音」です。写真の林の中にスピーカーが設置されていて、そこから作者自身が歌うスコットランドの古い民謡が流れています。作者は札幌の信号機の音がカッコウの鳴き声であることにヒント得て、カッコウにまつわる曲を展示することにしたそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/54/5983804573db100b0fd7a78afac736e8.jpg)
会場が市内各所とあるように、札幌芸術の森、道立近代美術館をはじめとして、札幌駅前地下歩行空間(チ・カ・ホ)、赤れんが庁舎、モエレ沼公園、札幌市資料館、札幌大通地下ギャラリー500m美術館、なども会場になっているようだ。
そういえば、赤れんが庁舎を訪れたときに伊福部昭氏(作曲家)の楽譜が展示されている部屋を私も訪れていた。また、赤レンガテラスのオープンのときに、そのプロムナードの端におかれていた意味不明の岩石のようなものも国際芸術祭の参加作品と後から判った。
と私も分からぬままに参加したり、目にしていた作品があったということになる。
というように、「国際~」と称したわりにはいま一つ盛り上がりに欠けたフェスティバルではなかったのかなぁ、と私は思ったのだが、はたしてどうなのだろうか?
「札幌国際芸術祭」なるものが7月19日から開催されていて、9月28日に閉幕を迎えるという。先日新聞は入場者が30万人を突破したと伝えていたが、それほど盛り上がっているようにも思えないのだが…。
さて、そのコンセプトだがHPを見ると、次のように説明されていた。「開催テーマは『都市と自然』。これからの都市と自然の共生のあり方を考える国際芸術祭として、世界で活躍する現代アーティストたちが参加し、市内各所で展覧会やパフォーマンスなど、様々なプログラムが展開されます」とある。
なんだかいま一つ伝わってこないため、私には格別の興味も沸かなかった。
ところが妻が知人から2枚のチケットを譲り受けてきた。それで「いつか行ってみよう」と思いながらも、今日まで行かずにいたのだが、会期末も近くなりようやく行ってみる気になったということだ。
札幌芸術の森では、「札幌芸術の森美術館」、「有島武郎旧邸」、「野外美術館」の3ヵ所に参加作品が展示されていた。
3ヵ所を巡り歩き、私が抱いた印象は「どこが普通の展覧会と違うの?」というのが率直な印象だった。とてもフェスティバル(祭)という印象からは遠い思いがしたのだが…。
いつくかの作品は写真撮影が可能だったので、それらの作品を紹介してみることにする。
◇「FOGSCAPE♯47412(フォグスケープ♯47412)」 中谷芙二子 作
美術館に入るなり、担当者から「今から霧が出ます」と告げられた。すると美術館の建物のあちらこちらから霧が噴出してきた。最後には霧で周りが見えなくなるくらい全身が霧に包まれた。担当者から中谷氏はあの北大の雪博士・中谷宇吉郎の娘さんだと聞かされた。なお、中谷氏は世界各地で同様の展示を行っており、♯47412は札幌気象台の国際地点番号を表すもの、とパンプに記されていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/6f/ec9933b56268105ac5b2f6059a31289c.jpg)
◇「ヴァルト・アウス・ヴァルト(林による林)」 栗林隆 作
和紙でできたトンネル状のところを潜り、そこを抜けてみると頭上に写真のような林が広がっているという作品でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/85/f7c57632c48c084aaffe9e6052757cfd.jpg)
◇「そらみみみそら(mine・札幌)」 宮永愛子 作
中央のトロッコは実際に札幌の鉱山で使われていたもので、周りの器はその鉱山から流れる水を混ぜて作ったものと説明書きがありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/f0/659b7ad51233c5726b40568e131719a9.jpg)
◇「ユニカラー」 カールステン・ニコライ 作(ドイツ)
私としては最も興味深く観ることができた作品です。巾20mくらいの部屋に映像が流れるのですが、部屋の両端が鏡面となっているため広大な広がりを演出します。その光の色が刻々と変わり、観ている者を飽きさせません。色の変化と同時に音が聞こえたり、振動したりするのも興味を抱かせます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/15/7baab6bdfa97fca319f8188625bfba14.jpg)
◇「カッコウの巣」 スーザン・フィリップス 作(イギリス)
野外美術に展示(?)されていました。と言っても作品は「音」です。写真の林の中にスピーカーが設置されていて、そこから作者自身が歌うスコットランドの古い民謡が流れています。作者は札幌の信号機の音がカッコウの鳴き声であることにヒント得て、カッコウにまつわる曲を展示することにしたそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/54/5983804573db100b0fd7a78afac736e8.jpg)
会場が市内各所とあるように、札幌芸術の森、道立近代美術館をはじめとして、札幌駅前地下歩行空間(チ・カ・ホ)、赤れんが庁舎、モエレ沼公園、札幌市資料館、札幌大通地下ギャラリー500m美術館、なども会場になっているようだ。
そういえば、赤れんが庁舎を訪れたときに伊福部昭氏(作曲家)の楽譜が展示されている部屋を私も訪れていた。また、赤レンガテラスのオープンのときに、そのプロムナードの端におかれていた意味不明の岩石のようなものも国際芸術祭の参加作品と後から判った。
と私も分からぬままに参加したり、目にしていた作品があったということになる。
というように、「国際~」と称したわりにはいま一つ盛り上がりに欠けたフェスティバルではなかったのかなぁ、と私は思ったのだが、はたしてどうなのだろうか?