最近は、やや販売台数においては失速気味であるとはいえ、1993年の登場で、軽自動車の流れを変えた、偉大なる「スズキ・ワゴンR」。
その功績は、ビール業界におけるアサヒ・スーパードライと、重なるものがある。
茂ラーメンでのランチを終えた後、スズキのお店を訪れた。
6代目ワゴンRと、触れあって、お互いを確かめあうためだ。
試乗させていただいたグレードは、「HYBRID FZ」の4WD(セイフティパッケージ装着車:税込車両本体価格153万360円)だった。
6代目ワゴンRは、私の大嫌いな「センターメーター」だった。
だが、運転席の前に「ヘッドアップディスプレイ」なるモノが装着されているので、車速の確認は容易ではある。
まあ、そもそもメーター類が運転席の前にあれば、この「ヘッドアップディスプレイ」は不要だと、私個人は思う。
もしも私が大橋巨泉氏だったなら、「こんなモノいらない!」と、雄叫びをあげてしまうことでしょう。
とはいえ、このクルマ。
革巻のステアリングホイールの据わり&応答性も悪くなく、軽快にキビキビと、良く走る。
だが、同社のアルトと同様、NVHにはまったく配慮は無い。
そこは、軽量化優先の割り切りなのだろうか。
道具として使い倒すツールとしての潔さが、このクルマにはある。
久々に6ライトになったサイドビュー&低い位置に配されたテールランプ。
初代ワゴンRへのオマージュが散りばめられた、6代目。
下側が広くなっているBピラーだが、左側のそれは運転席から見るとちょうど助手席ヘッドレストの死角に隠される部分なので、視界要件の妨げにはなっていない。
日常のアシとして使うには、これで充分。
このワゴンRは、自分に与えられた役割を、演じきっている。
だから、これで、イイのだ。何の矛盾も無い。