田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

黒松内フットパスコースを往く 3

2013-06-27 13:11:18 | フットパスウォーク & トレッキング
 黒松内に設けられた4つのフットパスコースの中で、この[西沢コース]は私から見ると残念ながら最も魅力のないコースのように映った。砕石砂利を敷いた農道、そして道の両脇に高く生い茂るイタドリが視界を遮りと…。 


西沢コース(約10Km + 4Km)

 この[西沢(にしのさわ)コース]は歌才自然の家がスタートで、そこから10Km先の黒松内町特産物手づくり加工センター「トワ・ヴェール」がゴール地点のワンウェイコースである。ゴール地点から黒松内町役場まで戻らねばならないがその距離が4Kmくらいある。

          
          ※ コースの最初は写真のような自然いっぱいの中を往く。

 ここからスタートする際もまた歌才自然の家の職員に伺い、場所を確かめてからスタートした。
 スタートした直後は森林公園内の散策路なので気持ち良いウォーキングができる。すると間もなくブナ北限の里くろまつないを紹介する「ブナセンター」にいたる。ちょっと覗かせてもらったが、ブナの展示だけでは限りがあるらしく、木工や陶芸、食品加工などの工房を兼ねた施設のようだった。

          
          ※ 森林公園内に建っていた「ブナセンター」の建物です。

          
          ※ 「ブナセンター」の前にブナの盆栽が展示されていました。

 ブナセンターからは舗装路となり、しばらく行くと農道に出る。ここからは一部を除いてコースは砕石砂利を敷いた農道だった。実はこの砕石砂利の道は人が歩くには最も適していない道だと私は思う。なにせ足元がゴロゴロとして気をつけないと足を挫きかねない。て大して変化のない退屈な、そして辛いウォークとなった。

          
          ※ コースはJR函館本線を跨いで続きます。

 興味深い看板が立てられていた。
 それは北海道が設置した河川名の表示板にフットパスコースのことが触れられていたのだ。おそらく黒松内町からの働き掛けがあったものと想像されるが、非常に珍しい看板ではないだろうか。(私はこの後、この種の看板を黒松町内で何度も目にすることになる)

          
          ※ 河川の名前を示す看板に「フットパス西沢コース」という表示が見えます。

 砕石砂利のコースが淡々と続く。周りは畑地や牧草地であるが、あまり手入れが行き届いているとは言い難く、牧歌的な風景を楽しむという気にはなれなかった…。また、時にはコースの両側にイダドリやササが高く生い茂っていて視界を遮られてしまうところも多かった。

          
          ※ このような砂利道の農道が延々と続きます。

          
          ※ その農道のかなりの部分がこのように高いイタドリやササが沿道を覆っていました。

 途中で農家に人と出会った。その方は私を見て「フットパスですか?」と声をかけてきた。この一例だけで判断するのは早計だが、黒松内では「フットパス」がかなり町民の方々に浸透しているのではないかと思わされた。

          
          ※ コースもかなり後半です。遠くにゴールのトワ・ヴェールの塔ががかすかに見えます。

          
 歩き続けること2時間余り、遠くにゴールになるトワ・ヴェールの三角屋根が見えてきた。見え始めてから遠かったが、スタートしてから2時間20分後、ゴールの黒松内町特産物手づくり加工センター「トワ・ヴェール」に着いた。
 そこのレストランで少し遅い昼食を摂ったのだった。                 

          
          ※ ゴールのトワ・ヴェール(緑の屋根の意)が牧草畑の中に建っていました。

 そして、その後次のコースのスタート地点になる黒松内町役場まで約4Kmを引き返さねばならなかった。(№4のレポートは後日に)

《フットパスウォーク実施日 ’13/06/22 距離約10㎞ + 4㎞》

札幌日大高 甲子園目ざして発進!

