『チャーチルが愛した日本』
![](/images/clear.gif)
関 榮次、2008、『チャーチルが愛した日本』、PHP研究所 (PHP新書 513)
この3月オーストラリアのキャンベラに滞在したときの宿をでたところにある、小さな空き地にチャーチルの銅像が建っている。これは、「Winston charchill Memorial Trust」、オーストラリアにおける海外派遣奨学金を運営する組織のシンボルでもあるらしい。ジョギングにでるときには、サーの背後のけもの道を通って出て行った。本書と関係のあるはなしではもちろんない。
本書は、ウィンストン・チャーチルの親日的な心情は日本を旅したことのある母ジェニーについてのウィンストンの思い関連があるとの視点で描かれる。
明治初期(日露戦争直前)における英国貴族夫人のジェニーの持った日本の印象は貴重である。しかし、ウィンストンの親日的に見える言動や態度は、かれの戦略的な意図と関連があるように思える。親日的に見える言動や、当時に日本の政権幹部に対する助言と見える発言は、かれの、他国に対する行動と比較して初めて可能になるように思われる。ウィンストンの行動が母への感情移入によるばかりとは思えない。
とはいえ、ウィンストンの発言は、政治家の発言と見れば、それはそれで興味深い。深みのある発言のできる政治家は日本の近現代史において存在したのか、と思えば、政治の混乱は政治家の未熟により招かれたと見るべきであろう。
ウィンストンの宴席での発言の含蓄は味わうべきか。
この3月オーストラリアのキャンベラに滞在したときの宿をでたところにある、小さな空き地にチャーチルの銅像が建っている。これは、「Winston charchill Memorial Trust」、オーストラリアにおける海外派遣奨学金を運営する組織のシンボルでもあるらしい。ジョギングにでるときには、サーの背後のけもの道を通って出て行った。本書と関係のあるはなしではもちろんない。
本書は、ウィンストン・チャーチルの親日的な心情は日本を旅したことのある母ジェニーについてのウィンストンの思い関連があるとの視点で描かれる。
明治初期(日露戦争直前)における英国貴族夫人のジェニーの持った日本の印象は貴重である。しかし、ウィンストンの親日的に見える言動や態度は、かれの戦略的な意図と関連があるように思える。親日的に見える言動や、当時に日本の政権幹部に対する助言と見える発言は、かれの、他国に対する行動と比較して初めて可能になるように思われる。ウィンストンの行動が母への感情移入によるばかりとは思えない。
とはいえ、ウィンストンの発言は、政治家の発言と見れば、それはそれで興味深い。深みのある発言のできる政治家は日本の近現代史において存在したのか、と思えば、政治の混乱は政治家の未熟により招かれたと見るべきであろう。
ウィンストンの宴席での発言の含蓄は味わうべきか。
![]() | チャーチルが愛した日本 (PHP新書 513)関 榮次PHP研究所このアイテムの詳細を見る |
![](/images/clear.gif)
![](/images/clear.gif)