『フィンチの嘴:ガラパゴスで起きている種の変貌(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)』
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ジョナサン・ワイナー、2001、『フィンチの嘴:ガラパゴスで起きている種の変貌(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)』、早川書房
ダーウィンは、自身が必ずしも進化の過程を観察できるとは考えてはいなかったらしい。本書は、20世紀に入ってからガラパゴスに入り生物進化のありさまを目の当たりにした研究者夫婦のドキュメンタリー。本書に繰り返し、創造説(生物は神により想像されたとの信念を持つ人々により唱えられ、アメリカの多くの州で、進化論教育が創造説によると定められているということ)は、どのように、この進化の諸相を見るのかということが提起されるのではある。たとえば、単純には、病院の院内感染や抗生物質耐性はまさに、進化(適応)のリアリティなのであるが、近代医学をいっぽうで信奉しつつ、創造説を唱えることの究極矛盾があるのだが、それは、無視?。
それはそれとして、ガラパゴス諸島の事例を揚げるだけでなく、近隣のココス島におけるココスフィンチの変異の様子を素材にして、人類が現在のように地球にあまねく偏在するようすを説明していて、ととも、わかりやすかった。
ダーウィンは、自身が必ずしも進化の過程を観察できるとは考えてはいなかったらしい。本書は、20世紀に入ってからガラパゴスに入り生物進化のありさまを目の当たりにした研究者夫婦のドキュメンタリー。本書に繰り返し、創造説(生物は神により想像されたとの信念を持つ人々により唱えられ、アメリカの多くの州で、進化論教育が創造説によると定められているということ)は、どのように、この進化の諸相を見るのかということが提起されるのではある。たとえば、単純には、病院の院内感染や抗生物質耐性はまさに、進化(適応)のリアリティなのであるが、近代医学をいっぽうで信奉しつつ、創造説を唱えることの究極矛盾があるのだが、それは、無視?。
それはそれとして、ガラパゴス諸島の事例を揚げるだけでなく、近隣のココス島におけるココスフィンチの変異の様子を素材にして、人類が現在のように地球にあまねく偏在するようすを説明していて、ととも、わかりやすかった。
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早川書房 |
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