このトランジスタラジオAT-280の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
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去年の11月に修理した松下製の古いトランジスタラジオAT-280は、ハンダ付け不良と分かりました。そして、ハンダを付け直して修理しました。しかし、音量調節がきかない不良が新たに見つかりました。今回、音が大きくならない不良を修理をしようと思います。このラジオは、ボリュームの電源スイッチ不良>ハンダ付け不良>音量調整不良と、修理するたびに次の不良があぶり出されます。
裏蓋を外して取り出した基板、古い丸缶型トランジスタを使用
このラジオは正常に放送局を受信しますので、検波段以降の不良だと分かります。そこで、自作のシグナルインジェクター・トレーサーを使って検波段以降を調査しました。すると、検波段直後のボリュームは正常と分かりました。松下製トランジスタラジオT-46修理時と同様の低周波増幅初段の電解コンデンサの容量抜けの可能性があることが分かりました。
シグナルインジェクター・トレーサーを使って低周波増幅段を調査
このトランジスタラジオの基板を裏返しにして電解コンデンサを探しました。すると電解コンデンサが4個あることが分かりました。次回、このコンデンサを一つずつ調査して、容量抜けしているものを特定して交換しようと思います。場合によっては4個共に交換する必要があるかも知れません。
四角は検波ダイオード,丸が容量抜けの可能性がある電解コンデンサ4個
このトランジスタラジオを修理中、気晴らしに手持ちの古い雑誌をたまたま読んでいると、なんとこのトランジスタラジオの宣伝記事を見つけました。雑誌は「無線と実験 昭和34年(1959) 5月号」で、新製品紹介コーナーに掲載されていました。この年、私は6歳で小学校に入学したばかりでした。
無線と実験 昭和34年(1959) 5月号に掲載のトランジスタラジオAT-280
この古い雑誌のめぼしい記事を見ると、この年に東芝が始めてオールトランジスタ白黒テレビを試作した記事、真空管テレビのサービスガイド記事、ニキシー管やデカトロンの記事がありました。読んでいてとても懐かしい気持ちになりました。ニキシー管はストックを持っていますが、デカトロンは持っておらず一度使ってみたい管です。光りがくるくる回るデカトロンはとても懐かしい管です。
東芝の全トランジスタテレビ試作の記事 デカトロン管の紹介記事