すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

具体的な名前を多く知る

2007年03月23日 | 雑記帳
『授業づくりネットワーク』の4月号のあとがきに編集部の丸山さんが、兵庫県の山田先生のことを紹介している。

 不登校児童を初めて持った20数年前に、先輩教師に児童のことを問われ、「学習がよくできる」「性格がおとなしい」といったことでなく、「彼の好きな食べ物」「水曜日の7時に見る番組」「好きな色」といったことを知るべきである、と気づかされた…

 改めて「子どもを知る」とは何か、を考えさせられる。

 キャリアを重ねれば重ねるほど、類型化しようという傾向が強まっている自分を感じる。
 「子どもが変わってきている」という言い方をよくするが、「変わってきている」というその言い方は方向性を定めた、大雑把な固定的な考え方でないか、とも思える。

 つまり、実際をどれだけ集めているか、という反省である。
 それもアンケートでとるような生活項目ではなくて、先の問いのように具体的な名前で表れるものとしてである。
 「見ている番組」や「よく遊んでいるゲーム」の内容を知らずにその子を真の意味で理解できるかという問題に、私たちは正対しなければならない。

 既存の知識や経験で子どもを「解釈」してみても、それが何の役に立つというのか。
 肝心なのは、実際を知り、その実際に働きかけながら、内面を鍛えていくことなのである。
 そのためにも、子どもが挙げる具体的な名前を多く知ることが必要だ。