どういう訳か近くの小学校の郊外学習を頼まれました。近年小学生を連れて國木田独歩の史跡案内をしたり、「昔の生活」の学習支援などをしたからでしょうか。今回は低学年の児童18人に先生方、学習ボランティアの方々が加わっての郊外学習です。私が先頭を歩いて近隣の史跡や施設に行き、その地域での役割などを解説しました。
最初に行ったのは小学校を見下ろす位置にある神花社(地元では「じんがさー」)です。深く静かな林の中を落葉を踏みしめて行きました。地元の方々が昔から大切に守っているお社です。お社の由来や役割を説明しました。また、別名うぐらの神様のお話もしました。そして、そのお社前から小学校を見下ろしました。
地域の郷社である高松八幡宮の宮司さんから説明
子供達と歩きながら私は道端の草を使って草笛を吹きました。すると、初めて草笛を聞いたのか子供達は驚いたようでした。食いつくように私の真似をしていました。ただ、どの子も音が出せません。
私が子供の頃、子供同士先輩から後輩への遊びの伝承がありました。今は先輩や後輩と遊ぶ時間がないのではないかと思います。草笛はそのような伝承する関係がないと覚えることができません。
神花社の林から降りる 草笛を教えてみるも 宮司さんから迎えの太鼓
続いて、自由律俳句の周防三羽烏と呼ばれたうちの一人である江良碧松の生家や歌碑を訪れました。三羽烏の残り二人は、著名な山頭火、平生町佐合島の久保白船です。私が小学生の頃、江良碧松は存命していました。
私の亡き父と江良碧松の息子さんは田布施町森林組合で一緒に仕事をしていました。そのため、亡き父親は息子さんを通じて何度か江良碧松に会ったのではないかと思います。
手水の仕方を習う 宮司さんより解説 平田川傍の道を下る
続いて、麻郷地区の郷社である高松八幡宮に行きました。到着すると、宮司さんが太鼓を叩いて子供達を迎えました。その後、神社の作法、歴史、鎮守の森の解説などをしていただきました。子供達の話を聞くと、この神社で巫女さんをしているお姉さんがいる子がいるようです。数人の女の子が巫女さんになりたいと話をしていました。深く高く茂る木々の森の中にある高松八幡宮、子供達は神妙に宮司さんのお話を聞いていました。宮司さんありがとうございました。
高松八幡宮を出ると、平田川に沿う道を下りました。そして、郵便局や公民館近くを歩きながら出発した小学校に戻りました。途中お地蔵様のお話もしました。子供達と一緒に歩いた先生方、学習ボランティアの方々、お疲れさまでした。
小学生達,先生方,ボランティアの方々と歩いた郊外学習ルート1
令和六年度の少年少女発明クラブの開講式がありました。コロナ以前は発明クラブに入りたい子供がとても多く選抜しなければならないほどでした。しかし、コロナ以降は少子化の影響もあるのか、希望する子供が少なくなったような気がします。
発明クラブに限らずスポーツクラブに入る子供も減ってきたと聞きます。実際、去年子供野球チームが一つ減りました。ただし、子供が少なくなったとは言え発明クラブの場合は、先年度県代表として全国大会に出場することができました。言わば少数精鋭と言えるでしょうか。
少年少女発明クラブに入った子供達と保護者の皆さん
開講式が終わると小学校の工作室に移動しました。そして、子供達と指導員さん達でオリエンテーションです。最初、指導員さん達に教室の前に並んでもらって自己紹介をしていただきました。その後、子供達の席に指導員さんが移動して相互に自己紹介をしていただきました。
子供達は町内別々の小学校から来ているため、名前に加えて小学校名や学年も紹介してもらいました。次回から本格的にアイデア工作や工作するための道具の使い方を覚えてもらいます。これからの一年、子供達の工作指導で忙しい日々の始まりです。
田布施西小学校の式場 子供と指導員相互の紹介 一年間の予定披露
先日、令和五年度の閉講式がありました。今年度はクラブ員が少なかったのに、いろいろ忙しかったことを思い出します。
一番はチャレンジ創造コンテストの全国大会出場です。コロナ前の全国大会に出場した経験から、今年度の出場は危ういと思っていました。ところが、今年度から企画が変わっことと子供達の頑張りもあり出場することができました。会場は中部国際空港そばの国際展示場でした。残念ながら上位出場できませんでしたが、子供達はよく頑張ったと思います。
そして、二番目はコロナ以来の山口県内の発明クラブ交流会です。暑い中をKDDI維新ホールに行ったことです。コロナ前はバスで行きましたが、今回はJR田布施駅から電車で行きました。
