第一のピークの773m地点を過ぎると下りに入った。一気に723mまで高度を50m下げるけっこうな下りである。その地点を登山用語でコル(コル)というそうだが、そのコルに着いたのが10時55分だった。
※ コル(鞍部)に向かって歩を進める私たちのパーティです。
※ 後ろを振り返るとルスツスキー場の上部が見えました。
コルを過ぎると、今度は一転厳しい上りに入る。まずは私の嫌いな階段が待っていた。人工的に階段を作って直登するのは体力的にもとてもきつく私は好きでない。しかし、この尻別岳は尾根コースで他に逃げ道がないだけに階段も仕方ないことか…。
階段が終わっても厳しい上りが続く。雨などで表面が濡れていたら相当に上りにくそうな斜面が続いた。
11時05分、「残り1,000m」の表示を通過した。最初はあまりのスローペースに戸惑っていた私だったが、ここにきてリーダーの配慮がよく分かった。
※ コルを過ぎ、上りにかかるところです。前方に見えるのが尻別岳山頂です。
※ この辺りになると、隣の羊蹄山が見え始めてきました。
※ 「あと1,000m」の標識です。この標識が励みになります。
※ きつい上りが始まりました。
何度かの休憩を取りながら、なんとか山頂に通ずる肩の部分に取り付いた。そこからはまた比較的緩やかな上りとなる。少し余裕が出来て後ろを振り返ると、私たちが上ってきたルートが大展望と共にくっきりと見える。
※ 振り返ると見事な稜線が…。あの頂点を上ってきたのです。
「これからはもうきつい上りはありません。あと少しで山頂です」というリーダーの声に励まされて先を急いだ。12時00分ジャストに「残り500m」の地点を通過し、周りが笹薮だけになってきたなあ、と思っていたところ12時20分、視界が開けたと思ったら山頂の標識が迎えてくれた。
※ 「あと500m」の標識が私たちを励ましてくれます。
※ もう山頂は直ぐそこです!!
※ 苦闘2時間30分、ようやく山頂到達です!
山頂はきれいに刈り取られていて、周りは腰くらいまでの笹に囲まれていたが、360度全開のパノラマが広がっていた。直近にそびえる羊蹄山をはじめ、遠くの有珠山や洞爺湖、目を転じれば無意根山、余市岳、樽前山、恵庭岳などなど、見渡すかぎり山々々が連なっていた。
好天だったこと、無風だったこと、好条件が重なり私たちは絶景を満喫した。
※ 名峰羊蹄山を背にしておにぎりを頬張りました。
※ 頂上からのパノラマです。正面にツンと突き出山が昆布岳だそうです。
※ こちらは羊蹄山に連なるニセコの山々です。
しかし、超スローモーな登山のためか山頂の滞在時間は昼食時間を入れて45分しか取れなかった。私たちは13時05分に下山を開始した。
下山はいくら膝に負担がかかるとはいっても、その辛さは登山の比ではない。淡々と山を下った。それでも疲労が重なっていたからだろうか?私のすぐ後ろの女性は2度も滑って転んでしまったが大事には至らなった。
私はこの登山でもポールを有効活用し、特に下山においてはポールが有効な滑り止めになっていたようだ。
登山時には何度も休憩を取ったのだが、下山では一度の休憩だけで下りきった。
登山口に到着したのは15時少し前だった。
帰りは心地よい疲れの中バスに揺られて2時間、真駒内まで送られて、家に辿り着いたのは18時少し前だった…。
【尻別岳 登山データー】
標 高 1107.4m (標高差457m)
駐車場 留寿都登山口に広い駐車場がある。(30台くらい駐車可能?)
行 程 登山口→(35分)→773mピーク→(30分)→723mコル→(1時間25分)→尻別岳山頂→(45分)→723mコル→(30分)→773mピーク→(35分)→登山口
時 間 登山(約2時間30分) 下山(約1時間50分)※休憩時間を含む
天 候 快晴、無風
登山日 ‘12/10/09