2013-06-26 22:39:44 | スポーツ & スポーツ観戦
 4本の本塁打を含む長短16安打を浴びせ圧倒的な力で初戦の相手札幌国際情報高校を制した札幌日大高校であるが、不安なところも垣間見せた第一戦だった。 

 今日(26日)、麻生球場の第三試合に札幌日大高校が登場するとあって遠路(?)地下鉄を乗り継ぎ観戦に駆け付けた。
 天候は薄曇り、それほど暑くもなく絶好の野球観戦日和だった。

 札幌日大の先発メンバーは三塁手が春と入れ替わり、打順も多少変わってはいたが、おおかた春と同じ布陣であった。先発はエースナンバーを付けた白崎投手だった。
 私は白崎君には申し訳ないのだが、彼をあまり買ってはいない。というのもかなりのスピードはもっているが打者を圧倒するほど球威はない。(バックネット裏でチームメイトがスピードガンで球速を測っていたので、最速スピードを聞いてみると135Kと言っていた)
 かといって投球術にもそれほど優れたものを感じない。春の大会を見たかぎりでは11番の宮崎君が最も球威があると見ていたのだが…。

 その白崎君は初回から情報高の打線につかまった。バットの真芯で捉えられた打球を右に左にといきなりの3安打で1点を献上した。むしろ1点で済んだのが幸運なくらいだった。その白崎君はさらに2回にも1点を失い、迎えた4回、満塁から走者一掃の2塁打を浴びベンチもたまらず10番河原田君にバトンタッチした。

 対して打線は好調そのものといって言っていいだろう。
 相手投手陣があまりにもひ弱だったことがあったにしても、4本塁打は高校生としては圧巻である。4回を除き毎回得点の大量14点を挙げ、7回情報高の攻撃終了時点で14対6と大会規定の7点差以上がついたためコールドゲームとなった。

 私が注目するM選手は春の3番から5番に変わっていたが、左越え本塁打は打ったものの5打数1安打と札幌日大打線が14安打を放ったことを考えると満足いく打撃とはいえないだろう。左打者であるMが左越えの本塁打を打ったことに非凡なものを感ずるが…。チャンスで2度凡退したところはしっかり反省してほしいと思う。 

 さて、今後の札幌日大を占うとき、どうしても投手陣に不安が残る。バックも目に見えないエラーが今日も目に付いた。
 春に見たときの弱点が克服されていないように見える。組み合わせから見て、次戦の立命館慶祥高戦さえ乗り切れば札幌支部予選は突破できると思われるが、南北海道大会ではどうであろうか?
 私は残念ながらスケジュールの関係で残りの支部予選は観戦することができない。ぜひとも支部予選を勝ち上がって、南北海道大会で彼ら活躍を見たいと思っているのだが…。

黒松内フットパスコースを往く 2

2013-06-26 21:40:34 | フットパスウォーク & トレッキング
 黒松内というと自生するブナ林の北限の地として知られているところである。次に歩いた[森林公園コース]はブナも生い茂る公園だったが、本当のブナ林は[森林公園コース]の隣に位置していたのだった…。 

森林公園コース(約4Km + 4Km)

 [寺の沢川コース]に続いては、歌才自然の家をスタート&ゴールとする周回コースの[森林公園コース]である。このコースもマップからはスタート地点がいま一つはっきりなかっのだがなんとかスタートをきれた。
 公園一帯が丘のようになっていて、最初は低いマツの木の間を縫いながら上るコースである。途中、階段もあり頂上には展望台があるとマップにあったが,着いてみると展望台の土台だけが残っていた。

          
          ※ コースの最初はこうした背の低いマツの間を通って丘を上っていく。

          
          ※ 丘の頂上にあるはずの展望台は、文字通り台だけだった…。

 今度は一転下り道になるのだが、このあたりからブナの木が目立ってきた。しかし、イメージしていたような大木とは違い、ほっそりした木が多い。中は斜面に育ったために根元部分が大きく曲がってしまったブナも目立った。

          
          ※ 森林公園コース内でもブナの木は見ることができたが、ほっそりした感じだった。

 どんどん下っていくとT字路に出た。マップ上では左折だが、そこで出会った方から「右折していくとブナ林の入口がある」と教えられました。「??」意味がよく分からなかったのだが、ともかくコースを外れて行ってみることにした。
 すると「歌才ブナ林」と大書された看板が立っていた。中に散策路が造られているようだが行き止まりで、案内板によると往復70分くらいかかるらしい。この日のうちに4つのコースを回るには時間が惜しかったが行ってみることにした。これが正解だった。