何故だか忙しかった今年度の少年少女発明クラブでした。
今年度少年少女発明クラブ閉講式 クラブ員代表の言葉
閉講式では会長挨拶とのことで、私が就職した時にとても苦労した営業経験のお話をしました。営業職に就いてから失敗することが多く散々な思いをしました。手前味噌ですが、その失敗を反省するなどして半年後にお客様に感謝されるようになったお話をしました。いろいろな失敗から学び取ることが、自分を成長させるとの意味を込めました。通じたかどうか分かりませんがそんなお話をしました。
今年度の活動をスクリーンで 行儀良く聞き入るクラブ員
前回の成器塾で、子供達は小麦を手回し製粉しました。その製粉した全粒粉を使ってホットケーキを作ってもらいました。私が作ったレシピが分かりやすかったのか、特にトラブルなく子供達は楽し気に調理していました。次のような手順で作ってもらいました。
①卵と砂糖を合わせ混ぜる ②牛乳を加えて混ぜる
③全粒粉を入れて混ぜる ④ベーキングパウダーを入れて混ぜる
⑤最後にバニラエッセンスを一滴入れて混ぜる です。
その後はホットプレート又はフライパンでホットケーキを焼きました。出来上がると、お皿に載せてみんなで仲良く食べました。子供達はみんな美味しいと喜んでいたため、企画・指導した私も嬉しくなりました。
調理したホットケーキを前にした4年生、お茶を配る6年生
ホットケーキを作る材料として、全粒粉,牛乳,そして卵などを使いました。ところが、これらの食材にアレルギーをある子供が一人いました。事前に小学校に確認して良かったです。その子には少し可哀そうでしたが我慢してもらいました。その代わり調理を楽しんでもらいました。
卵を割って砂糖と混ぜる 牛乳を加えて混ぜる 泡だて器で混ぜる
私は調理が進行するのを見守ることに徹しましたが、戸惑っている子供がいると教えました。例えば電子計量器の便利な使い方やホットプレートでの焼き方などです。また、手が空いた子供にテーブル上にランチョンマットを敷いたり、お茶を沸かすようにアドバイスしました。
楽しそうにホットケーキを焼く子供達
焼き上がったホットケーキをお皿に載せると、シロップ&マーガリンを渡しました。全粒粉はやや糠の味が残るのですが、どの子供も美味しそうなので安心しました。なお、バニラの匂いが家庭科室から洩れるのか、調理外の成器塾の子供達が覗きにきました。とにかく今年度の放課後学習成器塾が無事終わって良かったです。
ホットプレートで焼く フライパンで焼く
3年前の國木田独歩生誕150周年記念事業として郷土館で展示会を開催しました。また、独歩に関わりがある田布施町の史跡を案内したことがあります。以来、独歩と関わりがあった麻郷小学校の子供達に講話をしたり史跡を案内しています。
今年度も、午前中に國木田独歩に関わる講話をしました。独歩の小説には麻郷や麻里府の地名がよく出てきます。その小説を紹介したりしました。そして午後、独歩が仮寓していた吉見家跡や関わりがある史跡を巡ってお話をしました。
國木田独歩が仮寓していた吉見家跡地とその石碑を案内
今回はやや天候が悪かったため、史跡巡りは早めに済ませました。最初、子供達を私の畑に誘導しました。そして、遠くに見える小さな山を指差しました。高塔山です。國木田独歩の小説「帰去来」に出て来る山の名前です。
柳井から田布施に向かう主人公は、田布路木峠に着いた時に高塔山を見つけます。この山の麓に仮寓する吉見家があるのです。ちなみに、麻郷にある高塔地区の由来はこの高塔山から来ています。昭和30年の町村合併時に新しくできた地区名です。
指さした先に見える高塔山 独歩が仮寓した吉見家跡に向かう
続いて独歩が仮寓した吉見家跡に行きました。そして、最後に麻郷神社に向かいました。麻郷神社は独歩が数度訪れた神社です。この丘から見た景色を絶賛しています。丘から見える緑の田んぼ、その向かうにある白い塩田、その向こうに青い海、さらにその向こうに緑の大星山、最後その向こうに広がる青い大空です。
この麻郷神社は当時、惣田山招魂社と呼ばれており戊辰戦争で亡くなった方々が慰霊されています。仙台や上越などで亡くなった方々です。映画や幕末劇などで出て来る著名な方も慰霊されています。この麻郷神社で毎年4月1日に慰霊祭が行われています。今回案内した子供達の中に、この慰霊祭で舞った巫女さんが一人いました。
麻郷神社の史跡解説が終わると、子供達は小学校に帰っていきました。私は途中で彼らを見送りました。
