獅子丸のモノローグ

☆気まぐれ不定期コラム☆

薄幸なる5ドア車たち(14) トヨタ・ビスタ

2007年06月28日 | カタログ倉庫

   
 時は1982年。他社に比べて遅れているといわれていたトヨタ車のFF化だが、満を持して、トヨタ初のエンジン横置きFF車が発表された。その名は、ビスタ。このクルマを売るために、「トヨタビスタ店」を整備したほどなのだから、当時のトヨタの意気込みがうかがい知れますネ。

   
 イメージキャラクターは、若き日の多岐川裕美嬢と、「マツケン」こと松平健氏である。

   
 このクルマのカタログも、5ドア車が中心に作られている。やや背が低いのが惜しいが、全体のスタイルは伸びやかでイイ感じ。当時ドアミラーが正式に認可されていなかったため、フェンダーミラーがバランスを崩しているが・・・

   
 兄弟車のカムリとほぼ同じスタイルの、4ドアセダンも、もちろんラインナップされていた。

   

   
 私はこのクルマに乗ったことはないが、当時の雑誌・評論等によると、その室内は、国産車としては異例なほど、ドカンと広かったらしい。

   
    
 そして、なぜか当時のトヨタが大好きだったデジタルメーター。
   
   
 アナログメーター仕様は、このように落ち着いた意匠。

   
 このクルマならではの装備として、「バリアブルスピードウォーニング」なるものがある。任意の速度にセットすると、その速度に達したときにチャイムが鳴るというものである。そういえば、かつての国産車は、時速が100km/hに達すると、キンコンとチャイムが鳴ったものだった。いつからその装備が消えたのかは忘れてしまったが・・・
 さらに、「2ステップフューエルメーター」というのが面白いというか、なんというか。燃料残量警告灯が付いているので、それで充分だと思うのだが・・・当時はガス欠ギリギリまで給油を引っ張るドライバーが多かったのかもしれない。

   
 搭載エンジンは、2000ccと1800ccの「レーザー」エンジン。
 
   
 5ドアならではのスペースユーティリティーを謳うカタログ。リヤシートはダブルフォールディング式に倒すことが出来る。
 
   
 「ボデーカラー」も8色と豊富に揃っていた。
   
   
 トヨタというメーカーは、プリウスに代表されるように、時々チャレンジングなコンセプトのクルマを発表する。このビスタも、当時としては、相当に理想主義的な思想で作られたクルマのように思える。だが、ビスタというクルマは、カローラやクラウン程の認知度を得るには至らず、つい最近「トヨタビスタ店」も消滅してしまった。今後もトヨタには、カローラやクラウン・プレミオ・ヴォクシー&ノアを売って得た利潤で、「売れないかもしれないが攻めたコンセプト」のクルマをリリ-スしてほしいものだ。合掌。 

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チャロ君写真館 ’08.12.1~’10.11.28

チャロ君写真館 ’10.12.18~’11.12.24

チャロ君写真館 ’12.01.01~’12.12.24

チャロ君写真館 ’13.01.01~’13.12.29

チャロ君写真館 ’14.01.01~’14.12.27

チャロ君写真館 ’15.01.01~’15.12.27

Waterlogueチャロ君

チャロ君写真館 ’16.01.01~’16.06.25

チャロ君写真館 ’16.07.29~’16.12.28

チャロ君写真館 ’17.01.01~’17.12.21

チャロ君写真館 2018

チャロ君写真館 ’19.01.01~’19.09.07

チャロ君写真館 ’19.09.22~’19.12.31

チャロ君写真館 ’20.01.01~’20.04.27

チャロ君写真館 ’20.05.01~’20.08.26

チャロ君写真館 ’20.09.02~’20.12.31

チャロ君写真館 ’21.01.02~’21.07.21

チャロ君写真館 ’21.09.02~’21.12.31

チャロ君写真館 ’22.01.01~’22.04.30