          
          ※ こんな草薮に覆われたところに歌才ブナ林の入口があった。

 「歌才ブナ林」は散策路と称するものの、尾根と沢が交互に現れる厳しいコースだった。しかし、そこに現れたブナの木は森林公園で見られたブナの木とは明らかに違って、大木のブナの林だった。堂々としたその姿は雄々しく私の眼には映った。
 二つの沢を越え、どんどんと奥に行くと突然「歌才ブナ林 終点」という看板と共に、その先に道はなかった。折り返しである。
 ブナ林を歩いていた行き交った人はたった一人だった。森林公園の方では何人かの人と行き交ったのだが、このブナ林まで来る人はあまりいないようだ。

          ※ たくさん撮影したブナの木の写真の中から代表的なものを…。

          

          

          

 「歌才ブナ林」を終え、もとの「森林公園コース」に戻るとブナの木と木肌が良く似ているトドマツの林となる。その後、一時公園の散策路を出て舗装道路となるが、再び森林公園の散策路に入る。その散策路を行くと、途中から「寺の沢川コース」と同じ階段のコースを上がるとゴールの歌才自然の家に着いた。

          
          ※ コースは右ではなく、左手の草が生えている方がコースです。

          

 北限のブナ林を見ることのできるコースだが、山あり、谷ありのワイルドなコースで歩いていても楽しいコースだった。

《フットパスウォーク実施日 ’13/06/22 距離4㎞ + 4㎞》

黒松内フットパスコースを往く 1

2013-06-25 17:31:22 | フットパスウォーク & トレッキング
 憧れだった黒松内町のフットパスコースに足を踏み入れた。黒松内町は北海道にフットパスを普及させた草分け的存在である。(と私は理解している)黒松内に設定されている4つのコースを歩いた。 

 黒松内が北海道のフットパスの草分け的存在と私が理解しているのは、他の地域に先立つこと平成16(2004)年に最初のコースを造成し、オープンしていること。さらには積極的に先進地(イギリス)に学び、その思想を具現化したコースづくり、普及に努めていることからである。

 面白い、というより利用者にとっては少々不便なのだが、コースについてウェブ上には詳しく紹介されていない。詳しいマップは現地に行ってマップを購入(1部100円)しなければならない仕組みなのだ。おそらくその収益金はコース整備の資金の一部となっているのだろう。

 私が黒松内を訪れたのは6月22日の土曜日だったため、あらかじめ役場内にある事務局に連絡し、マップの購入を申し出て、それを当日役場の日直の方から受け取ることによってマップを入手することができた。(4コースで300円 割引制度?)

 マップを受け取ってから4つのコースをどう回るか検討した。というのも、4つのコースの中で繋がっているコースもあれば、全く単独のコースもある。効率よく回らねば1日で全コースを回ることができなくなってしまうのだ。
 検討の結果、[寺の沢川コース]、[森林公園コース]、[西沢コース]、[チョボシナイコース]の順に回ることにした。

寺の沢川コース(約2Km)

   
   ※ コースマップですが、青色の部分が[寺の沢川コース]です。裏側にA3版の詳しいマップがあるのですが掲載できません。

 
 このコースは黒松内町役場から歌才自然の家にいたるワンウェイのコースである。
 いつもこの種のウォークをする際にスタート地点に迷うことがある。地元の地理に詳しい者にとっては簡単なことと思うのだが、よそ者にとっては漠然と説明されたスタート地点が意外に難しいのだ。この日も近くにいた方に尋ねると親切に教えていただきスタート地点に立つことができた。もう少し親切な案内がほしいといつも思う。

          
          ※ スタート地点の黒松内町役場の庁舎です。

          
     ※ やっと見つけたスタート地点です。コース上には写真のような標識がポイント、ポイントに立てられています。

 コースは黒松内の市街地を流れる寺の沢川に沿って造られた気持の良い散策路を往く。途中、飛び石を渡って対岸に導かれるなど楽しいコースである。

          
          ※ 自然を上手に残した心地良い散策路です。

          
          ※ 寺の沢川(小さな川)を飛び石で渡って対岸に出ます。

          
          ※ 小学校の裏手ですが、休みの日にもウォーカーのためにこうして柵を開けてくれています。

 コース中盤からは舗装道路に出て、歌才自然の家に向かう。途中には、児童養護施設、養護老人ホーム、養護学校、後志リハビリセンターなどの福祉施設が続いている。福祉に力を注いでいる町のようだ。

          
          ※ 歌才森林公園の傍に建っていた黒松内温泉「ぶなの森」です。

 やがてコースは歌才自然の家がある歌才自然公園に導かれる。コースがウッドチップを固めた道に変わった。
 面白いところがあった。コースが緑色の苔に覆われているところがあった。森林が深く湿気が多いためウッドチップ全体が苔に覆われたらしい。

          
          ※ この苔に覆われた道が素晴らしい!と思いませんか?

