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充電メモ「覚悟と習慣」

2010年03月15日 | 読書
 『返事・挨拶の上手な子に育てる10のポイント50の技術』(山中伸之著 ひまわり社)
 
 「返事・挨拶」だけの指導に関してもこれほど内容を網羅できることは素晴らしい。
 「教師自ら挨拶する」「徹底して繰りし指導する」などはよく言われていることだけれど、その内容をどれだけ細分化できるか、これは科学ということにつながるのではないか。
 もちろんもう一つ、思想とつながるだろう。

 片々の技術から不断の心構えまで、幅広く学べる。自分なりにそれを言葉に置き換えれば、「覚悟」と「習慣」なのだと思う。

 挨拶、返事の指導が不振だとすれば、それは教師の覚悟と習慣が不足していることだ…そう言い切って間違いないと、この本からも改めてそう感じた。


 『子どもの「学び方」を鍛える』(佐藤康子・大内善一著 明治図書)
 
 以前読んだ佐藤康子氏の著作『子どもが語り合い、聴き合う国語の授業』は勉強になった。講座を受けた後だったので、指導のイメージが鮮明だったこともあろう。
 もう少し幅を広げて、学習習慣づくりも含めた形で表されたのがこの著といえる。

 まさしく教室現場で培った様々な技術が、惜しげもなく紹介されている。かつてのベテラン女教師はこうしたコツを豊富に抱えていたはずだが、それは今どうなったかなどとふと考える。

 ともかく、佐藤氏の際立つ特徴は、学び方を生かす、繰り返すことにある。それが「学習の手引き」つくりであり、子どもの発言のいいところを全体に問いかける行為である。
 そのために割かれる時間は結構大きいと思われるが、一定の期間、回数をこなしていくことで、かなり有効に働いてくることを著者は知っているのである。

 「ちょっとの心がけ」と軽く記すが、それも実は、相当な覚悟と習慣なのである。