新型シトローエンC4を見学した後、尾車氏と私はトヨタカローラ札幌に立ち寄った。
最近登場した「カムリ」に触れるためである。この「カムリ」は、日本国内に於いては、なんと「全車ハイブリッド」だとのこと。
30年前にデビューしたカムリは「セリカ4door」だったのだが・・・月日の流れが変えるのは、人間だけではない。クルマのコンセプトも、然りなのである。
全長4,825mm×全幅1,825mm×全高1,470mmの堂々たるスリーサイズ。
ホンダのアコードもそうなのだが、「海外市場向けのクルマを日本で無理やり売っている」と言っても過言ではない。
そのスタイルのイメージは、2004年に登場した先代の「ヒュンダイ・ソナタ」にかなり近い。ううん、これでいいのだろうか・・・
運転すると、ハイブリッドならではの卓越した静粛性に加え、しなやかな脚回りで上質な乗り心地だった。ステアリングフィールも、決して悪くない。
だが、車体の大きさの割に、室内は広々感には欠ける。黒一色の暗いトーンだったから、そう感じたのかもしれないが・・・
価格を考えると、インテリアカラーがブラックしかないというのはいかがなモノだろう。BMWのような多彩な組み合わせを求めるのは酷かもしれないが、せめてベージュくらいは選べるといいのだが。余談だが、30年前の1600cc時代のアコードは、赤・青・茶・黒の4種のインテリアトリムを持っていた。
また、ハイブリッド車だからなのかどうかは謎なのだが、タコメーターは付いていない。まあ、無くても実用上困ることはないのだろうが、若干もの淋しい。
その代わり、燃費計は瞬間燃費と平均燃費を同時表示できるようになっている。これも、時代の流れなのでありましょう。
カムリ・ハイブリッドのお値段は、税込306万1000円から、一番高いのは382万1000円。ライバルであるアコードと較べると、ハイブリッドなので燃費にアドヴァンテージを持っているとはいえ、価格的に割安とは言い難い。
それにしても、カムリもアコードも、いまや日本国内では、どんな人が買うのかよくわからないクルマになってしまった。いや、ホント、これでいいのだろうか・・・