 ちょっと長めの階段のコースを登りきると、ゴールの歌才自然の家だった。

          
          ※ いつの時も階段の上り下りは愉快ではありません。

          
       ※ ゴール地点の歌才自然の家です。最近の公共施設はこうした感じの建物が多いような気がします。

 短いながらもいろいろな表情を見せてくれるなかなか楽しいコースだった。(さらに黒松内フットパスレポートは明日以降も続きます)

《フットパスウォーク実施日 ’13/06/22 距離約2㎞》

大沼&小沼 島巡りウォーキング

2013-06-24 15:41:39 | 札幌ウォーク & Other Walk

 まるで松島のようにたくさんの小島が点在する大沼湖。その小島を橋で結んだ散策路がある。駒ケ岳登山を終えた私はその足で大沼湖、小沼湖のウォーキングを楽しんだ。 

          
          ※ 大沼の典型的な風景か?このような小島が点在していた。

 駒ケ岳登山が思いのほか早く終了してしまい、午後の時間がポッカリと空いてしまった。どうしたものかと思っていたところ、登山に同行していたK氏から「大沼の島々を巡って歩いたら?」とアドバイスいただいたので、そうすることにした。

          
        ※ 私が最初に見た大沼の光景です。雲が厚く垂れ込め暗い写真ばかりになりました。

 大沼の観光案内所でマップを入手し、さっそく島巡りウォーキングの開始となった。
 ウォーキングの出発点は「後楽橋」という橋を渡って始まる。この橋で渡ったところは島ではなく地続きなのだが複雑な地形のために、橋を渡ることになる。
 コースは観光客が普通の靴でも歩けるようにある程度整備されているが、できるだけ自然の状態を保つように努力しているようである。

          
          ※ このような散策路が張り巡らされておりました。

          
          ※ 島と島の間には写真のような太鼓橋が多く架けられていました。

 島巡りは、「公魚島」から始まる。「浮島」、「アイヌ島」、「日の出島」、「石楠花島」などの島々を「公魚橋」、「浮島橋」、「日の出橋」、「袴腰橋」。「金波橋」、「湖月橋」、「石楠花橋」などの橋が結ぶ。中にはマップに名前のない島もあった。

          
          ※ こちらはちょっと変わった形の「石楠花橋」です。
         
 コースはあくまで観光客用の散策路だから、なんだかあっさり終わってしまった。(時間にして30~40分?)
 印象としては背景に水が見える庭園を歩いたような感覚だった。コース内にはそれなりに観光客の姿も見えたが、あまり多くはなかった。観光客は歩くよりは、遊覧船やボートで島巡りをする方を選ぶのかもしれない。
 大沼にはもう一つのコースがある。「西大島」、「東大島」を巡るコースだ。大島といっても他の島との比較でそう名付けられただけでまったく小さな島である。「西大島」に大ヒットした「千の風になって」のモニュメントが埋められていた。

          
          ※ 「千の風になって」のモニュメントです。

 大沼の島々を巡り終え、沼全体の写真を撮ろうとしていたら「写真、撮りましょうか?」と同じように歩いていたらしい外国人の女性から声をかけられた。好意に甘えてお願いしたのだが、この後彼女と何度も出会うことになる。

          
          ※ 「東大島」のところでは太公望が釣り糸を垂らしていました。

 まだまだ時間のあった私は小沼湖の方の散策路も歩いてみることにした。
 こちらの散策路は島巡りではないのだが、複雑に地形が入り組む中を歩くコースである。
 大沼湖にはなかった水生植物(特にスイレン)が水面を覆うように生息していた。観光客は小沼湖まで足を延ばす人はいないらしく一人寂しいウォーキングとなった。と思っていたら先ほどの外国人女性が反対方向からやってきた。「スイレンの花がとてもきれいです!」と言いながらすれ違った。日本語がとても達者だ。
 スイレンの花が確かに咲いてはいたが、葉の数からするとまたまだ花は少なかった。季節はこれからなのかもしれない。

