東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

遥かなる自給自足生活(1)

2005年02月12日 | 田舎暮らし
ここ数年、子供の頃に実体験した自給自足生活が懐かしい。当時の生活の糧は農業であった。後半には酪農専業になって最終的には廃業したが、廃業10年ほど前の自給自足生活が、今の私の憧れになっている。当時、父が開墾し栽培していた農作物は、米,麦,飼料作物。果樹の桃をたくさん出荷していた。山では林業を営んでいたため植林もした。私が大人になった時に家を建てるための木を植林したことを今でもよく覚えている。今も元気な父は、この林業が縁で農林大臣賞をもらったことを誇りにしているようである。ため池にはハスの花が咲き乱れ、冬にはため池の水を抜いてハスの根を収穫した。ため池は同時に食用のコイを養殖しており、子供の私はよく釣りを楽しんだ。釣ったコイは食卓に並んだ。飼っていた動物は、牛が2,3頭、そして数百羽飼っていたニワトリ。さらにヤギ、羊、アヒル。ミツバチも飼っていた。蜜を取るために手回し式の蜜採取器があったことを覚えている。犬、猫も飼っていた。犬猫は愛玩用ではなく、ヘビやネズミ除けのため。そう言えば、研修生が時々来ては寝泊りしていた。現金収入は、桃,ニワトリの卵,牛乳だった。本当にのどかで、家族や親戚がよく協力しあっていた。写真はその自給自足時代後半に活躍していた国産発のトラクタである。実はこのトラクタが自給自足生活の終焉の象徴でもあったのだが。保存しているこのトラクタをいつか修理して復活させたいと思っている。こんにち自給自足は田舎暮らしの贅沢な生活と思われているが、私にとっては子供の頃は普段の生活だった。私が子供の頃に実体験したスローライフ生活を振り返りつつ、その生活に戻るためにはどうしたらいいか時々考えてみようと思う。そのため、まずはじめに当時の生活を振り返ってみようと思う。
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