当方はゲーマーではないので、封切りのタイミングで多分手を出さなかった映画であることは確実だけれど、とはいえ、見て面白かったとはいうものの自分がゲーマーになる可能性もないとも思えた。
まあ、どうでも良いことから始めるとすれば、邦題はどうよ。LとRは違うのだから英語話者にすれば間違いようがないにしても、その区別のない日本語話者は「レディ」というのはどう受け取るの?映画マニアであれば原題をチェックするだろうからいいとしても、意味的に曖昧なタイトルにするってのはどうよ、とまずはおもった。とはいえ、原題としてもタイトルと内容がどのように関わるのかわからない視聴者のわたしとしては、まあ、どうでもいいことではある。
2045年、コロンバスの貧民窟に住むゲーマーのウェイドことパーシヴァルの成長の物語。VRの世界は貧民が楽しむもので、搾取され続けていて、それに対してエスタブリシュしたゲーム会社とが対比される。ところが、画期的なVRゲーム「オアシス」を立ち上げて世界一の会社にした創業者であるハリデーは遺言で3つの秘密の鍵をVR世界に残し3つの鍵を手に入れたものに会社のすべての権利を譲り渡すとしたのだ。ゲーマーたちはチャレンジを続けるが、何年ものあいだそのゲームはサスペンドされ続けていた。ウェイドと彼のチームがそれに挑戦し、ゲーム業界第2位のIOIとVR世界で競い合う。
この作品はスピルバーグの映画愛に溢れた作品で、ゲームの世界には様々な映画のモチーフやキャラクターが挿入されている。このシーンはあるいは、このキャラクターはこれこれの映画だなどという楽しみが溢れている。また、RPGの謎解きはマニアックなゲームの世界観についての知識が必要なので、私がこれまで視聴しなかったのは、この手の世界観とは無縁であったことは確かだ。深みにハマるほど興味惹かれた訳では無いにしても、興味深く映画を見ることができた。