          
          ※ 小沼の方はいたるところで写真のようにスイレンの葉が水面を埋め尽くしていました。

          
          ※ わずかに咲いていた白いスイレン(蓮)の花です。

 などと思いながら小沼湖の散策を終えようとしたところ、またまたくだんの外国女性とバッタリ。こうなると彼女の方も気安さを覚えたのか「花の季節が遅れていますねぇ」などとネイティブのような日本語で語りかけてきた。私は「ずいぶん日本語が上手ですね」と問いかけると「神戸で日本語を勉強している」とのことだった。
 彼女はフィンランド人とのことだったので「今から45年前にフィンランドを訪れたことがあります」、「とてもヘルシンキの街が可愛くて素敵な国でした」と話すと嬉しそうだった。

 大沼湖、小沼湖のウォーキングを終えた私は先のK氏が教えてくれた大沼湖、小沼湖を一望できるという「日暮山」(303m)に車で登った。確かにちょっと登っただけで大沼湖、小沼湖がきれいに見えるポイントだった。

          
          ※ ゜日暮山」から見た大沼・小沼です。手前が小沼です。 

 それにしてもまだ時間が余った。そこで私は日暮山山頂でスマートフォンから21日分のブログの投稿文を作成し送信したのだった。


北海道低山紀行 33 駒ケ岳(大沼)登山

2013-06-23 23:24:35 | 北海道低山紀行 & Other
 あれっ?と思うほどあっけなくピークに達してしまった。振り返って考えてみると、その原因は私のリサーチ不足なのだが、登山口が山奥深くにあったり、登山そのものが馬の背までしか許されていなかったりしたことがそう感じることになったようだ。 

          
          ※ この写真はウェブ上から拝借した駒ヶ岳の写真です。

 そもそも私が「駒ケ岳へ」と思い立ったのは、「道民カレッジ」のガイドブックの中で唯一登山の実技を開設している「森誘クラブ」という団体が函館地方にあり、道南の各地の山に登っていた。
 そのクラブが6月21日に駒ケ岳登山をすると知り、以前から「いつか登ってみたい山」と考えていた私は応募して参加したということである。

        

 前日から大沼入りしていた私は約束の9時30分に町営温泉「ちゃっぷ林館」の駐車場に赴いた。すると、参加者がクラブの主催者のご夫妻と、友人、それに私と4人だけという少人数だった。主催者は「いつもはもっと多いのですが…」と言っていたが、少人数もまた良しである。しかも全員が同年代というのも良い。

          
          ※ 集合場所となった町営温泉「ちゃっぷ林館」の建物です。

 私はすっかりその駐車場から登山が開始されるものと思っていたが、「乗用車で登山口まで上る」という。添付したマップを見ていただければ分かるが、集合場所が「ちゃっぷ林館」、登山口はそこから5㎞以上奥へ入った「赤井川登山道6合目広場」ということだったのだ。(JRやバスを交通手段する人は9㎞も歩行・登山しなければならないが、私たちは2㎞だけの登山だった)

          
          ※ 登山者名簿に記入し、いざ登山開始です。

 9時55分、用意を整えて登山開始である。さすがに山奥深く入った登山口だったから、登山口から直ぐに上りが始まる。火山特有の赤茶けたガレ場の道が続く。けっして速いペースではないが、上りが休みなく続くので直ぐに汗が噴き出してきた。天候はあいにくの曇り空で、ピークの馬の背付近は雲に覆われていた。

          
          ※ 登山開始間もなくの同行者の3人です。

          
          ※ 登山道は写真のような赤茶けたガレ場がずっと続きます。

 登山道はほとんど変化なくガレ場が続き、斜度も上がり続ける。最初は休みなく登っていたのだが、リーダーも年齢である。一度休みを取った後は、上りながら小休止が絶えず入るようになった。
 8合目付近で振り返ると、眼下に大沼・小沼が見える。遠くの山々は残念ながら雲に阻まれ眺望がきかない。

          
          ※ 8号目付近から見えた大沼・小沼です。手前が大沼。

 主催者が用意してくれた資料によると、平成8年、10年、12年と駒ケ岳は小噴火を繰り返しているらしい。そのことがピークの剣ヶ峰まで行くことができない要因のようだ。また、高山植物が少なかったのもそうしたことが原因なのだろうか?

