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浅瀬を渡るリアリズムか

2010年04月21日 | 雑記帳
 教育雑誌にじっくりと目を通すゆとりがなかったので、今頃になって4月号(もう5月号も出ているのに)の中味をめくったりしている。

 『総合教育技術』(小学館)には、野口芳宏先生の連載があるのだが、それまで読んでいなかったのだから、よほどぼやっとしていることがわかる。

 教師人生を楽しむと題された連載。ファンを自称する者としては幾度となく拝聴している内容であるが、活字になるとまた印象が違い新鮮に思えてくる。
 4月号の初回は「民間研究団体に属するススメ」である。まとめとして先生は、次の四つを提示しておられた。

 ①属する
 ②出かける
 ③問う
 ④まとめる
 
 だいぶ億劫になってきている自分を感じる。
 けれど、老体に鞭打っているので(そんなことでは師匠に笑われるが)「属し、出かける」まではまずまずの及第点ではないか。

 肝心なのは「問う」ということだ。
 これは最近とみに落ちているかもしれない。
 賢くなったわけでもないのに、知識的なことは増えているものだから「あれもあり、これもあり」「あれもよし、これもよし」という「甘からず、苦からず…なので美味からず」という状態になっているのではないか。

 様々な論を知って、情報を得て、ある程度テーマについて語れるようになっても、本当に良いと考えているか、したいのか…という根幹のところが弱くなっている。

 ふと浮かんだ警句…「浅瀬を渡るリアリズム」 …最近これもどこかで見たなあ。
 そんな歩き方ばかりではつまらないだろう、と問いかけてはみるのだが。