丘の上にある麻郷神社境内で、独歩のお話をした子供達
一年が経つのは早い物です。今年度最後の少年少女発明クラブの活動がありました。1,2月の活動は田布施農工高校の工業科の教室です。前回までに作った電子福笑い器に顔を付けたら完成です。面白い顔の表情を、眉,目,鼻,そして口ごとに別々に動かすことで表現します。そして、自分の一番面白い顔を二つだけメモリすることができます。つまり顔の表情を記憶することができるのです。一種のプログラミングでしょうか。
眉,目,鼻,そして口を付けて電子福笑い器が完成
紙で作った顔の上に、思い思いに作った眉,目,鼻,そして口を付けます。口は本来一つなのですが、左右二つに分けて面白い口になるように動かします。全員が完成し、顔の表情をプログラミングをしてメモリし、最後にお互いに見せ合って楽しみました。
ところで3月上旬に閉講式があります。6年生は4月から中学生になります。そして、4月上旬には来年度の少年少女発明クラブが始まります。何人の子供達が希望するでしようか。
電子福笑いの顔を製作 眉,目,鼻,口を作る みんなで福笑いを楽しむ
コロナ惨禍のため数年間、小学生が郷土館に来て昔の生活を勉強したり体験することができませんでした。やむなく小学校に出張して講義していました。話ばかりでは伝わらないため、昔使われていた道具も持って行きました。例えば、蓄音機、黒電話、ほぼろ、ひのしなどです。しかし、石臼,唐箕,発動機,馬具などは大きく重いためで持っていくことができませんでした。数年ぶりに郷土館に来館のため、それらの大きく重い昔の道具を勉強したり体験してもらいました。
唐箕のハンドルを回すと風が出て、ゴミを吹き飛ばす体験
郷土館にある昔の道具のうち一番多いのは農具です。例えば今はトラクターで田んぼや畑を耕していますが、私が子供の頃の昭和30年代はまだ牛が使われていました。牛を使った農機具がたくさん展示されています。その牛具から解説を始めました。そして、石臼,唐箕,蓄音機,だいがらなどを体験してもらいました。
私が子供の頃は牛がまだ多く使われていましたが、耕運機が現われ始めました。私の亡き父親は早期に農業の機械化を取り入れたため、全国から機械化を学びに学生が来ていました。そのため学生が泊まる寮がありました。遠い所では群馬県から機械化農業を学びに来た学生がいました。子供だった私は、そのお兄さんたちに可愛がってもらいました。
石臼を回して小麦を製粉する体験
今年度の小学校放課後学習の成器塾、あと二回になってしまいました。毎年最後の二コマは調理です。今年はホットケーキにしようと思います。ちなみに去年はお汁粉作りでした。私はホットケーキミックスなどのような安易な食材を使いません。お汁粉の時も同様でしたが、小麦を製粉して小麦粉を作ることから始めます。
もっと以前は、小麦の種まき、麦踏み,収穫,そして製粉してから調理していました。製粉をしたことがない子供達、一生懸命手回し製粉機を回して製粉していました。
小麦を手回し製粉して、それを網で濾す子供達
手回し製粉機は二台用意しました。5,6年生4人に一台、そして4年生4人に一台を使ってもらいました。5,6年生4人は去年の経験があるためか製粉機の組み立てなど私が教えなくてもどんどん手回し製粉していました。しかし、4年生4人は初めてなので私がほぼつきっきりでした。組み立てから手回しの要領などを教えました。
手回し製粉機の組み立て 製粉する4年生4人 製粉する5,6年生4人
製粉作業は簡単なようでチームワークが必要です。製粉機を回す人,小麦を受け口にいれる人,製粉された粉を受ける人,網で粉を濾す人などです。去年の経験もあり5,6年生は何も指導しなくても楽しそうに製粉作業をしていました。しかし、4年生はバラバラでいい粉ができませんでした。製粉作業は協力しあわなければ良い粉ができません。みんなが協力するチームワークは、4年生にはまだ無理なのでしょうか。
手回し製粉作業をする子供達 一心に小麦粉を濾す子供
手回し製粉機のメンテナンスを終了した後、他に持っていく器具などの準備をしました。全ての準備が終わった時、肝心な小麦を倉庫から出していないことに気が付きました。そこで、保管中の小麦を倉庫から取り出しました。すると、小麦に枯草などのゴミが少し混じっていました。これでは製粉に使えません。そこで、唐箕を使って小麦からゴミを取り除きました
唐箕を使って、小麦に混じった枯草などのゴミを取り除く
