『1分で大切なことを伝える技術』(斎藤孝著 PHP新書)
久々の齋藤孝本である。
本屋では少し立ち読みをするが、食傷気味というところもあって、しばらく読んでいなかったと思う。今回は「1分」に惹かれて思わず購入した。
内容に入る前に、まず「まえがき」の冒頭の一文に立ち止まる。
言葉は、チャンスだ。
いかにも著者らしく断言的で歯切れのいい文章である。
この比喩はなかなか考えるに値する。
その中身というよりも、こうした修辞の仕方について、こんなふうに考えた。
比喩は、心の向きだ。
つまり「言葉は、ピンチだ。」と書いて論を進めることもあるだろうし、「言葉は、案山子だ。」と書いてみてもよい。その比喩に従って論を進めていくことは可能だろう。
著者ゆえに、その比喩は快活に響く。だから次のことがその文章からイメージされる。
言葉は、チャンスになる。
言葉の使い方によってチャンスが訪れる。
言葉によってチャンスをつかむことができる。
言葉の使い方そのものが、チャンスのつかみ方なのだ。
そういう強さを感じさせる見事な比喩だ。
では、「言葉は案山子だ」はどうだろう。
言葉は、案山子になることがある。言葉の使い方によって、そこにいるだけのモノになる。当初は多少の役割は果たすけれど、その存在は日々薄くなっていく。言葉はいつも同じだとあまり役に立たない…
上向きの比喩を見つけよ。
久々の齋藤孝本である。
本屋では少し立ち読みをするが、食傷気味というところもあって、しばらく読んでいなかったと思う。今回は「1分」に惹かれて思わず購入した。
内容に入る前に、まず「まえがき」の冒頭の一文に立ち止まる。
言葉は、チャンスだ。
いかにも著者らしく断言的で歯切れのいい文章である。
この比喩はなかなか考えるに値する。
その中身というよりも、こうした修辞の仕方について、こんなふうに考えた。
比喩は、心の向きだ。
つまり「言葉は、ピンチだ。」と書いて論を進めることもあるだろうし、「言葉は、案山子だ。」と書いてみてもよい。その比喩に従って論を進めていくことは可能だろう。
著者ゆえに、その比喩は快活に響く。だから次のことがその文章からイメージされる。
言葉は、チャンスになる。
言葉の使い方によってチャンスが訪れる。
言葉によってチャンスをつかむことができる。
言葉の使い方そのものが、チャンスのつかみ方なのだ。
そういう強さを感じさせる見事な比喩だ。
では、「言葉は案山子だ」はどうだろう。
言葉は、案山子になることがある。言葉の使い方によって、そこにいるだけのモノになる。当初は多少の役割は果たすけれど、その存在は日々薄くなっていく。言葉はいつも同じだとあまり役に立たない…
上向きの比喩を見つけよ。