          
          ※ 数は少なかったが出合った高山植物の一つタニウツギです。

 9合目を過ぎたあたりから雲の中に入ったためだろうか、下界の眺望がきかなくなってしまった。そんな中、これといった変化のないまま、登山口からちょうど1時間後の10時55分馬の背に達した。それ以上はロープが張り巡らされていて上には行けないようになっていた。馬の背の標高は893mだとのこと。ちなみに駒ケ岳の頂上である剣ヶ峰は標高1131mである。
 もし剣が峰を登ることができたなら、この先はかなり苦労する登山になりそうなのだが…。

          
          ※ 馬の背に立っていた標識です。

          
          ※ ご覧のように馬の背は雲に阻まれ眺望はまったくきかず。

 馬の背からの眺望はまったくきかなかった。眺望はきかず、弁当の時間には早い。私たちは馬の背滞在15分にして、そそくさと下山することになった。

          
          ※ そそくさと下山開始です。

 そもそも私が「駒ケ岳」に登ってみたいと思ったのは、同じ名前を有する山が全国に点在し、それぞれ有名である。また、大沼の駒ケ岳は独立峰でその優美な姿がイメージとしてあったのだ。だから私の中では駒ケ岳の別称が「渡島富士」だと記憶していたのだが…。
 調べてみると、そう呼ばれていたのは遠い昔のことらしい。1640年というから寛永年間である。当時は1700mくらいの高さがあったらしいのだが、大噴火によって山頂部が吹き飛んでしまい現在のような山容になったらしい。私のとんだ錯覚だったのだ…。
 それでも駒ケ岳は人気の山のようだ。平日にもかかわらずたくさんの登山者に出会った。私と同じように憧れをもっている人がたくさんいるように思えた。(強引なまとめである)

          
          ※ 下山時に見つけたベニバナイチヤクウです。

 ちょうど正午過ぎ、6合目駐車場の着いた私たちは「少し早いですが…」というリーダーの言葉で解散となった。

黒松内にて

2013-06-22 17:19:03 | 道内の旅

 フットパスの聖地(と私がかってに思っている)黒松内に来ています。黒松内にはフットパスのコースが全部で4コースあります。今日、その全てのコースを体験しました。総距離34~5キロになりそうです。さすがに疲れました。
 コースはそれぞれ特長があって楽しかったです。
 最後のコースが黒松内から隣りの集落の熱郛(ねっぷ)というところまで山越えの10キロのコースだったのですが、ワンウェイコースのため、黒松内へ帰る列車を18時まで待たねばなりません。熱郛には16時40分に着いているので大幅な時間ロスです。
 黒松内を出発するのは18時30分頃になりそうです。ということは我が家に着くのはいったい何時?
 明日から今回の登山&フットパスのことを詳しくレポートします。


大沼にて

2013-06-21 15:16:15 | 道内の旅

 今朝から2度ほどメール機能を使って投稿したのですが、拙ブログには反映されなかったようです。
 そこで違う手段で再チャレンジしてみます。ただしこの手段で私は写真を載せることが出来ません。

 今日、予定どおり大沼の「駒ケ岳」に登ってきました。しかしあまりにも簡単な山で拍子抜けの感じです。登山口(6合目)から馬の背までわずか1時間で達してしまいました。
 しかも天候は曇り空、馬の背では全く眺望は効きませんでした。そのため、上では昼食も取らず下山しました。いろいろな経緯からここ大沼にもう一泊することにしましたので、午後から予定がすっぽり空いてしまいました。
 同じく一緒に駒ケ岳に登った方からアドレスをいただき、大沼、小沼の島巡りウォークをすることにしました。そのウォークを今終え、大沼、小沼を見下ろせる日暮山の山頂から投稿しています。
 これからホテルへ帰り、温泉に浸かって明日の黒松内町のフットパスウォークに備えます。


日本の医療とスウェーデンの医療

2013-06-20 10:34:39 | 講演・講義・フォーラム等
 それぞれ一長一短のある日本とスウェーデンの医療の実態。しかし、医師として務めるならスウェーデンの方が良いと講師の鈴木医師は言う。医療を受ける側としてはどちらがより良いのか、講演を聴きながら考え続けた…。
 

 6月19日(水)午後、HIECC(北海道国際交流・協力総合センター)主催の「北方圏講座」がホテルモントレーエーデルホフで行われ受講してきた。
 講師はスウェーデンの総合病院で4年半の勤務経験を持つ鈴木岳医師が「日本の医療とスウェーデンの医療」と題して講演した。

