すぷりんぐぶろぐ

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心の中に「やまなみ」をつくろう

2007年03月06日 | 教育ノート
 一年生から六年生まで全員の児童が用紙に手書きした作文を、そのまま印刷して文集を作っている。
 「やまなみ」と題されたその文集の巻頭言を書いた。
 少し気取って、巻頭の詩もつくってみた。
 最初は平凡な題名かと正直思ったが、なかなか深い意味合いも感じることばだなあと考えるようになっていた。


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やまなみに向かって うたう ぼくらの大きな声
やまなみに抱かれて あるく わたしたちの強い足  

どっしりと腰をおろし 何ひとつ語らない その姿を
千年前の人たちも ずっと見上げてきた
願いをこめて 手をあわせてきた
実りを喜び 声を響かせてきた

そして 季節がくりかえされるたびに
人は心の中にも ひとつの山を描き 様々な形で残してきた
その長いつながりをつむぐため 今、ぼくらはすっくと立ちあがる

やまなみに向かって 大きくうたおう
やまなみに抱かれて 力強くあるこう

心の中に わたしたちの やまなみを つくろう

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 「やまなみ」を大切に

                         
 あまり上手ではないのですが、文集のはじめにのせる詩を作ってみました。

 みなさんが毎日すごしているこの高松をかこむように、やまなみがつらなっています。まるでこの学校の学習のようすをのぞきこんでいるようですね。
 考えてみれば、お父さんやお母さんなど家の方々も小さいころ、そんな時があったのですね。また学校という建物がまだないころの、みなさんの遠い遠い祖先の人たちも、このやまなみに見守られていたのだと思います。
 
 さて、みなさん。
 今年、どんなことをがんばりましたか。
 今年、楽しくてわすれられないことがありましたか。
 逆に、つらいことやくやしいことなどはありませんでしたか。

 そうしたことはきっと心の中に、一つの「山」を作ってくれるんだなあ、と思うことがあります。だから、この文集に名づけられた「やまなみ」ということばは、高松の自然を表していることでもあるけれど、一人一人の心の中にできた「山」が集まっていると考えてもいいと思います。

 その「山」をいっしょうけんめい考え、しっかりした字で文章という形にのこして、この「やまなみ」ができあがりました。
 だから、ていねいに読み、読んだ後は大切にしまっておいてください。

 いつか、今年の「やまなみ」がどうだったか、楽しみながら読める日がきっときますよ。

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