そこで、久し振りに唐箕も倉庫から外に出しました。唐箕をよく見ると、たくさんの埃がついていました。そのため、小麦を通す前に刷毛や雑巾で埃を綺麗に取り除きました。保管する時に布かビニールで覆えば良かったと反省しました。
雑巾で唐箕を綺麗に拭く 受け口に小麦を入れる 枯草を手で摘まむ
唐箕を綺麗にすると、小麦を受け口に投入しました。そして、手でファンを回しながら少しずつ小麦を流しました。小麦の流量とファンでおこす風量を適切に調整します。流れ落ちた小麦にわずかな枯草が残っていることがあります。そんな時はその枯草を手で摘まんで取り除きます。
小麦を綺麗にすると二つの瓶に詰めました。一つの瓶に入れた小麦を、一つの手回し製粉機で小麦粉にします。さて、子供達は一生懸命に製粉機を回して小麦を粉にできるでしょうか。それとも腕が疲れてギブアップするでしょうか。
綺麗にゴミが取れた小麦を排出 小麦を三回ほど唐箕に通す
2月最初の放課後学習の成器塾が始まります。今月は調理を予定しています。去年はお汁粉作りでしたが、今年はホットケーキの予定です。ホットケーキミックスを使えば簡単に作ることができますが、私は子供達に粉ひきから体験させます。去年の初夏に収穫した小麦を手回し製粉してもらいます。そして、自分達で製粉した小麦粉を使ってホットケーキを作って食べるのです。美味しいホットケーキを作ることができるでしょうか。
その準備として、手回し製粉機二台を分解するなどしてメンテナンスしておきました。また、小麦粉を保存する瓶、製粉された小麦粉を受ける皿、製粉機を押さえる道具、粉ふるいなども準備しました。
小麦を製粉する臼部分をブラシで綺麗に掃除
最初、昔の石臼を使って製粉体験してもらおうかと思いました。しかし、重くて小学校まで運ぶのが大変です。また、製粉にとても時間がかかります。そのため、手で回す製粉機を使って小麦を製粉してもらうことにしました。去年も手回し製粉体験してもらいましたが力と持久力が必要です。そのため、4~5人で交代で回してもらいました。今年も二台の手回し製粉機を用意しました。今年は男の子もいるため製粉に時間はとらないと思います。
手回し部を取り外し 製粉軸の取り外し 製粉精度調節器を外す
前回に続いて、発明クラブの子供達は電子福笑い器を制作しました。前回は主に半田付け工作でしたが、今回は福笑いの顔を作ったりCPUなどが載る電子基板を取り付けるなどの工作をしました。
小さなネジを使った取り付けが多かったのですが、目が良く指が小さな子供達には難なくこなせました。老眼で指が大きく乾燥した私にはとてもできません。この時ばかりは子供をうらやましく思いました。
少年少女発明クラブ、電子工作開始の挨拶(田布施農工高校)
私が思うに、クラブ員の子供達は私が子供の頃より3~4年早い工作や理科の勉強をしているように見えます。少年少女発明クラブで一番若いクラブ員はは小学三年生です。仕組みは分からないにしても、電子回路の半田付けをしたりCPUを組み込んだ基板の取り付けをしたりします。
私が半田付けを始めたのは確か中学一年生の時です。真空管を知り、真空管を使ったラジオを作ったりしていました。その頃トランジスタがようやく出回り始めました。通信販売で購入(当時は切手で)したトランジスタ(2SB111)に感激した記憶があります。
作り方の詳しい説明 福笑いの顔を組み立て 顔がようやく完成
さて、鉄板をレーザーで切り抜いた福笑いの顔にサーボモーターを取り付け終わると、電子基板を取り付けました。この基板上にサーボモーターを制御するCPUが取り付け、福笑いの眉毛,目,鼻,口などを動かします。
次回は今年度の最終活動日です。電池を入れて電子福笑いを動作させます。みんなちゃんと動くでしょう。プログラミングすれば、福笑いの表情を好きなように変えたりその順番を変えたり自由にできると思います。
サーボモーター取付け 基板の取り付け方説明 電子基板を取り付け
今年最初の小学校 放課後学習 成器塾がありました。内容は12月に行った段ボール織りの続きです。完成していない子は今回完成し、前回完成した子はもう一つ作ります。前回お休みした二人は去年作ったことがあります。そのため、私が懇切丁寧に教える必要はありませんでした。四年生から六年生、みんな楽しく段ボール織りで毛糸を織りました。
前回完成しなかった四年生は今回全員完成
段ボール織りはとても簡単なので、子供達はわきあいあいに談笑しながら作っていました。一人だけ家に持ち帰って作りたいとのことでした。残りの子供達は全員完成です。