          
          ※ 講演する鈴木岳医師です。

 鈴木氏は云う。日本の医療保険体制は「国民皆保険制度」をとっていて世界に誇れるものだが、さまざまな綻びが出てきたと指摘する。
 医師側からすると、増大する一方の国民医療費の抑制のため診療報酬が減額される傾向にあること、また患者側の自己負担額も増大傾向にあることなどが指摘された。
 医師側から見て、特に憂慮すべき事態は医療事故に対して医師を擁護する体制ができていないことにより、医療界全体が防衛医療に傾きつつある状況を嘆いた。
 また、日本の医師たちが過酷な勤務状況におかれている点についても指摘した。

 これに対して、スウェーデンは患者の自己負担額が低く抑えられ、医師の勤務体制もゆとりある体制となっているとした。また、スウェーデンでは、家庭医・地域病院・広域病院の役割分担がしっかり構築できているとも述べた。
 ただし、患者は日本のように望む医療を迅速に受けられる仕組みにはなっていなく、また医師の給与や医院の利益は低く抑えられているという状況にある、とも述べられた。

 日本の保健医療体制については国全体の国民医療費の増大が国の経済を脅かすほどになっていることは良く報じられているところだが、その改善のための策に対する考え方は医療側と患者側では大きく食い違っていると良く言われるところである。
 鈴木医師は言及しなかったが、スウェーデンの医療が患者の負担が少なく、医療者の労働条件が良いのは、国民の高い税負担によってそれが可能になっているのではないかと私は思うのだが…。
 日本の医療体制がベストとは言わないが、少なくとも現段階においては医療費は国民保険制度によってある程度抑えられているし、フリーアクセス体制でどの医療機関でも受診できるという素晴らしい体制であると思っている。

 今後の医療改革(改悪?)によって患者負担が増していく状況にはあるが、弱者が切り捨てられないような制度構築をしてほしいものである。

 鈴木氏が最後に述べたことが日本とスウェーデンの医療体制の違いをよく表している言葉かもしれない。
 それは「軽症・中症なら日本で受診を、重症ならスウェーデンで受診を、医者として働くならスウェーデンが良い」と…。


 ※ 定山渓天狗岳であれだけ痛めつけられながら、21日(金)渡島地方の山岳会が主催する「駒ケ岳」登山に参加するため、これから森町大沼に移動します。その足で翌日は黒松内町でフットパスを楽しんできます。したがって、明日・明後日はスマートフォンからの投稿となる予定です。

北海道低山紀行 32 定山渓天狗岳(天狗山) 後編

2013-06-19 20:33:17 | 北海道低山紀行 & Other
 第一の岸壁を山遊会の方のサポートによって何とか乗り越えたものの、第二、第三の壁と次々と試練が待ち受けていた。私は必死で何とかパーティーに付いていたものの限界を感じ始めていた…。 

          
          ※ 渓流を避けて岸壁を登っています。これは「高巻き」かな?

 渓流沿いを遡行するとき、水際の岩場を横へ横へと移動することを「へつり」というそうだ。「へつり」が無理な時に大きく迂回して登ることを「高巻き」と呼ぶそうである。
 私たちは第一の壁を乗り越えた後も、「へつり」と「高巻き」を繰り返しながら徐々に高度を上げていった。

          
          ※ こちらは渓流の側のところを伝ってゆく「へつり」というのか?

 その頃には私の体力はもう限界に達していた。そのためもあり、全体のペースがかなり遅くなっていたと思う。これまでの登山でそうした経験はなかったが、これ以上はパーティーの皆さんに迷惑がかかると思い「先に行ってくれ」と告げたところ、リーダーは全体を休ませる措置を取ってくれた。私だけではなく、パーティーの人たちもかなり疲れていたようだ。
 激しい疲労は私から写真を撮る余裕を完全に奪ってしまった。したがって、このあたりからの写真は極端に少なくなってしまった。

          
          ※ 渓流も上の方へ行くと残雪が残り、そこがトンネル状になっていた。

          
 何度も休憩を繰り返しながら、第二の壁を迎えた。第一の壁である程度要領を掴めたためだろうか、今度は助けを借りずになんとか壁を乗り越えることができた。
 このあたりからは頂上に向かってさらに傾斜がきつくなってくる。皆さん疲れのためか無口になっていたが、リーダーたちの励ましに助けられながら登りつづけた。

