東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

古いNEC製トランジスタラジオNT-880Mの修理(2/4)

2011年04月02日 | 古ラジオ修理工房

このトランジスタラジオNT-880Mの修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
  修理(1/4)  修理(2/4)  修理(3/4)  修理(4/4)

 前回の調査で、このラジオに使われている能動素子(トランジスタ)などが分かりました。今回から、音が出ない原因について順次調査を始めることにしました。まずは電源関連から調査しました。私は、どんな故障も最初は電源から調べることにしています。特にトランジスタラジオの故障のうち、電池受け関連の接触不良や錆,電池の漏液などが原因の故障が比較的多いからです。

             作業しやすいように、ラジオ本体から基板を取り出して置く


 まず最初に電池受けの錆を調査しました。すると電池受けは電池漏液のためにだいぶ錆が出ています。これでは電気が流れなくてもおかしくはありません。根本的な解決にはなりませんが、紙やすりで丁寧に電池のプラスとマイナス電極が当たる箇所を磨きました。磨いた後に電池を入れてみましたがラジオは鳴りませんでした。電池受け錆以外にも故障があるようです。

    錆びた電池マイナス電極側受け        錆びた電池プラス電極側受け
 

 次に電池受けが基板などとちゃんとつながっているかテスターで確認しました。せっかく電池を入れても基板に電気が流れないとラジオは動作しません。さらに、修理のために安定化電源を適切に繋ぐ箇所を探す意味でもテスターであちこち確認しました。

            電池から流れる電気のルートをテスターで確認中


 私はラジオの修理中は安定化電源から電気を供給しています。安定化電源は電圧と共に流れる電流も表示してくれるので、ショートや電流の異常がすぐ分かるためです。また、古いラジオの中には、今では購入することが出来ない電池(6ボルト積層電池など)があります。そのような時には、簡単に接続できて電圧を自由に変えられる安定化電源がとても便利です。

    電池6V側にプラスのマーキング             スイッチ兼ボリューム
 

 電池側を確認後、次にスイッチ兼ボリュームを調べました。ボリュームのスイッチが故障しているケースが少なくありません。このスイッチをカチカチ動作させて、テスターでON/OFF時の導通を調べました。すると全く正常でした。少なくとも電池受けの錆以外に電源関連の故障はないようです。明日以降、基板内部の高周波部や低周波部などを調査しようと思います。

              ボリュームのスイッチに故障が無いことを確認中

コメント (1)
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