さて、来月は二コマで調理をします。考えているのはホットケーキです。そのため、一コマ目は子供達に小麦粉を製粉してもらいます。製粉機を二台使います。数回製粉機を通してきめの細かい小麦粉にします。そして、二コマ目で料理です。水で溶かした小麦粉をプレートで焼いてホットケーキにします。美味しくなるように砂糖、粉砂糖、バニラエッセンス、卵、ベーキングパウダー、牛乳をいれます。美味しいホットケーキを子供達は作ることができるでしょうか。
各色の毛糸などを用意 元気な四年生達 仲良し五年生と六年生
今年最後の放課後学習 成器塾でした。今回は最も簡単な織りである段ボール織りをしました。四角にカットした段ボールは二つの角に刻みが入れてあります。その刻みに沿って経糸を張ります。それが終わると経糸に直行するように横糸を張ります。とても簡単です。
ただ、簡単とは言えバカにはできません。どんな色の糸をどの順番に張るかなどで、織られた毛糸布の見栄えががらりと変わるのです。子供達一人一人の感性が表出するように思います。
経糸を張った段ボールに横糸を張る
段ボール織りは去年もしました。そのため要領が分かっている子供が多く、それほど教える必要はありませんでした。今年初めて成器塾に入った四年生には詳しく教えました。みんなワイワイ楽し気に段ボール織りをしていました。一人だけ完成しました。もう一コマで全員完成できると思います。
たくさんの毛糸から選ぶ 経糸を段ボールに張る 続いて横糸を張る
田布施町少年少女発明クラブでは、今回初めて町内にある神和工業(株)の工場を見学することになりました。子供達はノコギリ,金槌,ヤスリ,ドリル,はんだごてなどしか知りません。電動の工具でも、電動ノコギリや電動ドリルしか知りません。そのため、かねてから工場で実際に稼働している機械を見せたいと思っていました。ようやくその願いが叶い、大型機械が何台もある工場を見学させることができました。
大型プレス機,レーザー切断機,クレーン車,自動旋盤機,列車のような運搬機などです。子供達は、見上げるような大型機械を見て驚いたのではないかと思います。そして、しっかりと心に残ってのではないかと思います。解説していただいた社長さん、ありがとうございました。
解説していただいた社長さんと (見学した工場の外で)
工場見学前、会議室で会社の沿革や製作している製品などの説明をしていただきました。質問コーナーがありましたが、子供達は機械のことなどまだ分からないようでした。そのため、指導員など大人からの質問がありました。
今から約50年前、私は数百メートルもの長さの工場に勤務していました。天井にいくつものコンベアが流れていた光景を思い出します。ベルトコンベアに次々に製品が流れていました。材料が次々に入荷する一方、完成品が次々に出荷されていました。今思い出しても壮観な眺めでした。
会議室で会社説明 製品の一部を見学 長い工場の外を歩く
放課後学習成器塾では、指導員の一人であるOさんに毎年クリスマスフェルト細工の講師をしていただいています。そのため、私は見守りに徹しました。今年は保護者の方々も加わっての賑やかなクリスマスフェルト細工でした。
羊毛をチクチクすることによって、羊毛が布に貼り付いたり玉になったりします。その特徴を利用してフェルト細工するのです。子供達,保護者さん共に、フェルト細工を楽しむことができたのではないかと思います。
クリスマスフェルト細工を楽しんだ子供達や保護者の方々
最初六年生に開始の挨拶をしてもらいました。次に、講師のOさんからフェルトについてや細工の方法についてお話がありました。そして、針を使うにあたっての注意事項の説明がありました。それが終わると、子供達や保護者の方々に、スポンジ,フェルト布,そして針などが渡されました。席に戻るといよいよチクチクの始まりです。クリスマスツリーを作る子供が多かったように思います。
フェルト細工のお話 好きなフェルトを選ぶ 大小のスポンジを選ぶ
去年はチクチク中に針で指を怪我する子がいました。しかし、今年はだれも怪我をすることがなく安心しました。大小のフェルト細工が終わると、その大きさに合った大小の額物が手渡されました。自分の作品をその額縁に入れると完成です。保護者の方々にとって、小学校で楽しく過ごす子供達を見ることができてよかったのではないかと思います。
いつもは私が指導するのですが、今回はOさんに指導していただきました。ありがとうございました。
フェルト細工を楽しむ四年生達 フェルト細工を楽しむ子供達と保護者