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綱引きの奥義に習う

2010年01月25日 | 雑記帳
 勤務校が替わったおかげで、今年度は綱引競技を見ることが多かった。
 昨日も全県大会があり応援に出かけた。
 おかげ様でいい成績を残し、子どもたちも満足したのではないか。
 その様子は「三つの輪Web」(学校ブログ)で。

 綱引の大会は、ほとんど大人の部も一緒に行われ、それぞれ練習を重ねてきた方々の白熱の勝負が見られる。
 しかし小学生ぐらいだといくら練習したとはいえ、やはり体格とチームワークの差が大きく出るのかなという感じである。それだけに、勝つためのポイントがはっきりするとも言えるだろう。

 素人目から見ても、その一つはスタートにある。
 プル(はじめ)の合図でいかに全員が引く体勢に入れるか、ここは大きい。これで劣勢に立つと、小学生の場合は挽回がかなり難しい。よほど腕力、持久力などに差がある場合や相手が体勢を崩した場合などに限られると思う。

 次のポイントは、かけ声やタイミングの合わせ方なのかなと考えられる。チームで力を合わせるという気合の部分と、引くタイミングをはかる合図という意味合いをしっかり決めて実行できることは有効なのではないか。

 スタートで一気に力を揃え、ぐいっと引き寄せる。
 声をかけることで、気持ちや力を合わせていく。

 考えてみれば、この二つの手立ては汎用性に富むものではないかと思う。
 スポーツなどの競技という場合に限らず、日常の学習や仕事にも適用できるポイントだ。教育の場でも、これらは原則的なことではないか。

 そうやって考えていくと、大人の綱引競技の様子からも学ぶべき点がある。力を保持しながら動かない体勢でじっと攻撃の機会をうかがっている戦略が象徴的だ。
 つまり、チャンスを逃さず攻める、ということだ。もちろんそれは単純なものでなく、相手チームの特徴、作戦なども考慮に入れてのことだろう。そのための情報収集力、それは事前もあり現場もありだ。

 手を抜かずに体勢を維持しながらここだと思ったら一気に攻める

 綱引きの奥義はなかなか普遍的である。

 もう一つ肝心なことがあった。
 「脇を締めて引く」だ。これはいつもどんな場合にも適用される。

 しかし、ちょっと視点を変えて「綱」を「より所」とか「絆」といった意味にとらえてみると、それは、「構え大きく懐深く」という全く逆に考えなければならない。
 まあ、それはそれで面白い。