すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

わかりきっている問題

2010年04月08日 | 雑記帳
 入学式。

 (本校ブログはこちら

 いつの年であっても、緊張している一年生の姿は可愛らしく、少し緩んだりする瞬間に見せる表情がたまらない。

 もう4回目となる入学式での挨拶、今回は自分のイメージするモノを結局見つけられず、輪(リング)と目標を書いた言葉を使うことになった。
 「やさしく」「かしこく」「げんきよく」という教育目標の中にあることばを、一つ一つ取り出して演台の前に貼りだした。

 こういうときに肝心のことばではなく、違うところに目をつける子どもが必ずいるものである。
 今回も、左方にいる一人の男の子の声が耳に入ってきた。
 
 「あれ、どうしてくっつくのかな」

 小さいたれ幕型の用紙のうらに、糊のついているテープを貼り、手早く簡単にできるよう準備していた。

 式後にあった二年生の歓迎発表で、鍵盤ハーモニカの演奏があったが、音楽を聴き入るのでなく

 「オルガンに似ている」
とつぶやく子もいた。

 今まで学校という場で過ごしてきて、何も珍しい風景ではないが、改めて子どもの目のつけ所は違うものだと感じる。

 教師側の意図とはかけ離れた子をどうするか、これこそまさに教育観、指導観が問われることだ。

 単純にこちらに引きつければいいという問題でないことはわかりきっている。