 そうした中、頭上を覆いかぶさるような岩壁が現れた。第三の壁である。ウェストコルと呼ばれる岸壁の切れ目に向かって岩壁状に延びたルンゼ(岩溝)という形状を一人ひとり慎重に登った。
 ここを登りきると急に視界が開けた。遠くの山々が遠望でき、涼風が頬を撫でてくれた。「ここまで来ると頂上は間もなくです」というリーダーの声に励まされ、比較的ゆるやかになった登山道を登りつづけた。

               
               ※ 登山路はこの大壁の切れ目(ルンゼ)を登って行った。

 登り続けて3時間30分後の12時15分、小さな標識が目に入った。定山渓天狗岳(天狗山)頂上である。あまり広くない山頂は私たちだけで一杯になった。私はすき間を見つけて崩れるように座り込んだ。
 3時間以上も行動し続けて空腹のはずなのだが、疲れからか食欲がない。それでも妻が作ってくれたおにぎりを1個だけ無理やり押し込んだ。

          
          ※ ウェストコルを上がって見えた光景です。手前が烏帽子岳、奥が神威岳です。

          
 腰を下ろして休んだことで少し気力を取戻し、山頂の様子をカメラに収めようとした。ところがカメラが作動しないのだ。ふだん私はカメラを首からぶら下げたまま行動し、気に入ったところで直ぐにシヤッターを押すようにしている。しかし、今回は途中からカメラを構える余裕などなくなりウェアの内側に押し込めて登山に集中した。そのことで体内から出る熱や汗の影響を受けてしまったのかもしれない。残念だが山頂や下山の様子は一枚もカメラに収めることができなかった。

          
          ※ 頂上から見た「さっぽろ湖」です。

 山頂は異常に虫が多かった。山頂だけではなく、登る途中でも動きを止めると体にまとわりついてきた。(何という種類の虫だろうか?)とにかくおちおち休んでもいられない気分だ。山頂滞在時間40分でそそくさと下山を開始した。

          
     ※ これがこの日最後の写真となった一枚です。雲に隠れていますが、右が羊蹄山、左が無意根山です。

 下山は下山で難しい下りだった。リーダーが「登山事故の8割は下山時に起こっています」という。今回のようにぬかるんでいたり、岸壁が濡れている場合は特に慎重を期さねばならなかった。
 それでも筋力が衰えて登りに苦労した私には下山時の方が少しは余裕をもって下りることができた。
 三か所の岸壁のところでは一人が下りきってから、次が下りるようにするなど慎重に、慎重に下った。慎重に下ってはいても足腰に疲れが貯まっていたのだろう。私は2度、3度と足を滑らし尻もちをつくことになってしまい、ウェアやザックは泥にまみれてしまった。
 それでも何とか事故なく、登りのときより時間をかけて16時35分、白井二股の駐車場に帰り着くことができた。

 今回の登山で自分の筋力が思っていた以上に衰えていることを自覚させられた。それでも登山から三日経った今、あの厳しい山を登りきることができたことに充足感を抱いている。サポートしていただいた山遊会の皆さまには感謝感謝である。
 これからはあまり高望みせずに、自分に適した山を選びながら山歩きを楽しみたいと思う。という私だが懲りもせずにまた今週山行を計画している。

 ところでクリーンハイク(清掃登山)の方だが、山遊会の方たちは火ばさみとゴミ袋持参で登ったのだが、ほとんど登山道でゴミを見かけなかったようである。「近ごろはマナーが良くなったんだねぇ」と言っていたが、私たちのマナーはこうしたところでも確実に向上しているようだ。いわゆる日本人の民度が高くなってきているということだろうか?

          ※ まだ余裕のあった頃に登山道で見た山野草の一部です。

          
          ※ タニウツギ

          
          ※ エンレイソウ

          
          ※ シラネアオイ

【定山渓天狗岳 登山データー】
標 高  1144.9m (標高差755m)
駐車場  白井二股の入林名簿小屋脇に10台程度駐車可能
行 程  白井二股→(35分)→天狗岳登山口→(1時間05分)→大高巻き→(1時間50分)→定山渓天狗岳山頂→(2時間00分)→大高巻き→(1時間05分)→天狗岳登山口→(35分)→白井二股
時 間  登山(約3時間30分) 下山(約3時間40分)※休憩時間を含む
天 候  快晴、無風
登山日  ‘13/06/16