『パソコン創世「第3の神話」:カウンターカルチャーが育んだ夢』
ジョン・マルコフ、2007、『パソコン創世「第3の神話」:カウンターカルチャーが育んだ夢』、エヌティティ出版
パソコンやインターネットがいつどのように始まったのか、知りたいところではあるが、本書で触れられるのは、ありがちな、スティーブ・ジョブスやビル・ゲイツではない。ほんの少し前、パソコンの草分けの技術や思想に焦点が当てられる。ダグラス・エンゲルバート(グラフィクスであやつるPCというコンセプトやマウスの原型をつくり、今も?ロジテック社に籍を置く)やアラン・ケイ(タイナブックという携帯PCの原型を提示)、スチュアート・ブランド(「ホール・アース・カタログ」というライフスタイルを推奨するカタログ雑誌を出版し、個人と世界をつなぐPCと連携したライフスタイルを提示)などの魅力的な人物たちの、60ー70年代の「カウンターカルチャー」の時代を描き出している。
様々なトレンドと人物の交流が交錯して、わかりにくいところがあるが、上記の活動が現在のPC(特には、アップルの創設時の共同創設者のスティブ・ウォズニアック)に通じる流れを感じ取る事ができるであろう。ゼロックス社のパロアルト研究所(PARC)やARPA、WWWの基礎を作ったバーナーズ=リー、あるいは、ハイパーテキストの概念を提示したテッド・ネルソンらもふくめ、本書の主人公たちのPCとの関わりも、忘れてはならないだろう。
複製を巡る音楽著作権の位置づけを初めとする、ネットワーク規制(最近は、官製のネットワーク規制案が頓挫したようだが)などとからんで、一般ユーザも、様々な意見を持つべき事と考えるが、そのためにも、カウンターカルチャーをベースにしたパソコン文化を根本的に考えてもいいのではないだろうか。
パソコンやインターネットがいつどのように始まったのか、知りたいところではあるが、本書で触れられるのは、ありがちな、スティーブ・ジョブスやビル・ゲイツではない。ほんの少し前、パソコンの草分けの技術や思想に焦点が当てられる。ダグラス・エンゲルバート(グラフィクスであやつるPCというコンセプトやマウスの原型をつくり、今も?ロジテック社に籍を置く)やアラン・ケイ(タイナブックという携帯PCの原型を提示)、スチュアート・ブランド(「ホール・アース・カタログ」というライフスタイルを推奨するカタログ雑誌を出版し、個人と世界をつなぐPCと連携したライフスタイルを提示)などの魅力的な人物たちの、60ー70年代の「カウンターカルチャー」の時代を描き出している。
様々なトレンドと人物の交流が交錯して、わかりにくいところがあるが、上記の活動が現在のPC(特には、アップルの創設時の共同創設者のスティブ・ウォズニアック)に通じる流れを感じ取る事ができるであろう。ゼロックス社のパロアルト研究所(PARC)やARPA、WWWの基礎を作ったバーナーズ=リー、あるいは、ハイパーテキストの概念を提示したテッド・ネルソンらもふくめ、本書の主人公たちのPCとの関わりも、忘れてはならないだろう。
複製を巡る音楽著作権の位置づけを初めとする、ネットワーク規制(最近は、官製のネットワーク規制案が頓挫したようだが)などとからんで、一般ユーザも、様々な意見を持つべき事と考えるが、そのためにも、カウンターカルチャーをベースにしたパソコン文化を根本的に考えてもいいのではないだろうか。
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